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01 エンレイソウとは内花被片で区別する、ミヤマエンレイソウ(深山延齢草)、の葉と花
所在地 東京都八王子市高尾町 高尾山野草園
科.属など ユリ科エンレイソウ属の多年草
見どころ

シロバナエンレイソウの花

エンレイソウの花
 別名はシロバナエンレイソウ(白花延齢草)。北海道、本州、四国、九州の山林の樹陰に生えます。白い花びらは内花被片で3枚。萼のように見えるのが外花被片で3枚。そして,茎葉も3枚あります。よく似たエンレイソウは内花被片がまったくないので識別できます。葉っぱはフキ(蕗)の葉に似ていますが、この仲間は毒草です。しかし、使い方しだいで薬にもなり、昔は食べ過ぎや食あたりに根を煎じて飲ませ、命拾いするから「延齢草」との説があります。
  ※エンレイソウの花が11ページ2に載っています。
撮影者 八城幸子 撮影日 2012.4.24
13 ヘビイチゴと似ていますが、オヘビイチゴ(雄蛇苺)の花
所在地 横浜市鶴見区馬場2丁目20-1 鶴見馬場花木園
科.属など バラ科キジムシロ属 多年草
見どころ  

オヘビイチゴの群生
 水田の畦、放棄水田、土手、川原などに普通に生育し、適湿の土壌地から乾燥する立地まで生育範囲は広い。ほぼ地面をはって生育します。根出葉は5小葉からなり、長い葉柄があります。花は5〜6月に咲き、花径8ミリくらいです。同じバラ科の花ではあってもヘビイチゴ属ではなく、キジムシロ属の花です。ヘビイチゴとそっくりですが、ヘビイチゴの小葉が3枚に対し、この花は5枚あるので区別ができるし、花も茎の上部に集散状に付くので、慣れれば分かります。
 ※ヘビイチゴの花が15ページNO.20に、ヤブヘビイチゴの花が17ページNO.8に載っています。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.4.29
11 ナルコユリの花に似ている、ホウチャクソウ(宝鐸草)の花と実
所在地 東京都港区白金台5-21-5  国立科学博物館付属 自然教育園内
科.属など ユリ科チゴユリ属 多年草
見どころ

ホウチャクソウの実
2012.7.19 目黒区自然教育園
 草丈は30〜60センチほどになり葉は互生、茎は上部で分かれます。先端に長さ2センチほどの花が1〜3個、釣り鐘状に垂れ下がって咲きます。花の先端ほど緑色が濃い。花期は5〜6月中旬で、花の後には直径1センチほどの青黒い実がなります。ホウチャク(宝鐸)とは、お寺の建物の軒先に下がっている大型の風鈴(風鐸)のことです。
  ※ナルコユリの花は3ページNO.25に、キバナホウチャクソウの花が17ページNO.13に掲載されています。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.4.28
10 小さな星形の花、チョウジソウ(丁字草)の花
所在地 東京都港区白金台5-21-5  国立科学博物館付属 自然教育園内
科.属など キョウチクトウ科チョウジソウ属 多年草
見どころ  川岸の湿った草地や原野などに生えます。草丈は80センチほどになり、5月ころに5弁に先が分かれた青紫の小花がまとまって咲きます。この花の形が横から見ると「丁」の字形に見えることから「丁字草」と名付けられました。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.4.28

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08 道端や林でよく見かける、イヌワラビ(犬蕨)の葉
所在地 東京都文京区白山 小石川植物園
科.属など イワデンダ科メシダ属 多年草
見どころ  子供の頃から見慣れた野草でもその名を知らないものがじつに多い。イヌワラビもその一つ。わが国の在来種で全国に自生しています。草丈30〜80センチ。葉柄は長さ20〜40センチ、わら色〜やや紅紫色を帯び、淡褐色の鱗片をまばらにつけています。子供の頃、お盆が近づくと、石垣の間に根を張って繁茂するイヌワラビを鎌で刈るのが私の仕事でした。毎年刈っても刈っても翌年には威勢よく伸びるイヌワラビの生命力には閉口したものです。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.4.28
20 下段から咲いてくる花火のような、シラーベルビアナの花
所在地 横浜市港北区大曾根 鶴見川沿いの公園
科.属など ユリ科シラー属の多年草(球根)
見どころ

