01 江戸時代からある常緑多年草の黄色い花 ツワブキ
所在地 横浜市港北区日吉4丁目 慶應大学日吉キャンパスのテニスコート脇
科・属など キク科ツワブキ属多年草
見どころ

2011.12.28 八城幸子撮影
茅ヶ崎市東海岸南 なぎさ散歩道
 「ツワブキ」は、私の好物フキの仲間かと思ったら意外にもキク科。原産地は日本、中国で江戸時代から園芸品種として広く栽培されていた、葉に光沢がある常緑多年草です。どこでも育ち、地下茎で殖える強い性質。とくに海岸ベリなど砂地を好み、黄色い花をたくさん咲かせる、ひときわ“目立つ植物”です。(岩田忠利)
 
 花後はタンポポのような綿毛が風で飛散しタネを蒔き散らします。(八城幸子)
 
撮影者 岩田忠利 撮影日 2011.11.15
14 江戸初期から用いられた薬草 ゲンノショウコ(現の証拠)の花と実 別名:神輿草


ゲンノショウコの実です
所在地 横浜市港北区綱島西4丁目 早渕川土手  
科・属など フウロソウ科フウロソウ属 多年草
見どころ
 夏から秋にかけて、白色や赤紫色の小さな花が次々と咲きます。民間でよく使われた下痢や便秘症状に効く薬草で、これを服用するとたちまち効き目が現れることから「現の証拠」の名前が、また別名「神輿草」という和名は、花の後につく槍のような実が熟すと裂開して種を飛ばし、その姿が御神輿の屋根のようなユニークな形状になることから名づけられたそうです。田舎の祖母は、ゲンノショウコの茎や葉を乾燥させ、煎じて飲んでいました。

