01. 気にも留めていなかった、マツ(黒松)の花
所在地 東京都千代田区の皇居東側に附属している皇居東御苑(約21へクタールの庭園)
科・属など マツ科マツ属 常緑高木
見どころ この連載を始める前までは、マツの花なんぞ全然意識していませんでした。そういえば、マツにも花があったはず・・・。毎年春になると、ニョキニョキと新芽を出します。新芽の根元にある球状が“雄花の花序”。新芽の先端にあるのが“雌花”であることを知りました。
 雌シベは結実した後、1年目は7ページNO.36のように緑のマツカサで過ごし、2年目でマツカサが開き、タネを散布します。そのタネを飛ばした後、空になって落下したマツカサが“松ボックリ”です。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2010.04.25
02. 紀元前から栽培されていた、オリーブ
所在地 東京都千代田区の皇居東側に附属している皇居東御苑(約21へクタールの庭園)
科・属など モクセイ科オリーブ属 常緑高木
見どころ  暴飲暴食暴煙の不健康な生活を何十年も続け、せめて一つくらいは健康に良いものを、と半年ほど前からオリーブ油を何にでも掛けて食べるようにしています。有用なオリーブを地中海地方の先人は、紀元前から栽培していたそうです。オリンピックのマラソンの優勝者がかぶるのもオリーブの冠。そんな有り難い木は、葉が銀白色ですぐ分かるから、真っ先にこの連載を飾るべきなのですが・・・。※オリーブ油となる実は7ページNO.33に掲載。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2010.04.25

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04. 観賞用の柿で可愛らしい実なりの風情に人気! ロウヤガキ(老爺柿)の雌花
所在地 横浜市港北区高田東3丁目 高田交差点付近
科・属など カキノキ科カキノキ属  落葉小高木
見どころ 13ページNO.34に赤い実が掲載されています。別名「ツクバネガキ」とも呼ばれます。雌雄異株で、開花して始めて、雌木か雄木かの確認ができ、雌木だけでも実は生りますが、種はできないそうです。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2010.04.24
06. アオダモの花によく似ています! トネリコ(梣)の花
所在地 鎌倉市岡本1018番地 県立フラワーセンター大船植物園内
科・属など モクセイ科トネリコ属 落葉樹
見どころ  モクセイ科トネリコ属です。トネリコ属は種類が多く一般には、落葉広葉高木で寒さに強い品種で「サトトネリコ」や「アオダモ」を指します。園芸店で売られている「シマトネリコ」は常緑性で寒さに弱く沖縄、台湾に自生しています。アオダモの花が似ているのは同じ仲間だったからですね。
 ※17ページNO.01にアオダモの花が10ページNO.04にシマトネリコの実7ページNO.26にシマトネリコの樹形が掲載されています。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2010.04.14
07. 秋の紅葉、黄葉が美しい! トウカエデ(唐楓) 別名サンカクカエデ(三角楓)
所在地 鎌倉市雪ノ下2丁目 鶴岡八幡宮境内
科・属など カエデ科カエデ属 落葉高木
見どころ カエデ科の落葉広葉高木、中国原産です。撮影当時はまだ葉がよく開いていませんでしたが、光沢があり先の方が三つに裂けて裏面は白っぽく、切れ込みは浅いものから深いものまでさまざまです。樹皮は褐色をしていますが、、老木になると灰色を帯びてところどころ短冊状に剥がれます。4~5月に淡黄色の花が咲きます。排気ガスに耐えるので街路樹に利用されます。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2010.04.14
08. 鶴岡八幡宮の倒れた大イチョウ(銀杏)の古株に新芽が!