花火のように咲いた花
2012.5.4 同じ株 
 和名はオオツルボ(大蔓穂)原産地は地中海沿岸、地下茎部分は有毒。シラーは花の形が違うヒアシンソイデス(シラー・カンパニュラタ)、ミッシェンコアナ、ベルビアナ種があります。 花は写真のように咲くものと、たくさんの花をつけないものと2種類をシラーと呼びます。 ペルピアーナのほうは茎から円筒状に紫色で沢山の小さな花が釣り鐘状に咲きます。最近は「星のソナタ」の名前でも流通しています。花はピラミ ッド型で下段の方から順々に咲いてくる姿は花火のようです。開花期 3月〜6月。
 
撮影者 大田孝子 撮影日 2012.4.30
06 茎が這うように伸びる、ハイキンポウゲ(這い金鳳花)の花
所在地 東京都文京区白山 小石川植物園
科.属など キンポウゲ科キンポウゲ属 多年草
見どころ  上記NO.5と同属の黄色い花で紛らわしいですが、ハイキンポウゲは文字どおり茎が根元から這うように伸びて立ち上がることと、花の直径がウマノアシガタよりも少し大きく約1.8〜2センチであることです。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.4.28
18 ブラシのような白い花をつける、シライトソウ(白糸草)の花
所在地 東京都板橋区赤塚5-17-14 区立赤塚植物園
科.属など ユリ科シライトソウ属 多年草
見どころ

花の拡大
 山野に普通に見られる植物で、葉をロゼット状に地表に広げます。その姿はショウジョウバカマに似ています。葉は先がやや広くなったサジ型で、深緑色でつやはあまりありません。細長い花茎を直立させ、高さは15〜50センチ程になり、たくさんの白い花が下から上へと咲いていきます。花期は5〜6月。和名は、伸びた花被片を白い糸に見立てたものです。
 
撮影者 北澤美代子 撮影日 2012.4.29
07 水に浮かぶ弓矢の軸(矢柄)に見立て、ウキヤガラ(浮き矢柄)の葉と花
所在地 東京都品川区荏原2丁目 星薬科大学薬用植物園
科.属など カヤツリグサ科ウキヤガラ属 多年草
見どころ

ウキヤガラの奇妙な花
2012.5.25
 日本全土の沼や湖の岸辺や湿地に生える植物です。名前は冬に枯れた茎が水に浮いている姿を弓矢の軸(矢柄)に見立てたもの。薬科大学の植物園で植栽しているものはすべて薬効があります。根茎を加工して漢方の生薬「けいさんりょう(荊三稜)」という薬にし、母乳の出を良くしたり、婦人病の薬効があるのだそうです。実生もするが、地下茎で増え、溜池の岸近くなどで大群落となっています。 奇妙な形の花が付いています
 
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.5.1
19 春風とともに艶やかな花を開花します、アネモネの花
所在地 横浜市港北区大曾根マンションの庭
科.属など キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草
見どころ  和名はボタンイチゲ(牡丹一華)。アネモネは地中海原産の野生種アネモネ・コロナリアや雑種アネモネ・フルゲンスなど、ハナイチゲ(花一華)、ベニバナオキナグサ(紅花翁草)、または、アネモネ属(アネモネ)の総称を表すこともあります。
 語源はギリシア語で「風」の意味。アネモネの仲間は北半球の温帯から亜寒帯にかけておよそ120種が分布し、日本にもシュウメイギクなど10数種が自生します。アネモネの仲間には、フクジュソウ、クレマチス、スハマソウ、オキナグサ、キンポウゲが入ります。 アネモネの特徴 花は大輪でよく目立ち一茎に一花咲き、品種により様々な形や花色があります。花期(3〜5月)。 
撮影者 大田孝子 撮影日 2012.4.26

