16.果実は地上と地下の両方にできます、ヤブマメ(薮豆) 別名:ギンマメ(銀豆)

ヤブマメの花(拡大)
所在地 東京都港区白金台5-21-5  国立科学博物館付属 自然教育園
科.属など マメ科ヤブマメ属 つる性1年草
見どころ

ヤブマメの葉
 北海道〜九州の林のふちなどに生えます。茎は細長くのび、下向きの毛が密に生えます。葉は3出複葉で互生し、小葉は長さ3〜6センチの広卵形で両面に毛が生えています。夏から秋にかけて、淡紫色の蝶形で長さ1.5〜2センチ。花の先が紫色。翼弁と竜骨弁は白っぽい花を咲かせ、実をつけますが、地中にも閉鎖花を付けます。果実は地上と地下の両方にできますが、食べるのは地中果で、長径1センチ程度の楕円形です。ヤブマメ(藪豆)は文字通り竹藪や草藪に生えることから。別名の銀豆は種子の色が銀色だから名付けられました。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.10.5
09.ホシアサガオに似ている、マメアサガオ(豆朝顔) 別名:ヒメアサガオ

マメアサガオの花(拡大)
所在地 横浜市港北区綱島西2丁目、鶴見川河川敷
科.属など ヒルガオ科サツマイモ属 1年草  つる性植物
見どころ

マメアサガオの花と茎葉  
茎は赤色を帯びています
 北米原産の帰化植物です。本州中部以南の暖かい草地に生えます。マメアサガオは花径は1.5〜2センチの白色の小さい花を咲かせます。雄しべの葯は紅紫色で、雌しべの柱頭の先は白くて丸いです。葉の脇でひっそり咲く感じ、花弁は尖り、5角形の花形です。マメアサガオは 花穂には数個の花しかつけません。花期は7〜10月。葉は変化が大きくて丸いものから3裂しているものまであり、茎は赤色を帯びています。葉はハート型で先は尖っています。日本朝顔みたいな葉の形もあるようです。葉の径は4〜8センチ程度。同属の「ホシアサガオ」によく似ていますが、花色が白で花柄にイボ状の突起が著しいことと、果実が実ったときにガクが反り返るのがマメアサガオです。
 ※ホシアサガオが上記No.04に掲載されています。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2012.9.28
01.落葉樹林や草原などに生える、サラシナショウマ (更科升麻) 別名:ヤマショウマ
所在地 長野県茅野市東急蓼科ウォキングコース内
科.属など キンポウゲ科 サラシナショウマ属 多年草
見どころ  原産地は日本、朝鮮半島、中国。日本では、北海道〜九州の落葉樹林内や草原などに生えています。茎は高さ40センチ〜150センチ、葉は2回3出の複葉。小葉は長さ3センチ〜8センチで先の尖った卵形で不ぞろいの鋸歯があり、3深裂です。茎の先に15センチ〜30センチの穂状花序を出し、柄のある白い小さな花を密につけ、雄しべは多数、雌しべは2個〜8個で柄があります。袋果は長さ約1センチで先の曲がった花柱が残ります。種子には薄い翼状の鱗片があります。花期は8月〜10月。

 ※升麻の仲間は他に4種、掲載されています。トリアシショウマの花が23ページNO.18に、アワモリショウマの花が24ページNO.12に、ヤマブキショウマが5ページNO.22に、キレンゲショウマの花が46ページNO.14に載っています。
撮影者 大田孝子 撮影日 2012.9.24
20.爽やかな香りにほっと息をつく、ウッドカラミント

ウッドカラミントの花(拡大)
所在地 横浜市港北区大曾根  マンションの庭
科.属など シソ科トウバナ属 耐寒性多年草
見どころ

ウッドカラミントの花と茎葉
 ウッドカラミントは西ヨーロッパや北アフリカ、西アジアなどに分布し、乾いた草地などに生えています。初夏から秋にかけてやや濃い紫色の小さな唇形の花をつけます。株幅、草丈とも50センチ程度に達します。
 葉は卵形で、向かい合って生える対生です。茎は針金のように細く、茎や葉にはたくさん毛が生え、葉はミントの香りがします。花の後にできる実は分果(複数の子房からできた果実)で、ハーブとして利用されます。開花時期は7月〜10月くらいです。
 ※ミントブッシュの花が 30ぺーじ NO 16 に載っています。
撮影者 大田孝子 撮影日 2012.10.3
17.薬用にはならない、イヌショウマ(犬升麻)