所在地 鎌倉市雪ノ下2丁目 鶴岡八幡宮境内
科・属など
イチョウ科イチョウ属 落葉高木
見どころ  県の天然記念物に指定されていた鶴岡八幡宮御神木の大イチョウが、3月10日強風のため倒れてしまいました。皆さんもこのニュースに驚いたことでしょう。先月4月14日に参拝してきました。残った根の部分から新芽が力強く伸びていました。少し離れて折れた大木の一部分(約3.6メートル)が移植されていました。来年の春に芽吹けば根付いたことが分かるそうです。移植したイチョウも新しいひこばえ(幼木)も、無事育ってほしいと願っています。
 私が参拝してから半月経ちますから、新芽も大分伸びたことでしょう。「名木古木」1ページNO.08に昨年7月26日撮影の樹形が掲載されています。  
撮影者 北澤美代子 撮影日 2010.04.14
13. 新葉を花と間違えたほど、鮮やかな黄金のキンメツゲ(金芽柘植)
所在地 横浜市港北区箕輪町2丁目 民家の生垣
科・属など モチノキ科モチノキ属 常緑広葉樹
見どころ 6ページNO.30に掲載されています「ツゲノキ」です。「ツゲノキ」は「ホンツゲ」でキンメツゲは「イヌツゲ」の種類だそうです。「キンメツゲ」は、新芽が黄金色でちょっと、私は花かと間違えてしまいました。新芽は、のちに緑色になるそうです。花は、5月中旬~6月中旬 頃咲くそうです。刈り込みに強く生垣、植込みに向いています。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2010.04.29
14. 縄・紐・タワシとして使う、トウジュロ(唐棕櫚)その花
所在地 横浜市港北区日吉本町1丁目 東急駐輪場脇
科・属など ヤシ科シュロ属 常緑耐寒性高木
見どころ シュロの実が3ページNO.28に掲載されています。ヤシ科植物で、シュロにはワシュロ(和棕櫚)とトウジュロ(唐棕櫚)があります。写真はトウジュロですが、木の上部から黄色の肉質の30センチもある大きな花を何本も突き出しているのを初めて見て吃驚しました。幹は固いシュロ毛という繊維に包まれています。この繊維は丈夫で水に強く、私たちの生活に役立っています。植木屋、園芸店、農家などが縄や紐として物の結束に、家庭ではタワシとして使います。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2010.04.30
17 扇状に枝葉を広げた、一本のユリノキの姿
所在地 調布市深大寺元町5-31-10 都立神代植物公園
科・属など モクレン科ユリノキ属 落葉高木
見どころ  「太いユリノキだなぁ!」と根元に立って幹を撮り、50メートルほど行って振り返ると、この扇子を開いたように新緑の枝葉を伸び伸びと広げた見事な姿・・・。樹高はどのくらいでしょうか。20メートルかな、いや、それ以上かな? こんどは秋にこの木の黄葉を見たいものです。ユリノキの花を称してこの木を「チューリップツリー」と呼びます。その花は1ページNO.15に、幹が4ページNO.5をご覧ください。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2010.04.30
18 神代植物園前の新しい幹線道路にたくさん植樹されている、ハイノキ(灰の木)の花
所在地 調布市深大寺元町5-31-10 都立神代植物公園
科・属など ハイノキ科ハイノキ属 常緑小高木 
見どころ 余り見かけない花だと思ったら、この木は本来、近畿地方以西に自生するものだそうです。名前の由来は木灰を染色に使ったことから。花は葉の腋から花序を出し、写真のように3~6個ずつ可愛い白い花を咲かせ、たくさんの雄しべが目立ちます。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2010.04.30
19 葉が古くなると赤くなる、ホルトノキ
所在地 調布市深大寺元町5-31-10 都立神代植物公園
科・属など ホルトノキ科ホルトノキ属  常緑高木
見どころ  樹形や葉がヤマモモに似ていますその姿が端正なため街路樹にされます。この木の特徴は、常緑の葉とともに古くなった葉が赤く色づき、付いていることです。花が9ページNO.16に載っています。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2010.04.30
20 バラ科サクラ属とは!? 果実が翌年5月になる、バクチノキ(博打の木)
所在地 調布市深大寺元町5-31-10 都立神代植物公園
科・属など バラ科サクラ属 常緑高木
見どころ  本サイトにたびたび登場するバクチノキ、別名ビランジュ。この木がサクラと同じ仲間で、バラ科サクラ属とは、今まで知りませんでしたね~。サクラは落葉樹、この木は常緑樹。樹皮もまったく異質なのに、同属とはその理由が私には理解できません。どなたか、教えてくださいませんか?
