14 リュウキンカの花に似ている、エンコウソウ(猿猴草)の花
所在地 茨城県つくば市天久保4-1-1 筑波実験植物園内
科.属など キンポウゲ科リュウキンカ属 多年草
見どころ  湿地や水辺に生える多年草で、リュウキンカに似ていますが、茎は直立せず横にはって長さ50センチほどになります。根生葉は長い葉柄があり、腎形で縁に粗い鋸歯があります。花期は4〜6月ころ茎の先に直径2センチほどの鮮黄色の花を数個つけます。名前の由来は長く這う茎の様子を手長猿の手足になぞらえたものだそうです。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.4.1
13 うつむいて咲いた花の中に花びら(蜜弁)がある、アズマシロカネソウ(東白金草)の花
所在地 神奈川県津久井郡城山町川尻4307 城山かたくりの里
科.属など キンポウゲ科 シロカネソウ属  多年草
見どころ  本州(東北,関東,中部)に分布し、山地、森林、林縁に生育します。花期は5〜6月、花径は1センチ位の黄緑色の花を下向きにつけます。花の中を覗くのはむずかしい。花びらのように見えるのは萼で、萼片はクリーム色で茶褐色の不規則な斑が入ります。草丈は10〜25センチ、根元から生える葉はなく、上部に3出複葉、対生につけます。先につく小葉は広い卵形で長さは2〜4センチ位あります。葉の根元はくさび形をしており、縁には鈍い鋸歯があります。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2012.4.1
07 鳥の爪のような形状をした葉に由来する、ツメクサ(爪草)の花
所在地 横浜市港北区新吉田東1丁目の道端
科.属など ナデシコ科ツメクサ属 1〜越年草
見どころ  

港北区綱島西4丁目道端  2012.4.25
 日本全国の道端、庭、空き地のどこにでも咲きます。茎は基部でよく分枝し、株状になります。葉は針形。花期は3〜7月で、花径4ミリほどの白い花が咲きます。実はタマゴ形で熟すと先が5つに裂けます。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2012.3.28
06 道端・畑などどこにでも咲く見馴れた花、オニタビラコ(鬼田平子)の花
所在地 横浜市港北区新吉田東1丁目の道端
科.属など キク科オニタビラコ属 1〜越年草
見どころ

オニタビラコの大株
青葉区「寺家ふるさと村」里山の道端  2012.5.8
 日本全国の道端、空き地など、どこにでも咲き、花期は5〜10月とありますが1年中咲いています。根生葉はロゼット状につき羽状に深く裂けています。茎葉は少なく小形。茎は直立して先に花径7〜8ミリの黄色い花が散房状に咲きます。
 
撮影者 北澤美代子 撮影日 2012.3.28
05 花柄を伸ばし白花をつけた姿を丹頂鶴に見立て、タンチョウソウ(丹頂草 )の花 

葉より先に白い花を咲かせます
所在地 東京都文京区白山 小石川植物園
科.属など ユキノシタ科イワヤツデ属 多年草
見どころ

左の花から17日後、枝を伸ばし枝先に花をつける
2012.4.15 同じタンチョウソウ
  別名は「岩八手」。原産地の中国東北部、朝鮮半島北部の渓谷・岩場などの湿った場所に自生しています。写真左端のように花は、春3〜4月に、葉より先に長い花柄を伸ばして、白い5弁花を多数つけます。葉が出てくると、写真左のように花茎はまっすぐに伸び、上のほうで枝分かれして、花径5ミリほどの白い花を多数咲かせます。白い萼と白い花弁が重なり合って、花びらが10枚あるように見えます。.
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.3.29

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20 春には白い花を咲かせる、ヤブデマリ(藪手毬)の実
所在地 横浜市緑区寺山町291 四季の森公園
科.属など スイカズラ科 ガマズミ属  落葉低木
見どころ  

 ヤブデマリの花 2010.5.3 同所
 樹高2〜5b。山地の谷間などの、湿っていて日当たりのよい場所に生えます。春から初夏にかけて白い花を咲かせます。私が行った時はもう花は終わり、赤い実が沢山ついていました。
撮影者 石川佐智子 撮影日

2012.3.29〜4.04 掲載20種

11 花弁は黄色で紅紫色の線が入っている、オオバキスミレ(大葉黄菫)の花
所在地 神奈川県津久井郡城山町川尻4307 城山かたくりの里
科.属など スミレ科スミレ属 多年草 日本特産で変化が多い
見どころ  日本海側の山地帯から亜高山帯で、林縁や草地に生育して、高さは10〜30 センチ位になります。花期は4月中旬〜7月。直径1.5〜2センチの黄色の花が咲きます。心形の根生葉(1〜2枚)と広卵状形の茎葉(3〜4枚)があり、長さは2〜8 センチ、葉の縁はギザギザがあります。和名の由来は、他のスミレと比べて葉が大きく黄色の花のスミレであるからです。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2012.4.1
04 冬は水底にあって水面には出てこない、コウホネ(河骨)の水中葉
所在地 八王子市片倉町2475 片倉城跡公園
科.属など スイレン科コウホネ属 多年草
見どころ  コウホネは北海道から九州に分布し、朝鮮にも見られる多年生の水草です。水底の泥の中に太い地下茎があり、地下茎は白色で葉の跡が点々として、これが骨のイメージがあることが和名の河骨(コウホネ)の由来となっています。葉には水中葉と水上葉があり、水中の葉は薄くて細長く、水底にあって水面には出てきません。水上葉は水深が深い場所では水面に浮かんだ状態(浮葉)となり、水深の浅い場所では立ち上がって抽水葉となります。花期は6月から9月ごろで、長い花茎の先端に1つだけ黄色い花を咲かせます。