2012.4.27〜5.01 掲載20種

12 オニタビラコと似ていますが属が違う、ヤブタビラコ(藪田平子)の花
所在地 東京都港区白金台5-21-5  国立科学博物館付属 自然教育園内
科.属など キク科ヤブタビラコ属 越年性の1年草本
見どころ  水田の畦や林縁などのやや湿潤な場所に生育し、薄暗い林縁にも生えます。草丈は20〜40センチ。植物体は軟弱な感じで、茎は斜上したり、倒れたりします。根生葉は長さ5〜15センチ、幅1.5〜3センチ。花期は5〜7月で頭花は黄色で直径約8ミリです。オニタビラコ(鬼田平子)と似ていますが、属が違います。
 ※オニタビラコの花は12ページNO.06に掲載されています。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.4.28
09 日本に自生するスズランよりもポピュラーな、ドイツスズラン(独逸鈴蘭)の花
所在地 東京都文京区白山 小石川植物園
科.属など ユリ科 スズラン属 多年草 (※ラン科ではなくユリ科です)
見どころ  ヨーロッパに多いドイツスズランは、今では日本に野生するスズランよりもポピュラーです。草丈も一回り大きく、花の香りが強い。また、ドイツスズランは花が葉と同じ高さに咲きますが、日本のスズランは花が葉より低い位置で咲きます。スズランの名は、花の形がまさに”鈴”そのもの。名前もそこから。フランス・パリの風習では、5月1日は 「鈴蘭(ミュゲー)の祭日」で、当日この花束を贈る人には幸福が訪れると言われます。美しいスズランは自分の身を守るため毒性を持っていて、牛や馬に食べられないよう防御しています。放牧地にスズランの群生が多いのは、そのためです。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.4.28
05 葉が馬のヒズメに似ていて、ウマノアシガタ(馬の足形)の花 
所在地 東京都文京区白山 小石川植物園
科.属など キンポウゲ科キンポウゲ属 多年草
見どころ  別名は「キンポウゲ(金鳳花)」。野草には黄色い花がやたら多くて、名前を覚えるのに苦労しますね。昔の人も名前で苦労したのか、葉の特徴を捉えてウマノアシガタと名づけたとは、これも生活の知恵なのでしょうか。草丈は30〜60センチ、花期は4〜5月。花は直径1.5〜2センチの5弁花。花弁はキツネノボタンより丸みがあり、光沢があります。ウマノアシガタの花弁が八重のものを「ヤエキンポウゲ」といい、本来はこれ を「キンポウゲ」と呼びます。
 ※キツネノボタンの花は16ページNO.9です。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.4.28
17 葉の形が舞い上がる鶴のように見えるから、マイヅルソウ(舞鶴草)の花
所在地 東京都板橋区赤塚5-17-14 区立赤塚植物園
科.属など ユリ科マイヅルソウ属 多年草
見どころ  落葉層(リター層)の発達した環境で、根茎を横に伸ばしよく繁殖します。茎は高さ10〜20センチほど立ち上がり、途中に2枚のハート形の葉をつけます。花期は5〜7月。先端から茎を伸ばし、白色の小六弁花を総状花序につけます。私は、まだ見たことがないのですが、ガラス玉のように赤く透き通った実ができるそうです。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2012.4.29
02 花の色が株により微妙に違う、赤紫色のエビネ(海老根)の花
所在地 横浜市港北区新吉田町 民家
科.属など ラン科エビネ属の多年草
見どころ  日本では北海道西南部から沖縄島までに分布し、中国、台湾、東南アジア〜マレーシア、ヒマラヤなどに150種以上が分布します。地表近くにできる根茎がエビのように曲がって連なっているためエビネ(海老根)の名前があります。開花期は4〜5月、葉が出てくるとともに花茎を伸ばし十数輪の可憐な花を咲かせます。花の大きさは径1〜2センチで花色や形は種ごとに特徴があるだけでなく、同じ種の中でも非常に個体差があり、その多様性から「2つと同じものはない」と形容されることもあります。乱獲されてしまったため、今では野生の株はなかなか見つけられません。 
撮影者 八城幸子 撮影日 2012.4.26
14 遠くからでも目立ちました、キショウブ(黄菖蒲)の花
所在地 東京都大田区田園調布1丁目 田園調布せせらぎ公園
科.属など アヤメ科アヤメ属 多年草 
見どころ