ゲンノショウコの白花 
長野県八ヶ岳松原湖高原  2012.8.19
大田孝子撮影

ゲンノショウコの実
神輿をあげているように見えます 昭和薬科大学薬用植物園 2012.11.24 石川佐智子
 
 
撮影者 北澤美代子 撮影日 2011.11.16
16 小さな蝶形花が集まって球状になる アカツメグサ(赤詰草)の花
所在地 横浜市港北区綱島西2丁目 鶴見川河川敷  
科・属など  マメ科シャジクソウ属の多年草
見どころ  マメ科シャジクソウ属の多年草です。小葉はふつう3枚でV字形の斑紋があり、裏面には白い軟毛があります。アカツメクサは花のかたまりのすぐ下に葉があるため、花をつないだ“赤い首飾り”は作れません。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2011.11.17
12 祝儀袋に付いている赤い紐のような花、ミズヒキソウ(水引草)
所在地 横浜市港北区日吉本町5丁目 鯛ケ崎公園
科・属など タデ科ミズヒキ属
見どころ  「水引」とは、紙縒り(こより) に糊をひいて乾し固めた赤い飾り紐。贈 り物の包み紙や祝儀袋を結んだりして相手方に差し上げます。秋の彼岸前後に赤い糸状の花が関東地方では盛りです。 アレンジメントや生け花にも使われます。実は先端に引っかかりが出ていて、これが動物や衣服などにくっついて遠方に運ばれ落ちます。
 タデ科の多年草。ヒマラヤから中国の高山帯の草地に群生。花茎は高さは5〜20センチで葉がなく、円筒状あるいは卵状の総状花序に明るいピンク色の花をつけます。白色の花もあるそうです。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2011.11.17
27 どなたが命名したのか、可哀想な名前、ハキダメギク(掃き溜め菊)の花
所在地 横浜市港北区日吉本町5丁目 鯛ケ崎公園
科・属など キク科コゴメギク属 1年草
見どころ  熱帯アメリカ原産の帰化植物。花は直径5ミリほどの小〜さい花。よく観ると、花びらは5弁、先端が3つに裂けていて、勲章のように格好いい形をしています。それだけにいっそうその名前に同情してしまいます。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2011.11.23
37 北海道から琉球まで普通に見られる、イヌタデ(犬蓼)の花 別名:アカマンマ
所在地 横浜市港北区綱島西2丁目 鶴見川河川敷
科・属など タデ科イヌタデ属の1年草
見どころ  タデ科イヌタデ属の1年草です。やや湿った半日陰などに多く、道端や原野・耕作放棄地などにも生育し、花期は6月〜11月と長く、いつも咲いている印象があります。この花をむしりとって器に盛り、赤飯に見立て「ままごと」に使っていたので別名「アカマンマ」といわれます。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2011.11.23
38 荒地・河原などに生育する帰化植物、アレチハナガサ(荒地花笠)の花
所在地 横浜市港北区綱島西2丁目 鶴見川河川敷
科・属など クマツヅラ科クマツヅラ属  多年草
見どころ  クマツヅラ科・クマツヅラ属の南アメリカ原産の帰化植物で多年草です。高さは1メートルを超え、直立して茎の断面は四角で、葉は対生し、下部の葉は鋸歯があるが、上部になるにつれて細長くなり鋸歯がなくなります。 葉の基部は細くなり、無柄で、茎を抱かない。似ているものにヤナギハナガサがあります。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2011.11.23
07 朝寝坊の“物ぐさ人間”に最適な、ノアサガオ(野朝顔) 別名:宿根アサガオ
所在地 横浜市港北区日吉本町5丁目 畑
科・属など ヒルガオ科サツマイモ属 つる性多年草
見どころ  1年草のアサガオは朝咲くから「朝顔」、寝坊してお昼時起きてきたらしぼんでしまって見られません。でも、このノアサガオは、夕方まで咲いています。それどころか、6月中下旬から霜が降りる11月頃まで咲き続けます。花数が最も多く、美しくなるのは、10月上旬頃です。
 朝顔は支柱や水遣りなどいろいろ手入れがいりますが、この種は丈夫で、10数メートルもツルを伸ばします。さらに、本来は一日花のアサガオですが、気温が低くなる秋になれば、前日に咲いた花が翌日も咲き残っています。1日目の花色は青紫で、2日目には赤紫に変化するため、2色の花色が同時に楽 しめます。まさに、“物ぐさ人間”にお薦めの朝顔……。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2011.11.17
22 細い5弁の花が「大」の字に似ている可憐な、ダイモジソウ(大文字)の花 
所在地 横浜市港北区新羽町 民家の庭
科・属など ユキノシタ科ユキノシタ属 常緑多年草
見どころ  ユキノシタ(雪の下科)「大」という文字に似ているのでこの名前がついています。山野草として人気があり、園芸店には赤、ピンク、白など多くの品種を売っています。
 原産地は日本、中国、朝鮮半島、サハリン、南千島諸島で、日本では北海道から九州まで分布し、山地の渓流沿いや湿気の多い岩場などで自生しているのが見られます。利尿、頻尿、むくみ、便秘などに効果があるといわれています
撮影者 八城幸子 撮影日 2011.11.17
34 包んでいる袋がない、ハダカホオズキ(裸酸漿)の実と花

ハダカホウズキの実
所在地 横浜市緑区寺山町291 県立四季の森公園
科・属など ナス科ハダカホオズキ属の多年草
見どころ

葉の陰でひっそり咲いている小さな花を見つけるのは、大変でした
 2012.8.30 県立四季の森公園
 本州〜九州の山地の林縁などに生えるナス科ハダカホオズキ属の多年草です。茎は高さ60〜90センチ。葉は卵状の長楕円形で長さ8〜18センチ、先はとがり、下部は狭まって短い柄となり無毛です。花期は8〜9月。葉腋から2〜4個の花柄をだし、下向きに花をつけます。花冠は淡黄色で、先は5裂、裂片はそり返ります。実は、ホオズキのように萼が変化した袋に包まれていなくて裸のままです。大きさは1センチほど、艶やかで美しい実です
 。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2011.11.23
08 この黒い実に5個のタネが入っている種子植物、ウド(独活)の実と花

ウドの実(種子)
所在地 横浜市港北区日吉本町5丁目 畑
科・属など ウコギ科タラノキ属 多年草(山菜)
見どころ

ウドの花 2011.10.12 同じ場所
 ウドは山野や山地に生育していますが、もちろん畑にも栽培される多年草です。若い芽は特有の香りがあり美味です。酢の物、和え物などによい。写真はウドの実ですが、この黒い実一粒のなかに5個のタネが入っています。
 
