10.上品なピンク色の花、ゴマ(胡麻)

ゴマの花拡大

ゴマの実
2012.9.8 昭和薬科大学薬用植物園
所在地 東京都町田市東玉川学園3-3165 昭和薬科大学薬用植物園内
科.属など ゴマ科ゴマ属 1年草
見どころ
 インドまたはアフリカ原産。古来から食用や油を採取するために栽培されています。草丈は80センチくらいで、全体に軟毛が密生します。茎は直立し、葉は長楕円形。夏、葉腋に筒状の白い花を咲かせます。花は下から上に向って咲いていくので、刮ハは筒型で多数の小種子を含みます。ゴマはその中に含まれている小さな種です。薬用としては、貧血・冷え性・ストレスの解消、髪を美しくしたりと多種のビタミンやたんぱく質を含有し健康食品として古来から食されておりました。

全草に軟毛が生え、茎は直立、葉は長楕円形です

花がたくさん咲きました!  
2012.8.3 都立薬用植物園
 
 
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.7.14

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09.夏を感じます! トウモロコシ(玉蜀黍)の花
所在地 横浜市港北区日吉 畑
科.属など イネ科トウモロコシ属 1年生植物
見どころ
 アメリカ大陸原産の野菜です。イネ科に属し、茎の先端に雄穂(雄花)を、茎の中程に雌穂(雌花)をつけます。高さは2メートルくらい。イネ科の植物としては広い葉をつけます。トウモロコシといえば、先端につく毛が特徴です。この毛はじつは雌しべ。成熟した雄花から出る花粉は、この毛の中を通って、毛の基部にある実に入って受精します。
 
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.6.9

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07.ハーブティーに使用します! チコリ 和名:キクニガナ(菊苦菜)
所在地 東京都町田市東玉川学園3-3165 昭和薬科大学薬用植物園内
科.属など キク科キコリウム属 多年草
見どころ
 ヨーロッパ原産のキク科の野菜です。草丈は60〜150センチで青い花を付けるものが多いです。チコリの葉にはほろ苦さがあるので、日に当てないで栽培した白い芽を使います。芽は白菜の芯を小さくしたような形状で、生でサラダやお料理の飾りにしたり、レモン汁でさっと茹でてアク抜きしてから、グラタンや煮込み料理などに使います。薬用としては低カロリーなので、糖尿病患者には効果があるようです。
 
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.7.14
18.葉に大きな切れ込みがある、キクイモモドキ(菊芋擬) 別名:ヒメヒマワリ(姫向日葵)
所在地 東京都文京区白山 小石川植物園
科.属など キク科キクイモモドキ属 多年草
見どころ  
 原産は北アメリカ。キクイモモドキは日本への渡来が明治中ごろと古いのに、キクイモ(菊芋)が認知された名前をもらっているのに対し、「キクイモモドキ」と類似品扱いの名前。
 キクイモとの違いは、葉のギザギザと開花時期(9月〜10月)。キクイモが細かい切れ込みなのに対して、キクイモモドキは切れ込みが大きくなっていることです。  
※ キクイモの花は、40ページNO.19に載っています。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.7.14
19.熊本県(肥後 の国」の県花となっている、ヒゴタイ(平江帯)  
所在地 東京都文京区白山 小石川植物園
科.属など キク科ヒゴタイ属 多年草
見どころ  
 原産地は日本(中部以西)と朝鮮半島。草丈1メートルほど。全草に白い毛があります。花の直径は5センチで花の色は青紫色。山地の日当たりの良い草原に自生していますが、日本では本州(愛知県、岐阜県、岡山県、広島県)、四国、九州など山野の暖かい地域にしか生えていないそうです。園芸店で売られている「ルリタマアザミ」によく似ています。和名「ヒゴタイ」の由来は不明ですが、ただ熊本県(肥後 の国」の県花となっているのと関連があるのでしょうか
 ※ ルリタマアザミの蕾が41ページNO.12に載っています
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.7.14
08.赤い花が鶏のとさかに似ているので、ノゲイトウ(野鶏頭)
所在地 東京都町田市東玉川学園3-3165 昭和薬科大学薬用植物園内
科.属など ヒユ科ケイトウ属 1年草
見どころ
 奈良時代後期に中国から朝鮮半島を経て渡来。鶏頭の原種がこの花と言われていて、野生化しています。草丈は70センチぐらいになります。7月頃から花茎をのばし秋にかけて、ピンク色の円柱状の花が密に咲かせます。種子は目の充血、強壮、消炎解熱薬に。葉茎根は殺虫、解熱、止血薬。食用としては、柔らかい若葉はさっとゆでて、お浸しなどに利用できます。名の由来は、赤い花が鶏のとさか状になっているとこらから鶏頭(ケイトウ)となったと言われています。 
 