 名前の由来となった赤い木肌は9ページNO.29に大木が「名木古木」7ページNO.39に載っています。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2010.04.30
21 1科1属1種で他に同種の仲間を持たない、ヤマグルマ(山車)別名::トリモチノキ
所在地 調布市深大寺元町5-31-10 都立神代植物公園
科・属など ヤマグルマ科ヤマグルマ属 常緑高木
見どころ  ヤマグルマ科ヤマグルマ属ヤマグルマ種で、あまたの植物の中で同じ仲間がいないという、大変珍しい木です。常緑の高木で10メートルにもなります。葉が枝先に車輪状に付くことが名前の由来。花びらに萼がなく、雄しべも車輪状に付きます。樹皮に粘着力があり、野鳥を捕る鳥モチが採れるので「トリモチノキ」の別名があります。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2010.04.30
22 山地で枝先に緑白色の花を6~10個垂れ下げる、アブラツツジ(油躑躅)
所在地 調布市深大寺元町5-31-10 都立神代植物公園
科・属など ツツジ科ドウダンツツジ属  落葉低木
見どころ  高さ2~3メートルになる落葉低木。葉は枝先に輪生状に付き、花はその枝先に糸で鐘を吊したように付いている様が珍しく、面白い。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2010.04.30
23 民有地では見られなくなった高木のポプラ 別名セイヨウハコヤナギ
所在地 東京都八王子市廿里町 多摩森林科学園へ行く途中の民有地
科・属など ヤナギ科ヤマナラシ属
見どころ ポプラはヤナギ科で、まっすぐ伸びる幹とホウキのように広げる枝はポプラ独特の樹形です。北海道大学のポプラ並木は有名ですが、高木のポプラは東京や横浜の民有地では滅多に見られなくなりました。去年の夏も、同じ樹高20メートルほどのこの木を撮影しましたが、葉が茂り過ぎて樹形がよく分からないので、今年は新芽が芽吹いたばかりで枝ぶりをよく観察できました。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2010.05.02
24 樹皮は生薬「杜仲」、葉が「杜仲茶」で有名なトチュウ(杜仲)の花
所在地 東京都八王子市廿里町 多摩森林科学園
科・属など トチュウ科トチュウ属 落葉高木
見どころ  中国原産で1科1属1種の樹木。20年ほどで樹高20メートルにも生長します。トチュウは樹皮が医薬品となり、若葉はお茶に、葉は食用に、また樹皮や枝や葉から白い乳液を出し、これが天然ゴムとして利用されてきたそうです。日本でも杜仲茶の大ブームでトチュウを中国から輸入していましたが、国内の長野県伊那地方や秋田県大仙市でも栽培されているそうです。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2010.05.02
25 淡い緑色の花を十数個つけて垂れ下がっているオオツリバナ(大吊り花)
所在地 東京都八王子市廿里町 多摩森林科学園
科・属など ニシキギ科 落葉低木
見どころ ニシキギ科の落葉樹。葉の長さは10センチ内外で長楕円形が互生、縁は細かいギザギザがあります。ツリバナの青い実は2ページNO.29に赤い実が10ページNO.26に載っています。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2010.05.02
26 日当たりの良い林の中でよく見かける、朱赤色のヤマツツジ(山躑躅)
所在地 東京都八王子市廿里町 多摩森林科学園
科・属など ツツジ科ツツジ属 半落葉低木
見どころ  「山地や丘陵地に生える落葉低木」と植物図鑑に書いてありますが、この木は樹高5メートルほどあり、花の色も太陽光線を浴びて深赤色に見えますが、現物は淡い赤色です。よく見かける朱赤色のヤマツツジの花です。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2010.05.02
27 特徴ある花と葉は、紋章としてお馴染み!  キリ(桐)の花
所在地 横浜市港北区綱島東1丁目 ゴルフ場駐車場
科・属など ゴマノハグサ科キリ属 落葉高木
見どころ 9ページNO.32に実が掲載されています。円錐花序に淡い紫色の筒状の花、広卵形の大きな葉をつけます。伝統的に「神聖な木」とみなされ、家紋や紋章のデザインにとり入れられてきました。桐花大綬章(日本国勲章)など。古くから良質の木材として、下駄や箪笥、琴、神楽面の材料に使われています。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2010.05.01
28 花弁は無く5つの萼片と5つの雄しべからなる、ムクノキ(椋の木)の雄花
所在地 横浜市港北区綱島西4丁目 早渕川の土手