キショウブの群生
都筑区新栄町 「せせらぎ公園」 
2012.5.1 八城幸子撮影
草丈は60〜100センチになります。葉は幅2〜3センチ、花期は5〜6月です。アヤメやハナショウブと同じ、外花被片が大型の広卵形で先が下に垂れ、内花被片が小型で直立した、黄色の花を咲かせます。外花被片の中央に茶色がかった模様があります。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.4.29
03 鑑賞用の唐辛子、 ゴシキトウガラシ(五色唐辛子)の実
所在地 東京都品川区小山台2丁目 小山台小学校校門の脇
科.属など ナス科 トウガラシ属非耐寒性一年草
見どころ 中央・南アメリカ原産。食用にされるトウガラシと同属ですが、色とりどりのカラフルな実を7月〜11月に観賞できます。最初は緑の実も、赤〜黄色・紫など様々な色に変化します。実の大きさは2センチくらいの球形です。花期は 5月〜8月。花径が1センチくらいの白い花が少し咲いていました。 
撮影者 石川佐智子 撮影日 2011.9.23
15 十文字で上向きに咲く清楚な花、ヒナソウ(雛草)の花 
所在地 東京都板橋区赤塚5-17-14 区立赤塚植物園
科.属など アカネ科ヒナソウ属  常緑多年草
見どころ  別名はトキワナズナ。やや湿った草原などに生える北アメリカ原産の帰化植物です。小さな株を覆うようにたくさんの小花が咲き、繊細な姿に似合わずとても丈夫な花です。花色は白または青で、中心部が黄色です。草丈は10センチ前後で、地下の匍匐枝で広がります。花期は4〜7月です。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2012.4.29
04 蝶形花が密集して咲く、コメツブツメクサ(米粒詰草)の花 
所在地 横浜市港北区綱島東2丁目 鶴見川土手 
科.属など マメ科シャジクソウ属 1年草
見どころ
 別名はキバナツメクサ。日本各地に分布。道や荒れ地に生育しています。ヨーロッパ原産、明治後期に渡来した帰化植物です。別名:コゴメツメクサとも言われます。茎はよく分枝して地を這って広がります。葉は長さ5〜10ミリの小葉で、先が広い卵形、葉柄は短く3枚ずつつきます。花は長さ3〜4ミリの黄色の蝶形の小花が、5〜10個が球状に密集して咲きます。名の由来は花が小さく米粒状なので。花期は5〜9月です。
 
撮影者 北澤美代子 撮影日 2012.4.26 
16 アネモネなどに近い仲間、ヤブイチゲ(藪一華)の花 
所在地 東京都板橋区赤塚5-17-14 区立赤塚植物園
科.属など キンポウゲ科アネモネ属 多年草
見どころ

ヤブイチゲの群生
2012.4.29 撮影
 別名はアネモネ・ネモローサ。イチゲ(一華)と名が付いているので、日本の固有種に思われますが、ヨーロッパ北東部からユーラシア大陸に分布し、 落葉樹の森林に自生します。 「ハナアネモネ」や「アネモネ( ボタンイチゲ)」に近い仲間です。春に葉と共に開花し、葉は3出複葉。草丈は5〜20センチで、花茎の先端に花が1個つきます。 萼片は花弁状で6〜7枚。一重と八重咲きがあります。花期は4〜6月です。
 
撮影者 北澤美代子 撮影日 2012.4.29