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.7.14
20.太平洋側の自生種「オオバギボウシ」に対し日本海側に自生、トウギボウシ(唐擬宝珠)
所在地 東京都文京区白山 小石川植物園
科.属など キジカクシ科ギボウシ属 多年草
見どころ  牧野植物図鑑ではオオバギボウシの別名で載っているそうですが、その後、日本海側に自生しているものを「トウギボウシ」とされ、太平洋側の自生種を「オオバギボウシ」という説が一般的となっています。花径は50センチ〜1.5メートルほどの大型のギボウシです。葉は卵形または卵状の楕円形。6〜7月に淡い紫色の花を咲かせます。
オオバギボウシの花は、42ページNO.8に載っています。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.7.14
06.栄養価の高いマメ科の植物、アピオス(ほど芋)
所在地 東京都町田市東玉川学園3-3165 昭和薬科大学薬用植物園内
科.属など マメ科ホドイモ属 つる性多年草
見どころ

草丈は2メートル以上にもなります
 原産地は北アメリカ、北西部。草丈は、先端では2メートル以上にもなります。マメ科植物で肥大する部分がサツマイモやジャガイモに似ていることから「ポテイトウ・ビーン」と呼ばれています。葉は3〜7箇の羽状複葉。夏に葉腋から出た花茎に総状花序をつけます。花は藤のようにまとまり、色は紫ないし赤紫で小さいです。(自生するホドイモは淡黄緑色の花)非常に栄養価が高く、カルシウム、鉄分、繊維質、リンなどを豊富に含んでいます。蒸す、煮る、焼く、揚げるなど調理方法も様々です。下の塊部をとり、食べることがでます。 
 
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.7.14
17.茎が四角い、シカクヒマワリ(四角向日葵)
所在地 東京都文京区白山 小石川植物園
科.属など キク科テトラゴノセカ属 1年草
見どころ  
 原産地は北アメリカの南東部。花はヒマワリほど大きくはない、ヒマワリに近い仲間です名の由来は、茎が四角いところからきています。開花時期は6〜8月。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.7.14
03.トゲがあり、他の植物などに絡みついて伸びる、ミゾソバ(溝蕎麦)
所在地 八王子市片倉町2475 片倉城跡公園
科.属など タデ科タデ属 またはイヌタデ属の1年草
見どころ
 日本では北海道・本州・四国・九州の小川沿いや沼沢地、湖岸などに分布し、 特に稲作地帯などでコンクリート護岸化されていない用水路脇など、水が豊かで栄養価が高めの場所に群生していることが多いです。見た目が蕎麦に似ていることが和名の由来になっています。葉は互生し、形が牛の額にも見えることから「ウシノヒタイ(牛の額)」と呼ばれることもあります。7月〜9月頃に、茎の先端で枝分かれした先に、4〜7ミリほどの、根元が白く先端が薄紅色の多数の花を咲かせますが、花弁に見えるものは萼です。 
 
撮影者 八城幸子 撮影日 2012.7.9
14.正式名は「ゼンテイカ」、通称が「ニッコウキズゲ(日光黄菅)」です
所在地 東京都文京区白山 小石川植物園
科.属など ユリ科ワスレグサ属 多年草
見どころ  