科・属など ニレ科ムクノキ属 落葉高木
見どころ 8ページNO.18にムクノキ名木古木2ページNO.13にも載っています。葉が開くと同時に淡緑色の花が咲きます。雌雄同株で雄花は本年枝の下部に集まってたくさん咲き、雌花は上部の葉腋に1~2コ付き、筒形の萼片と雌しべからなり先は2裂しています。葉の表面はケイ酸質の物質に覆われざらざらしていて、漆器や象牙細工の表面研磨に使われてきた自然のサンドペーパーです。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2010.05.01
29 花はとても地味な色! アメリカフウの雄花  別名モミジバフウ(紅葉葉楓)
所在地 横浜市港北区日吉本町4丁目 地域ケアプラザ前の街路樹
科・属など マンサク科フウ属 落葉高木 
見どころ 12ページNO.10に実が掲載されています。花は地味だが、葉 は上部から紅葉し、緑から赤のグラデーションの紅葉が美しい。雄花の房は長さ5~8センチになり、黒っぽい若緑色をしています。公園や街路樹に利用されます。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2010.05.01
31 雄花より撮影はもっと大変! イチョウ(銀杏)の雌花
所在地 横浜市港北区綱島上町 マンションの植え込み
科・属など イチョウ科イチョウ属 
見どころ 雌花は、花びらはなく緑色の柄に二つの胚珠をつけます。とても貧弱で、葉っぱなのか見分けるのが大変でした。最近は、ギンナンの臭気を嫌って雄株の接木苗が多くなり、街路樹もギンナンの生る木が少なくなったそうです。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2010.05.01
33 葉が大きくて男性的な、アラカシ(粗樫)の花
所在地 横浜市港北区下田町 松の川緑道
科・属など ブナ科コナラ属 常緑高木
見どころ アラカシは4月から5月にかけ、新葉の展開と同時に花を咲かせます。雄花序は長さ5~10センチで前年枝の芽から出て長く垂れ下がります。雌花は目立ちません。葉が大きくて材が堅く、枝ぶりも粗々しいことから「アラカシ」と名付けられたそうです。建材や楽器の材料などに利用されて来ました。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2010.04.27
35 実より地味な ツリバナ(吊り花)の花 
所在地 横浜市緑区寺山町  県立四季の森公園
科・属など ニシキギ科ニシキギ属 落葉低木または小高木
見どころ 10ページNO.26に赤い実が、前出NO.25にオオツリバナの花が掲載されています。赤い実を花に見立てて「吊したような花」と表現したのが名前の由来。花は5月ころ、直径6~7ミリの淡緑色の5弁花を開きます。小さな花なので、風が吹くと花がゆれ、撮影するのが大変でした。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2010.05.03
番外編「木花いろいろ」

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以下の情報の中の“欠番”は、低木・小低木の一部、ツル性植物などで、「野草-World」へ移しました。 2010.04.25~ 掲載26種
30 とうとう撮影に成功しました! イチョウ(銀杏)の雄花
所在地 横浜市港北区綱島上町 マンションの植え込み
科・属など イチョウ科イチョウ属 
見どころ 5ページNO.04 に青い実が掲載されています。イチョウの花ってどんな花だろう?と思っていました。いつも気がつくとかわいらしい実になっているので今年こそは、見てやろうと時々覗いていたのです。若葉の陰に隠れるかのように咲いているので、なかなか見つけることができません。雄雌異株で雄花は、淡黄色で短い穂状です。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2010.05.01
39 同じ仲間のモチノキの花に似ています!タラヨウ(多羅葉)の雌花
所在地 川崎市中原区宮内4-12-14  常楽寺(マンガ寺)境内
科・属など モチノキ科モチノキ属 常緑高木
見どころ 9ページNO.10に木と葉が12ページNO.09に赤い実が掲載されています。その掲載されている木になかなか蕾が付く気配もないので、噂で聞いていた 川崎の常楽寺(マンガ寺として有名)に行って来ました。雄雌異株で5月頃、前年枝の葉の付け根にたくさんの花が密集した花序をつけます。白黄緑色の4枚の花弁と4本の雄しべがあり、雌花の中央に大きな雌しべがあります。雌花の雄しべは退化して花粉を出さないのだそうです。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2010.05.03