撮影者 岩田忠利 撮影日 2011.11.17
23 民間薬に使用されることもあって庭先にもよく見かける、ユキノシタ(雪の下)の葉

ユキノシタの葉

花の拡大
所在地 横浜市港北区新吉田町 民家
科・属など ユキノシタ科ユキノシタ属 常緑多年草
見どころ

ユキノシタ花の群生
八王子市片倉城址公園  
2012.6.14
 沢沿いの岩場など、湿り気の多い半日陰の場所に生育します。5月から6月にかけ花茎を伸ばして多数の白い花を咲かせます。葉は火傷などに貼り付けたり、絞り汁を熱冷ましに利用するなどの民間薬として利用される他、葉は天ぷらにして食べられます。
 
撮影者 八城幸子 撮影日 2011.11.17
35 果実は丸くて薄い小さなウチワのよう! マメグンバイナズナ(豆軍配薺)の花と実

マメグンバイナズナの花と実
所在地 横浜市港北区綱島西2丁目 鶴見川河川敷
科・属など アブラナ科 マメグンバイナズナ属 越年生の一年草
見どころ  

マメグンバイナズナの花
2011.12.19 石川佐智子撮影
大田区多摩川田園調布緑地
 明治の中ごろ渡来した北アメリカ原産の帰化植物。道端や公園などに普通に見られます。果実は、丸くて薄い小さなウチワの形をしています。春の七草のナズナ(薺)別名「ペンペングサ」とよく似ていますが、ペンペングサの果実は、平たい倒三角形をしています。(北澤美代子)

 花期は5〜6月と10〜11月2回咲くそうです。花は穂状になり、瓶を洗うブラシのような形をしています。花径は2〜3ミリの小さな花を咲かせます。穂にある花の数だけ実ができるので、たくさんの丸い実がつきます。(石川佐智子)
 
撮影者 北澤美代子 撮影日 2011.11.23
06 別名「ネコジャラシ」のほうがピンとくる、エノコログサ(狗尾草)
所在地 横浜市港北区日吉本町5丁目 日吉本町第4公園
科・属など イネ科エノコログサ属 1年草
見どころ  子供の頃、この花穂でよく猫をじゃらして遊んだものです。イネ科の植物で葉が細く伸び、8月〜11月に茎の先に写真のような花穂をつけます。秋にはタネが実り、スズメの餌になります。飼っているインコにあげると、喜ぶそうです。 
撮影者 岩田忠利 撮影日 2011.11.17
21 海岸だけでなくどこでも咲いている、イソギク(磯菊)の花
所在地 横浜市港北区大豆戸町 港北区役所屋上
科・属など キク科キク属 多年草
見どころ  磯の菊ということからイソギク(磯菊)の名があるのですが、至るところで見かけます。多年草で地下茎を出して増えていきます。花期が長く、葉も美しいので広く栽培されるようになりました。
撮影者 八城幸子 撮影日 2011.11.17
33 上記とは一見して違いが分かる帰化植物、ナガエコミカンソウ(長柄小蜜柑草)の実
所在地 横浜市港北区新吉田町 民家  
科・属など トウダイグサ科 コミカンソウ属
見どころ  トウダイグサ科 コミカンソウ属。果実の柄が長く、葉の上に出てくるので、葉の陰に隠れるように果実をつける他の仲間とは一見して見分けがつきます。ブラジルコミカンソウの別名がありますが、アフリカおよびインド洋のマスカレーヌ諸島が原産の帰化植物です。
撮影者 八城幸子 撮影日 2011.11.22
02 戦後、帰化して随所で見られるセイタカアワダチソウ(背高泡立草)の花と種子
所在地 横浜市港北区日吉4丁目 慶應大学日吉キャンパスのテニスコート脇
科・属など キク科アキノキリンソウ属 多年草
見どころ

2011.12.13 八城幸子撮影
港北区新吉田町 民家の庭
 北米原産のこの植物は戦後、進駐軍とともに日本にやってきて、繁殖力が極めて強くてあっという間に日本全国を占領してしまいました。名前のとおり茎は高く、約2.5メートルにもなります。10〜11月、20〜50センチの大きな円錐形の花序に黄色の頭花をつけます。写真後方は慶應大学テニス部のコート。(岩田忠利)
 
 種子にはふわふわの毛があり、冠毛全体が「泡立つ」ように見えることと、草丈が高くなることから「セイタカアワダチソウ」の名がついたようです。(八城幸子)
 