草丈1メートルほどの夏の花です
 学生時代の毎夏、奥日光国立公園の尾瀬ヶ原で小屋番のバイトをやっていた私には尾瀬ヶ原を黄色一色に染めるニッコウキスゲは特別の思い入れがありますが、きょうこの日まで正式名が「ゼンテイカ」だとは知りませんでした。葉の形が菅(すげ)と、黄色の花から黄(き)がつき、日光に群生地があるというから、日光黄菅(にっこうきすげ) という名がついたと言われています。根が風邪、不眠症、利尿に効くそうです。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.7.14

1000種達成……2012.7.14

2012.7.14〜7.19 掲載20種

11.根の色が黄金色です! コガネバナ(黄金花) 別名: コガネヤナギ

シソの花によく似た唇形花
所在地 東京都町田市東玉川学園3-3165 昭和薬科大学薬用植物園内
科.属など シソ科タツナミソウ属 多年草
見どころ
 草丈30センチくらいの小柄な植物です。葉は対生し、羽状の切れ込みがあります。花は夏に穂状花序をなして咲き、紫色で、シソの花によく似た唇形花です。和名の「コガネバナ」は、根の断面が鮮やかな黄色をしているため。ただし個体によって、樺色や褐色のものもあります。徳川吉宗のころ朝鮮から種子が導入され、小石川養生所(現・東京大学小石川植物園)で栽培されたのが、日本での栽培の最初とされています。根を乾燥したものを、薬味としては比較的よく使われています。漢方では、消炎解熱、抗炎症作用があるとされています。
 
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.7.14
04.ゴボウ(牛蒡または牛旁)を食用としているのは、日本と韓国、台湾くらいだそうです

蕾を見たとき、花が想像がつかず咲くまで
何度か通いました
所在地 八王子市片倉町2475 片倉城跡公園近くの畑
科.属など キク科ゴボウ属の多年草
見どころ
 原産地はヨーロッパから中国東北部といわれ、日本には縄文時代か平安時代に伝わったともいわれています。主に食すようになったのは江戸時代から明治にかけてであり、根や葉を食用とします。西洋ではゴボウの若葉をサラダに使うことはあるようですが、根を食材とはしないようです。茎の高さは1メートルほど、主根の長さは品種にもよりますが、50センチ〜1メートほどあります。花期は6〜7月ごろで、紫色のアザミに似た総苞にトゲのある花を咲かせます。家庭菜園でもゴボウを栽培されている人は多いと思いますが、ゴボウの花を見たことがある人は少ないのではないでしょうか?

ゴボウの蕾 2012.6.7
 

2012.6.7 茎葉です
 
撮影者 八城幸子 撮影日 2012.7.9
15.花は約4ミリと小さいですが、多くの蝶を集める、クマツヅラ(熊葛)
所在地 東京都文京区白山 小石川植物園
科.属など クマツヅラ科クマツヅラ属 多年草
見どころ  北海道を除く本州、四国、九州、沖縄の野原、山地に自生する高さ30〜80センチの野草です。茎は細く長く伸び、葉は対生、長楕円形。花は、8〜10月頃に茎頂に穂状花序に淡紅紫色の花をまばらにつけます。花は直径約4ミリと小さいですが、蝶が花の蜜を吸いにたくさん集まっていました。クマツヅラの全草の、しぼり汁で腫れ物の治療や、煎じた汁を皮膚病の治療に用いる民間療法があります。名の由来は、茎を葛(つづら)の蔓のように密生する様子を熊にたとえたのだそうです。  
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.7.14