2012.5.18  片倉城址公園

花の拡大
 ※オゼコウホネ(尾瀬河骨)の花が7ページ34に載っています。
撮影者 八城幸子 撮影日 2012.3.27
03 丸みがある葉と純白の花が印象的な、ケマルバスミレ(毛丸葉菫)の花
所在地 八王子市片倉町2475 片倉城跡公園
科.属など スミレ科スミレ属
見どころ  本州〜九州に分布し、山地の林下や林縁に生える多年草です。花は白色で径1.5〜2.5センチで、唇弁には紫のすじが入ります。葉は卵円形で基部は深い心形となり、ふちに鈍い鋸歯があります。葉や葉柄に毛が多く、毛が無いものは、マルバスミレと呼ばれています。
撮影者 八城幸子 撮影日 2012.3.27
01 日吉の道端に自生していた、アミガサユリ(編笠百合) 別名:トサコバイモ

2012.3.28 日吉本町5丁目
配野美矢子撮影
所在地 横浜市港北区日吉本町5丁目 道端
科.属など ユリ科バイモ属 高山植物
見どころ  

2012.3.29 小石川植物園
岩田忠利撮影
 「クリスマスローズに似た花が雑草に混じって咲いている?!」。バイクを停めて釣り鐘のように下向きに咲く花を下からカメラを上に向けて撮る。花の色は淡緑色ですが、内側は茶褐色の網目模様があり、上品で美しい。原産地は中国。薬用として渡来し、野生化。自生地は四国地方と宮崎・熊本県の山ろくの、石灰岩性の落葉樹林内などだそうです。花期の3〜4月に春風に吹かれ釣り鐘のような花の揺れる様が、じつに可愛らしい。その魅力にかられ、自生地の乱獲が絶えないそうです。
 以上は、昨日(3.28)得た情報ですが、きょう(3.29)、小石川植物園へ行き、その大きな群生を目の当たりにしました。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.3.28/同年.3.29

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02 日本在来種約100種の中で最も多い、タチツボスミレ(立坪菫)の花
所在地 東京都文京区白山 小石川植物園
科.属など スミレ科スミレ属 多年草
見どころ  
  「春の野にすみれつみにと来し吾ぞ 野をなつかしみ一夜宿にけり」と万葉集に詠まれています。太古から日本人はスミレが好きだったようです。日本は世界でもスミレの種類が多く、約100種自生しているそうです。なかでも、どこへ行っても最も多く見られるのがこのタチツボスミレ。
 小石川植物園でも正門を入った左手の明るい雑木林の中に写真の薄紫色の群落がすぐ目に入りました。葉は長さ1.5〜2.5センチの心形〜扁心形で、縁に低い鋸歯があります。茎は無毛。茎の高さは花期には6〜10センチですが、花が終わってから高く伸びます。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.3.29

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19 池の中に咲いていました、タネツケバナ(種浸け花)の花
所在地 茨城県つくば市天久保4-1-1 筑波実験植物園内
科.属など アブラナ科タネツケバナ属 二年草
見どころ

タネツケバナの群生  
   
     四季の森公園   2012.4.17 石川佐智子撮影
 畦、溝、湿地など湿ったところに群生します。草丈は20〜30センチくらいです。葉は奇数羽状複葉で、小葉は3〜10数枚と多様です。小葉は円形から楕円形。花期は3〜6月ころ白色で小形の十字状花を10〜20個咲かせます。名の由来は苗代に籾を播くため、籾を水に浸けるころに咲くのでこの名がつきました。
 