イヌショウワの花
所在地 東京都港区白金台5-21-5  国立科学博物館付属 自然教育園
科.属など キンポウゲ科サラシナショウマ属 多年草
見どころ  山地、丘陵、谷川のほとりなどの林の下に生ます。草丈60 〜90センチの多年草です。根出葉は大型で2回3出複葉です。花は夏の終わりから秋の初めにかけて、長さ30センチくらいの穂状花序を出し、小さな白い花をたくさんつけます。ショウマとはサラシナショウマ(晒菜升麻)のことで、サラシナショウマは干した根が漢方薬として使われるのに対してイヌショウマは薬用にならないのでつけられた名前です。
 ※このページ、57ページNO.1にサラシナショウマが掲載されています。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.10.5
13.普通に見られる路傍雑草、ミチヤナギ(道柳) 別名:ニワヤナギ

ミチヤナギの花(拡大)
所在地 横浜市港北区綱島上町 鶴見川河川敷の道
科.属など タデ科ミチヤナギ属 1年草
見どころ

ミチヤナギの花と茎葉
  北海道〜九州の道ばたや荒れ地などに生えます。草丈は10〜40センチ。茎は枝分かれし、這うか又は直立します。葉はほとんど柄がなく、細長い楕円形で長さ1.5〜3センチ。鞘状の托葉があります。花は葉の脇に1〜5個つきます。5枚の花びらのように見えるものはガクで、萼片は長さ約2ミリ。花弁はありません。緑色で縁が白〜淡紅色です。そう果は長さ2.5〜3ミリの3稜形で、花被に包まれています。花期は5〜10月です。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2012.9.26
07.小笠原諸島で咲く花、ホナガソウ(穂長草)  別名:チリメンナガボソウ

ホナガソウの花
所在地 東京都江東区夢の島 2-1-2 夢の島熱帯植物園
科.属など クマツヅラ科ホナガソウ属 多年草
見どころ

ホナガソウの茎葉
 原産地は南アメリカ。明治の初め頃に小笠原に持ち込まれたと言われています。草丈は100センチくらい。 葉は楕円形で対生。葉の先は少し尖り、葉の縁には鈍い鋸歯があります。 茎先に長さ20〜30センチの穂状花序を出し、紫色の小花を穂の下から順に咲かせます。合弁花で花冠は唇形に裂けます。上の唇は2つに裂けてやや大きく、下の唇は3つに裂け、真ん中の裂片が一番細いです。
 
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.9.28
03.葉の腋に黄色い花が下向きに咲く、ヤブタバコ(藪煙草)
ヤブタバコの花拡大
所在地 横浜市緑区寺山町291 県立四季の森公園
科.属など キク科ガンクビソウ属  1〜越年草
見どころ
 北海道〜九州の林の中や林縁などに生えます。茎は太く、高さ0.5〜1メートルで成長が止まり、上部から数本の長い横枝を放射状にのばします。根生葉と下部の葉は長さ25〜30センチ、幅10〜15センチの広楕円形〜長楕円形で、薄くて両面とも短毛が生えています。根生葉は花の頃には枯れることが多いようです。上部の葉は長楕円形で、上のものほど小さい。上部の葉腋に黄色の頭花を下向きに1個ずつつけます。頭花は直径約1センチで、ほとんど柄がありません。そう果は長さ約3.5ミリの円柱形。先は細くなり、粘液を出して動物などにくっつきます。花期は9〜10月。名前の由来は葉がタバコの葉に似ていることから。葉を天命精(テンメイセイ)と呼び、民間で打ち身に用い、果実を鶴虱(カクシツ)と言って駆虫薬に利用されます。

下向きに咲くヤブタバコの花
 

茎葉
 ※よく似ているコヤブタバコの花が50ページNo.10に、ガンクビソウの花が49ページNo.17に載っています。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2012.9.25

野草-World TOPへ戻る

写真をクリックし拡大してご覧ください。
写真を連続して見るには、左上の「戻る」をクリックしてください。

19.秋に咲き、花の形がキリを思わせることによる和名、アキギリ(秋桐)