撮影者 岩田忠利 撮影日 2011.11.15
17 四つ葉のクローバーを探したり、首飾りを作った シロツメクサ(白詰草)の花
所在地 横浜市港北区綱島西2丁目 鶴見川河川敷  
科・属など マメ科のシャジクソウ属
見どころ  クローバーといえば普通はシロツメクサのことを指しますが、マメ科のシャジクソウ属やウマゴヤシ属の総称です。 「ツメクサ」は、 江戸時代に、オランダからガラス器を船で日本に運ぶときに、割れないように緩衝材としてガラス器の間につめた「詰め草」から来ているとされています。色の白いのがシロツメクサで、赤いのがアカツメクサ、といった色の違いではなく、大きな違いは、シロツメクサが花のかたまりの下に長い柄があるので、花をつないだ首飾りを作ることができるのです。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2011.11.17
18 春の七草のひとつ、ハコベ(繁縷)の花
所在地 横浜市港北区綱島西2丁目 鶴見川河川敷  
科・属など ナデシコ科ハコベ属の越年草
見どころ  

ハコベの群生
港北区日吉6丁目 駐車場
 2012.3.13 石川佐智子撮影
  
 ナデシコ科ハコベ属の越年草です。春〜秋と花期が長いが、2月の寒い時期には、茎を地面すれすれに這いつくばった状態で花を咲かせます。花びらが10枚に見えますが、1枚が2つに分かれていて基本的には5枚です。道端や草地、畑などどこにでも見られます。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2011.11.17
13 他の植物を覆いつくす強い生長力の、ヒメツルソバ(姫蔓蕎麦)の花 別名:ポリゴナム
所在地 横浜市港北区日吉本町6丁目 富士見坂下の民家の石垣
科・属など タデ科ツルソバ属 常緑多年草
見どころ  明治中期にヒマラヤから渡来した、タデ科の常緑多年草、蔓性の帰化植物です。花を拡大して見ると、蕎麦の実に似ていることから「蕎麦」の名がつきました。ヒマラヤ原産だけあって乾燥にも強く、アスファルトの隙間や、石垣の隙間などでも這うように広がります。ほぼ1年中、可愛らしい花を咲かせるので、グランドカバーとして向いています。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2011.11.17
28 日本しかない固有の種、ノジギク(野路菊)の花
所在地 横浜市港北区箕輪町3丁目 民家の庭
科・属など キク科キク属 多年草
見どころ 草丈は50〜80センチ。花径は3〜3.5センチくらいで、花びらは白色が多いです。ノジギクは日本しかない固有の種で、1924年牧野富太郎博士が発見されました。兵庫県の「県花」に指定されました。 
撮影者 石川佐智子 撮影日 2011.11.23
39 すっかり野菜として定着した、ツルムラサキ(蔓紫)の花
所在地 横浜市都筑区 早淵川 勝田橋付近の民家
科・属など ツルムラサキ科ツルムラサキ属
見どころ  元は観葉植物、あるいは、紫色の染料として導入された植物で、江戸時代の書物にもその記述があります。熱帯アジア原産で、インド、セイロン、中国では古くから野菜と して食べられており、ビタミンA、カロチン、鉄分を多量に含む ため、セイロンホウレンソウ、インデアンホウレンソウの別名があります。
 花もほとんど開花せず、紫色の果実に変わっていくので、果実や果汁の色が名の由来となっています。蔓性で民家の生垣にからんで咲いていました。
撮影者 八城幸子 撮影日 2011.11.26
40 どなたもご覧になっているはず。北アメリカ原産のチチコグサモドキ(父子草擬)の花
所在地 横浜市都筑区 早淵川・勝田橋付近の畑のあぜ道
科・属など  キク科ハハコグサ属1〜2年草
見どころ  キク科ハハコグサ属1〜2年草。チチコグサに似ているのでこの名があります。花はチチコグサでは茎頂につきますが、こちらは上部の葉のわきにつきます。褐色の頭花は短い穂のようになり、全体的にしもぶくれです。葉は先が広いへら形で、葉の両面に長い毛がありますが、表面は緑色に見えます。北米原産で昭和初期に日本に入っていたと 言われます。今では日本各地に広がっており、どなたも目にしているはずです。
撮影者 八城幸子 撮影日 2011.11.26
09 住宅地周辺でよく見かける、ムラサキカタバミ 別名キキョウ(桔梗)カタバミ
所在地 横浜市港北区日吉本町5丁目 畑
科・属など カタバミ科カタバミ属 多年草(帰化植物)
見どころ  南アメリカ原産の帰化植物。江戸時代末期に観賞用として導入され、今では全国に分布、この直径2センチほどの花をよく見かけます。 
撮影者 岩田忠利 撮影日 2011.11.17
24 野鳥のホトトギスの胸の斑点模様に似ていることから、ホトトギス(時鳥)の花
所在地 横浜市都筑区新栄町 「せせらぎ公園」
科・属など ユリ科ホトトギス属 多年草
見どころ  本州の南関東より西、四国や九州の山野の日陰に自生しています。新芽にうすい茶色の斑が入るものがあり、そこから油点草(斑が油のしみに見えるので)の別名で呼ばれることもあります。江戸時代から観賞用として愛されています。
撮影者 八城幸子 撮影日 2011.11.17