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.4.1
18 地面に張り付いて見逃しがちな地味な花、ソノウサイシン(園生細辛)の花
所在地 茨城県つくば市天久保4-1-1 筑波実験植物園内
科.属など ウマノスズクサ科カンアオイ属  多年草
見どころ  花は地面に張り付いて見逃すところでした。草丈は10センチ程度。葉は腎円形で、長さ4センチくらい。葉の表面はあまり光沢が強くなく、淡色の斑紋があるのが特徴。春に開花します。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.4.1
17 ユキワリソウの仲間、オオミスミソウ(大三角草)の花
所在地 茨城県つくば市天久保4-1-1 筑波実験植物園内
科.属など キンポウゲ科ミスミソウ属 多年草
見どころ  「雪割草」と呼ばれてている3種類の花の1つです。花は3月〜4月に咲きます。ミスミソウより、全体が大きく、花も白、紫、紅、藍など色の変化が多いです。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.4.1
16 ユキワリソウの仲間、ケスハマソウ(毛州浜草)の花
所在地 茨城県つくば市天久保4-1-1 筑波実験植物園内
科.属など キンポウゲ科 ミスミソウ属 多年草
見どころ  山地の林内に生える常緑の多年草。草丈は10〜15センチで葉は根生。3浅裂し、裂片の先端は丸く花茎などに毛が多いです。花期は3〜4月に花茎の先に1個付きます。花の直径は約1.5センチ。花弁のように見えるのは蕚片で6〜10枚。花の色は白色、淡紫色、淡赤紫色と変化が大きいです。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.4.1
15 海岸に、特に八丈島に多いことから、ハチジョウススキ(八丈薄)の穂
所在地 茨城県つくば市天久保4-1-1 筑波実験植物園内
科.属など イネ科ススキ属 多年草
見どころ  ススキに比べ全体に太く、茎は直径2センチにもなります。葉の幅も1.5〜4センチと広い。草丈は50〜100センチ。葉の縁には刺がありますが、縁が裏側に巻いているため、葉の表からは刺が見えにくい。ススキより刺が鈍く、触っても刺がひっかかりにくく、刺のないこともあります。葉裏はやや白味を帯び、葉裏の毛がほとんどないものが普通です。花序はススキとよく似ていますが、枝がやや太く、密集します。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.4.1
12 花の下の苞葉は切れ込みがある、ヤマエンゴサク(山延胡索)の花  
所在地 神奈川県津久井郡城山町川尻4307 城山かたくりの里
科.属など ケマンソウ科キケマン属 多年草
見どころ  別名は「ヤブエンゴサク」。本州、四国、九州に分布し、山野の湿った林内、林縁部などに生育します。草丈は10〜20センチ、葉は楕円形の小葉3枚からなるが稀に細長いのもみられ、葉の形の変化は激しい。花期は4〜5月で、茎の上部に総状花序の濃い青紫色または紅紫色の花を咲かせます。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2012.4.1
10 球根を食べると甘いためこの名前がついた、アマナ(甘菜)の花  
所在地 横浜市緑区寺山町291 県立四季の森公園
科.属など ユリ科アマナ属多年草(球根植物)
見どころ  

春の野草、アマナは日当たりの良い田んぼの畦道や土手にこんな風に咲いています
 別名は「ムギクワイ(麦慈姑)」です。本州東北地方南部以南、四国、九州、奄美大島に分布し、国外では朝鮮、中国東北部から知られています。日当たりの良い土手などに咲く多年草で、2センチ程の卵球形の鱗茎が食用になります。別名をムギクワイと言い、これは球根の形をクワイになぞらえたものです。調理法もクワイと同様です。
 ※ヒロハアマナ(広葉甘菜)の花が、11ページ7に掲載されています。
撮影者 八城幸子 撮影日 2012.4.1
09 花の形はブドウの房を逆さにした格好、色は瑠璃色、ルリムスカリ(瑠璃ムスカリ)の花


ムスカリの実
2012.5.9 甲府市愛宕町空き地
石川佐智子撮影
所在地 横浜市港北区日吉4丁目 慶應大学日吉キャンパス
科.属など ユリ科(最新の分類ではキジカクシ科)ムスカリ属 多年草(球根植物) 
見どころ

ルリムスカリの花の群生
 2012.4.17 港北区新吉田町の野原
八城幸子撮影
 二つの運動部の部室が土手下にあり、その土手に鮮やかな青色の実のようなものが生っている植物があちこちに。近づいてみると、上部にルリ色(青紫〜青色)の小さな壺形または倒卵形の花が多数連なって下向きについています。花穂は長さ15センチほどで、ルリ色の小さな花がびっしりと付いて、ブドウの房を逆さにしたような格好。
 ヨーロッパ中部〜西アジア原産。地中海沿岸を中心に約50〜60種が自生しているとされ、属名「ムスカリ」はギリシャ語の「麝香(じゃこう)」を意味する言葉とか。鱗茎をもち、幅が狭く少し多肉質の葉を根出し、花茎が直立します。
 
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.4.1
08 道沿いのコンクリートブロックの間に生えていた、ムラサキツユクサ(紫露草)の蕾と花
所在地 横浜市港北区日吉本町6丁目 道路沿い
科.属など ツユクサ科ムラサキツユクサ属 多年草
見どころ

2012.4.26 やっと咲きましたぁ〜!
 原産地は北アメリカ。明治の初めに渡来し、野生化しています。私は道路沿いのコンクリートの間に生えている花を見てインターネットの「花名事典」の先生に尋ねました。「ムラサキツユクサ」との回答でした。6月頃から次々と茎の先につぼみを多数つけ、青紫色の花を咲かせます。朝、花開き、午後にはしぼんでしまいます。花が咲いたころ、もう一度撮影したいと思います。
 
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.3.30