シャベルのような葉がおもしろい
アキギリの花
所在地 神奈川県箱根町仙石原 箱根湿生花園
科.属など シソ科アキギリ属 多年草
見どころ  本州の中部〜近畿地方の山地に自生し、草丈は30〜50センチです。葉は対生、長い柄があります。ほこ形、先端は尖り、葉縁には荒い鋸歯があります。 花期は8〜10月。茎の先端に花穂を出して、唇形の紫色の花を数個つけます。雌しべが長く花から突き出ています。良く似ているキバナアキギリとの区別は、キバナアキギリは唇の黄色の花に毛があり、アキギリは唇形の紫色の花に毛が無いことで区別できます。春の若芽は食用にされます。
 ※良く似ているキバナアキギリの花が53ページNo.12に、シナノアキギリの花が51ページNo.15に載っています。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2012.10.4
02.小輪多花性のペチュニアの仲間、カリブラコア

カリブラコアの花
所在地 横浜市港北区綱島西1丁目 マンションの寄せ植え
科.属など ナス科 カリブラコア属 常緑多年草・春まき1年草
見どころ

カリブラコアの茎葉
 カリブラコアは、南米原産のナス科の植物で、ペチュニアの近縁種です。背丈15センチ〜40センチ 横幅25センチ〜50センチ、花もペチュニアを小さくしたような形をしています。花色は、白や黄色、紫、赤など多数あります。草姿は、這うタイプや直立するタイプ、その中間種などいろいろとあります。ペチュニアの豪華さに比べると可憐な美しさがあります。カリブラコア属はペチュニア属から分離された属で、厳密には違いがありますが、ペチュニアとは極めて近縁です。 花期は3月〜11月。
撮影者 大田孝子 撮影日 2012.9.25

「とうよこ沿線」TOPへ戻る

次ページNO.58へ

11.穂が黄金色の剛毛から名前が付いた、キンエノコログサ(金狗尾草)

キンエノコログサの穂と蝶(拡大)
所在地 横浜市緑区寺山町291 県立四季の森公園
科.属など イネ科エノコログサ属の1年草
見どころ

キンエノコログサの穂
 北海道〜九州似分布し、日当たりのよい道端や田畑などに生えます。花期は8月〜10月頃で、花序は長さ3〜10センチの円柱形、茎は高さ20〜80センチになり、あまり枝分かれしません。小穂の基部には黄金色の剛毛(総苞毛)が密生し、名前の由来になっています。葉は細鋸歯のある長さ15〜30センチの線形で、質はやわらかく、やや青みがかかった緑色です。基部には葉舌はなく長毛が生え、葉鞘となります。猫じゃらしと呼ばれるエノコログサ(狗尾草)に似ていますが花穂が金色なので見た目にわかります。
 ※エノコログサ(狗尾草)の穂が1ページ06に載っています。
撮影者 八城幸子 撮影日 2012.9.24
05.健康野菜として広く注目される、パパイヤ(蕃瓜樹)

パパイヤの花
所在地 東京都江東区夢の島 2-1-2 夢の島熱帯植物園
科.属など パパイア科パパイア属 多年草
見どころ
 別名は「チチウリノキ(乳瓜木)」、「モッカ(木瓜)」、「マンジュマイ(万寿瓜」)、「パウパウ」、「ポーポー」、「ママオ」、「ツリーメロン」などと呼ばれることもあります。
 メキシコ南部が原産。パパイヤは2〜10メートルにも生長する熱帯植物です。木のように見えますが、年輪がないために「草」に分類されます。と書かれた「立て札」がありました。まっすぐに伸びた茎の先に長い葉柄を持つ大きな葉が集中しており、葉質は薄くて柔らかいです。花は茎の先端近く、葉の下側に咲きます。
 南国のフルーツとして人気のパパイヤには、デザートなどの甘い果物として以外に、未熟な果実の「青パパイヤ」と「パパイヤ葉」は昔から健康食材や民間薬品としても親しまれ、酵素をはじめとした栄養成分が多彩で豊富なことから、最近、健康野菜として広く注目されるようになってきました。多くの熱帯の国々で栽培されており、日本では、沖縄などで人家の庭に自生しています。