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03 北米原産で全国どこにも生えている1〜2年草の帰化植物、ヒメジョオン(姫女苑)の花
所在地 横浜市港北区日吉4丁目 慶應大学日吉キャンパスのテニスコート脇
科・属など キク科ムカシヨモギ属 1〜2年草
見どころ  キク科ムカシヨモギ属で茎が30センチから130センチまでにもなり、直径2センチほどの白い花をつけています。 似た花にハルジオンがあり、それよりやや小ぶりで「姫女苑」と呼び、各地の鉄道沿線に増えたので「テツドウグサ(鉄道草)」の別名があります。葉を乾燥させ煎じて飲むと糖尿病予防になるそうです。また、葉は春菊の香りがしてテンプラやオヒタシにすると美味しいそうです。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2011.11.15
29 子供の頃、実を投げ合って遊んだものです。センダングサ(栴檀草)の実
所在地 横浜市都筑区 早淵川 勝田橋付近
科・属など キク科センダングサ属
見どころ  キク科センダングサ属。葉が樹木のセンダンの葉に似ていることからの命名です。果実の表面に鉤毛などを持ち、動物の毛や人間の衣服にひっついて散布されます。 これらの仲間の種子散布形式は「動物散布」と呼ばれます。「ひっつき虫」とも呼ばれ、子供の頃、果実を投げ合って衣服につけて遊んだものです。
撮影者 八城幸子 撮影日 2011.11.21
30 強力な繁殖力で草土を荒らす強害雑草、セイバンモロコシ(西藩唐黍)の穂
所在地 横浜市港北区 鶴見川 新羽橋付近
科・属など イネ科モロコシ属 多年草
見どころ  イネ科 モロコシ属。地中海沿岸原産の多年草で、1945年頃に侵入し、広い地域にわたって帰化したようです。 草丈はススキ、アシ、ヨシと同じくらいの大きさ、1〜2m近くに達し、よく大きな群落となって根茎、種子の両方で繁殖するため、畑地・牧草地の強害雑草となっています。「西藩」とは中国の西域の荒地のことを指します。
撮影者 八城幸子 撮影日 2011.11.21
10 「コスモス」はキク科コスモス属の総称で、一般的には「オオハルシャギク」のこと
所在地 横浜市港北区日吉本町5丁目 畑
科・属など キク科コスモス属の1年草
見どころ

ヤエコスモスの花
箱根町 ガラスの森美術館 2012.10.11 大田孝子撮影
 英字cosmosは「宇宙」の意味ですが、キク科コスモス属の1年草の「コスモス」と何か関係があるのでしょうか。コスモスという呼び方は、キク科コスモス属の植物の総称なのだそうです。一般的にコスモスと呼ばれているのは『オオハルシャギク』なのだ、とか。とにかく、「コスモス」の人気はスゴイですね。「コスモス街道」「コスモス広場」「美容院コスモス」など公共の場や個人の施設名に広く使われています。種を蒔けば、その年に花畑になるからのようですね。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2011.11.17
25 葉の縁にトゲがあり触ると痛い、オニノゲシ(鬼野芥子)の花
所在地 横浜市港北区日吉本町5丁目 鯛ケ崎公園
科・属など キク科ノゲシ属
見どころ  ヨーロッパ原産の帰化植物。キク科ノゲシ属。茎の高さや葉の付き方からアザミかなと思いましたが、アザミの花は赤紫色で5月から夏場に咲くので、これは違う植物……。さて、この花は? さっそくインターネットの先生にお尋ねしたところ、すぐに回答があり、花名が分かりました。在来種、ノゲシの鋸葉の先は触れても痛くない。オニノゲシ葉の縁には触れると痛いトゲがあります。その荒々しさから「鬼」の名がつきました。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2011.11.23

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36 タンポポのように見えるが葉の形が違う、ジシバリ(地縛り)の花
所在地 横浜市港北区綱島西2丁目 鶴見川河川敷
科・属など キク科ニガナ属の多年草
見どころ  キク科ニガナ属の多年草です。タンポポと比べると花びらが少なく、葉の形も異なります。柔らかな茎を伸ばし、枝分かれしながら縦横に、地面を這うようにして延び、所々で根を下ろし、その様子が地面を縛リつけているように見えるので、ジシバリ(地縛り)の名があります。野原や田の畦でよく繁茂します。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2011.11.23
04 秋の七草の一つ、イネ科のススキ(薄)。別名:カヤ(茅)
所在地 横浜市港北区日吉4丁目 慶應大学日吉キャンパス内
科・属など イネ科ススキ属 多年草
見どころ  近頃はお月見の十五夜用に花屋さんでススキを売っているのですね〜! このススキの穂は、花なのでしょうか? 花のように見えますが、これはタネの先に毛が付いたタネの集合体です。花はイネと同じように穂の下にたくさんの細長い枝があり、そこに小さな雄花と雌花をつけます。
 ススキは日本の伝統的な古民家、茅葺き屋根を葺く貴重な屋根材です。 
撮影者 岩田忠利 撮影日 2011.11.15
19 日当たりの良い荒れ地などに普通に見られる野草 オオバコ(大葉子)の花
所在地 横浜市港北区綱島西2丁目 鶴見川河川敷  
科・属など オオバコ科オオバコ属 多年草
見どころ

オオバコ花の拡大
 オオバコ科オオバコ属の多年草です。茎は短く地面に埋まっています。葉は葉柄があり、さじ型をしています。  花は下から上に穂状に咲きます。踏みつけに強く、人などがよく踏む道路脇などの場所に生え、踏みつけが弱い場所では、高くのびる性質を持たないので、他の草に負けてしまうそうです。葉や種子は咳止め、利尿作用などいろいろの薬効があります。子供のころ、オオバコの花のついた茎で引張りっこをして遊んだ思い出があります。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2011.11.17
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05 美味しそうな実ですが、死に至る猛毒。ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)実と紅葉と花
所在地 東京都調布市深大寺元町 都立神代植物園
科・属など ヤマゴボウ科ヤマゴボウ属 多年草
見どころ
 北アメリカ原産の多年草。明治初期に渡来した帰化植物。現在は各地の空き地にふつうに見られます。茎は太く、赤味を帯び、高さ1〜2メートルになります。花期は6〜9月に白い小さな花をつけ、晩秋に黒紫の実が生ります。別名「アメリカヤマゴボウ」。食用の「ヤマゴボウ」と呼ぶのは多年草のモリアザミの根だそうです。 

ヨウシュヤマゴボウ花の拡大

ヨウシュヤマゴボウの花
          片倉城址公園 2012.7.23 八城幸子撮影
  
撮影者 岩田忠利 撮影日 2010.11.17
20 午後3時頃からピンクの小花が開く、ハゼラン(爆蘭)の花と実 別名:三時花
所在地 横浜市港北区綱島西4丁目 道路側溝 
科・属など スベリヒユ科ハゼラン属の1年草
見どころ  

ハゼランの実
2011.12.10 石川佐智子撮影
港北区日吉6丁目の道端
 ハゼランは漢字で「爆蘭」と書きますが蘭の一種ではなく、スベリヒユ科ハゼラン属の1年草で、熱帯アメリカから明治期に栽培用に導入されたものが雑草化した帰化植物です。繁殖力旺盛で ほっといてもめちゃくちゃ増えます。
 アマゾン流域をはじめ西アフリカやインド東南アジアでは「新しい野菜」として栽培されているそうです。葉はソフトで栄養価が高く「ホウレンソウ」の代用品として利用されているそうですので驚きです。(北澤美代子)
 