パパイヤの実
 

茎葉
 
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.9.28
18.薬草として利用される、ヒキオコシ(引起こし) 別名:エンメイソウ(延命草)

ヒキオコシの花(拡大)
所在地 神奈川県箱根町仙石原 箱根湿生花園
科.属など シソ科ヤマハッカ属 多年草
見どころ

ヒキオコシの花と茎葉
 名の由来は、この汁を飲ませると胃痛の病人を引き起こせるとの言い伝えからです。草丈は50〜100センチになります。花期は9月〜10月。枝先や葉腋から5〜20センチの円錐花序を出し、白色で淡青紫色を帯びた唇形花をつけます。花冠の長さは5〜7ミリ。上唇は4裂して立ち上がり、紫色の斑点があります。下唇は浅く2裂した舟形で約3ミリです。萼は5裂し、灰白色の短毛が密生します。果実は堅果で長さ約1.5ミリの小斑点がある楕円形です。茎葉を乾燥させたものを、消化不良、食欲不振、腹痛などの緩和に用いられます。
 ※同じ仲間のカメバヒキオコシの花が54ページNo.15に載っています。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2012.10.4
15.古くから赤色の染料として用いられていた、アカネ(茜)

アカネの花(拡大)
3〜4ミリの小さな花です
所在地 横浜市緑区寺山町291 県立四季の森公園
科.属など アカネ科アカネ属 つる性多年生
見どころ

アカネの花と茎葉
  路傍や林の縁などでよく見かけることができます。根は乾燥すると赤黄色から橙色となり、赤い根であることからアカネと名づけられました。四角い茎には細かいとげがあり、葉はハート型で4枚輪生するが、そのうち二枚は托葉が変化したもので(偽輪生)、実際は対生です。
 花期は8〜9月。多数分岐した枝の先に3〜4ミリの5弁の淡緑黄色の目立たない花が咲きます。晩秋には黒い果実をつけ、冬にはほとんど地上部は枯れてしまいます。根を煮出した汁にはアカネ色素が含まれていて、これを使った草木染めが古くから行われており、茜染と呼び、その色を茜色といいます。黒い果実も染色に使用できます。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2012.9.24

2012.9.26〜 掲載20種

14.葉・根ともに丈夫です! カゼクサ(風草) 別名:ミチシバ(道芝)

カゼクサの花(拡大)
所在地 横浜市港北区下田1丁目 松の川緑道
科.属など イネ科スズメガヤ属 多年草
見どころ

カゼクサの茎葉の全容
  道端、空き地などにごく普通に群生します。草丈は30〜80センチになります。根は強く、しばしば大株を作ります。葉は根元に集まり、長さ30〜40センチ、幅2〜6ミリで線形。花序は茎の先に円錐状に付きます。小穂は紫色でつやがあり、長さ6〜10ミリで、5個〜10個の小花をつけます。小穂の柄の途中にふくらんだ腺があります。花期は8〜10月。道端に多く生えていることからミチシバ(道芝)とも呼ばれています。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.10.3
12.センジュギク(千寿菊)など別名が多い、マリーゴールド

マリーゴールドの花
所在地 横浜市港北区新吉田町の空き地
科.属など キク科コウオウソウ属(草花として栽培される植物の総称)の1年草
見どころ

高さ1メートル以上の大輪です
  メキシコ原産で、日本には江戸時代、寛永年間に渡来しました。別名はアフリカン・マリーゴールド種がセンジュギク(千寿菊)、サンショウギク(山椒菊)で、一般的に大型種が多く、草丈は50センチ〜2メートルになります。フレンチ・マリーゴルド種がマンジュギク(万寿菊)、クジャクソウ(孔雀草)、コウオウソウ(紅黄草)等で草丈が15センチ〜40センチほどの小〜中型種が多く、鉢やコンテナ植えにも適しています。ふつうよく見かけるのはこちらです。
 写真はアフリカン・マリーゴールド種で1メートル以上あり大輪です。サンショウギク(山椒菊)という別名は葉っぱがサンショウ(山椒)に似ているところからといわれ、独特の臭気により除虫の働きをするともいわれています。
 ※追伸……害虫の多い都会の農家は、害虫除けに作付けの野菜の周りにマリーゴールドを植えます。(岩田忠利) 
 