 繁殖力が強く道端などでよく見かけます。散歩の途中で見かけたのですが、球形3ミリほどで線香花火を連想しました。小さく丸い実 の中に小さい黒いタネがいっぱい入っているそうです。(石川佐智子)

撮影者 北澤美代子 撮影日 2011.11.17
31 ソーセージのような穂の、ヒメガマ(姫蒲)
所在地 横浜市都筑区新栄町 「せせらぎ公園」
科・属など ガマ科ガマ属
見どころ  ガマ科ガマ属。円柱形の穂をつけ、穂の下部は赤褐色で太く、雌花はソーセージに似た形状である。穂の上半分は細く、雄花が集まっています。雌花は結実後は、綿クズのような冠毛を持つ微小な果実になり、風によって飛散し、水面に落ちると速やかに種子が実から放出されて水底に沈み、そこで発芽します。「がまのほわた」で助けられた日本神話の因幡の白兎でよく知られた植物です。
撮影者 八城幸子 撮影日 2011.11.21
32 高温、乾燥に強く、葉の裏に実をつける、コミカンソウ(小蜜柑草)の実
所在地 横浜市港北区新吉田町 民家  
科・属など トウダイグサ科コミカンソウ属
見どころ  トウダイグサ科コミカンソウ属。茎は5〜30cmぐらいで,赤みをおびていています。葉には柄(え)がなく,茎に2列にならんでいます。実にも柄はありません。葉のついている枝の裏に2〜3mmほどのミカンのような形の実ができます。この実の様子をミカンに例えて和名がつけられています。実の表面に小さな突起があります。
撮影者 八城幸子 撮影日 2011.11.22

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15 ハート形の3枚の葉をつける、カタバミ(傍食)の花
所在地 横浜市港北区綱島西4丁目 早渕川土手  
科・属など カタバミ科カタバミ属多年草
見どころ  黄色の五弁花でカタバミ科カタバミ属の多年草です。茎は庭や道端や畑などの地面を這って広がります。
 ※1ページNO.9に紫色のカタバミの花が掲載されています。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2011.11.16
11 タンポポ(日本蒲公英)の世界もセイヨウタンポポ(西洋蒲公英)に圧倒されています


タンポポの種です

花径5センチもある
セイヨウタンポポ 大田孝子撮影
所在地 横浜市港北区日吉町5丁目 矢上川堤防
科・属など キク科タンポポ属 多年草
見どころ  

セイヨウタンポポの群生
          港北区新吉田東3丁目の空き地 2012.4.17 
北澤美代子撮影
 野草の代名詞のような「タンポポ(日本タンポポ)」は、今や日本の都市部の大半がヨーロッパ原産の「セイヨウタンポポ」だそうです。セイヨウタンポポは萼片が反り返り、ニホンタンポポは反り返りがないのが見分けのポイント。「セイヨウタンポポ」が日本在来種を圧倒したのは、花期が長く、雌しべが受精しなくても種子ができるため非常に繁殖力が旺盛だからです。フランスでは青果店でタンポポを売っていて、炒めたベーコンとタンポポの葉でサラダにして食べるそうです。利尿効果あり。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2011.11.17
26 ナスの花に似た花をつける、イヌホオズキ(犬鬼灯)の花

イヌホウズキの花
所在地 横浜市港北区日吉本町5丁目 鯛ケ崎公園
科・属など ナス科ナス属 1年草
見どころ

イヌホウズキの実
港北区箕輪町2丁目 空き地 2012.9.26 石川佐智子撮影
 子どもの頃から見慣れた植物ですが、名前は知りませんでした。ナス科ナス属。日陰を好むのか、陽が当たらない薄暗いような所でこっそりと白い小さな花を咲かせています。薄暗いうえ、微風でも花が揺れ、なかなか接写が利かないのです。3度訪ねてようやく撮れたのがこの写真……。ホオズキの名前があるものの実は袋状のホオズキの実ではなく、球状の液果でした。
 
撮影者 岩田忠利 撮影日 2011.11.23

2011.11.15〜11.27 掲載40種