撮影者 八城幸子 撮影日 2012.9.29
10.葉が樹木のセンダンに似ている、アメリカセンダングサ(亜米利加栴檀草)

アメリカセンダングサの花
所在地 横浜市緑区寺山町291 県立四季の森公園
科.属など キク科センダングサ属の1年草
見どころ

茎葉
 別名はセイタカタウコギ(背高田五加木)ともいい、日本のタウコギよりも大型であることによります。
 北アメリカ原産の帰化植物で、本州から九州の各地に生育し、道端や空き地などに生える雑草です。花期は9月〜10月頃で、一つの花序はたくさんの小花からなっていますが、目立つ花弁のある花がないので、花らしくありません。頭花は大きな総苞が花弁のように取り巻いているのが特徴です。頭花は、通常は筒状花だけからなりますが、時に小さな舌状花が混ざることがあります。種子は扁平で先端に棘があり、これに小さな逆歯がついています。ウールの服やセーターなどにくっついて嫌われる「ひっつき虫」です。
 ※センダングサ(栴檀草)の実が1ページ29に載っています。
撮影者 八城幸子 撮影日 2012.9.24
08.食用になります、カシュウイモ(何首烏薯) 別名:ケイモ

カシュウイモの花と実
所在地 東京都町田市東玉川学園3-3165 昭和薬科大学薬用植物園
科.属など ヤマノイモ科ヤマノイモ属 蔓性の多年草
見どころ  原産地は中国。葉は長さ約12センチで、葉の付け根にあるのはむかごです。基準種のニガカシュウのむかごは苦みが非常に強いようですが、このカシュウイモのむかごには、わずかな苦みしかなく食用に向いています。条件によっては非常に大きなむかごを付けるので、ジャガイモのように利用できます。ヤマイモと同じ属の植物で、地下に球形のいもを作ります。東南アジアなどでは、普段はむかごを利用し、いもは飢饉の時の非常食としてのみ利用しているようです。塊茎は薬用に利用します。最近では「宇宙いも」や「エアーポテト」などの商品名で販売されているそうです。和名は、根茎がカシュウ(ツルドクダミ)に似ていることから付けられました。
 ※ニガカシュウが56ページNO.3に掲載されています。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.9.29
04.北アメリカ原産の帰化植物、ホシアサガオ(星朝顔)

ホシアサガオの花(拡大)
所在地 横浜市港北区綱島西2丁目、鶴見川河川敷
科.属など ヒルガオ科サツマイモ属 1年草 ツル性植物
見どころ

ホシアサガオの花の群生
 草地や河原などに生育するツル性植物です。葉は卵円形で先は尖り、基部が張り出すもの、3裂するものもあり変化が激しいです。花柄は5センチ以上もあり、上部で多数に分かれ、細かい突起と4稜があります。
 花期は8〜10月。直径1.5〜2センチ位の漏斗形の花を咲かせます。花冠は薄いピンク色で、花の中心部が濃い紅紫色を帯びるのが特徴です。花の縁は浅く5裂し、裂片の先はやや尖り星形です。名前の由来は星形からです。さく果はアサガオと良く似た球形でまとまってつき、長い毛が生えています。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2012.9.28
06.洋ランの代表して扱われる、カトレヤ

洋ランの王様、カトレア
所在地 東京都江東区夢の島 2-1-2 夢の島熱帯植物園
科.属など ラン科カトレヤ属 多年草
見どころ

茎葉
 中南米原産。カトレヤの名はカトレヤ属植物の総称として使われます。カトレヤは着生植物であり、匍匐茎の節から出る白くて太いうどん状の根で樹皮に張り付くようにして生活します。植物は全体に肉厚で固く匍匐茎はあまり伸びず数節だけ成長した後にすぐに立ち上がります。
 花は茎の先端から出て1〜数輪つきます。唇弁の基部は蘂柱を包むように両端が上に曲がって筒状になり、先の方では卵形に広がり、中央は濃く色づくものが多いです。花びらは大きく開き、正面を向きます。色は白からピンク系のものが多く、非常に華やかで美しい。園芸の品種改良も古くから進んでおり、1800年代に改良された品種も記録として残っています。カトレアとその近縁種は無数とも思われるくらいの品種があります。
 
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.9.28