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01.茎葉に白い綿毛が密生し花も白色系で上品な感じ、ヤマハハコ(山母子)
所在地 東京都文京区白山 小石川植物園
科.属など キク科ヤマハハコ属 多年草
見どころ
 日本では北海道、本州の長野県・石川県以北の山地〜高山帯の乾いた場所に、そして海外ではサハリン、千島、カムチャッカ、中国、ヒマラヤ、北米に自生しています。茎は直立して高さ30〜60センチ、白い綿毛が密生。名の由来は、ハハコグサに似た生態で、山地〜高山帯に自生することからヤマハハコの名がつきました。全草を乾燥して煎じて服用すると黄疸に効きます。山菜として、天ぷら、マヨネーズ和え、ゴマ味噌、バター炒めなど香りを楽しみながら賞味できます。また、地上部を乾燥して、ドライフラワーなどにも利用できる重宝な野草です。
 
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.7.14
12.ハーブの仲間、アニスヒソップ 別名:ジャイアントヒソップ
所在地 東京都町田市東玉川学園3-3165 昭和薬科大学薬用植物園内
科.属など シソ科カワミドリ属 多年草
見どころ
 原産地は北アメリカ。草丈は60〜80センチ。葉は対生し緩い三角形で先端が尖り、縁にギザギザが入ります。花期は6〜9月ころ赤紫や青紫の小花を穂状に咲かせます。花や葉は、咳止めや疲労回復としてハーブティーに利用します。
 
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.7.14
05.葉抽水状態で生育していることもある、オニスゲ(鬼菅) 別名:ミクリスゲ
所在地 八王子市片倉町2475 片倉城跡公園
科.属など カヤツリグサ科スゲ属の多年草
見どころ

高く直立する雄小穂と、ふくらんだ雌果胞
 北海道、本州、四国、九州に分布し、5〜7月頃開花し、花穂が他のスゲ類より大きく、牙のようにとがっていることからオニスゲ(鬼菅)と名づけられました。湿原の植物で、オニスゲの雌小穂、および果胞は独特の形をしており、他種と間違えることはまずありません。自生地では匍匐枝を盛んに伸ばし、群生を見ることが多いです。かつてはやや普通にみられましたが、生息地の開発等で急減しています。
 
撮影者 八城幸子 撮影日 2012.7.9
16.強い蔓は傘の柄、杖、鞭、カンジキなどに利用する、クマヤナギ(熊柳)
所在地 東京都文京区白山 小石川植物園
科.属など クロウメモドキ科クマヤナギ属 落葉つる低木
見どころ  

総状花序に緑白色の小花をたくさんつけます
 原産地は中国、朝鮮半島。日本では北海道、本州、四国、九州、沖縄の山地、山すそなどに自生しています。若茎は緑色で岩や木に右巻きにからみついて生長し数センチの太い幹になります。花は、7〜8月に枝先や枝先近くの葉脈から花穂を総状花序に伸ばして緑白色の5弁花を多数つけます。
 名の由来は、葉がヤナギのように見え、茎が熊のように強いからクマヤナギという。茎葉を採取して乾燥させて適当な長さに刻むんだものを煎じて服用すると健胃、整腸、胆石に効くそうです。若葉は山菜として、天ぷらや茹でておひたしにして食べます。果実は、8〜9月ころに黒く熟したものを採取して生で食べたり、ジュースや果実酒にします。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.7.14
02.葉をもむと、柚の香りがする、ユウガギク(柚香菊)
所在地 東京都文京区白山 小石川植物園
科.属など キク科ヨメナ属 多年草
見どころ
 本州 近畿地方以北の山地の草原などに自生しています。草丈は50〜120センチ。茎は上部で多く枝分れ、葉は互生、長楕円形、長さ7〜8センチ。花は、7月下旬〜10月、茎頂に径約2.5センチの頭花をつけます。名前の由来は表題のとおり、葉をもむと柚の良い香りがするので「柚香菊(ゆうがぎく)」。春から初夏の若芽や若葉を摘んで、そのまま揚げ物も良し、さっと熱湯を通して和え物、おひたし、汁の実、油いためなどにしても良しで、さわやかな香りがしてとても美味しいそうです。野草グループの皆さん、庭で栽培して試してみたら? 
 
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.7.14
13.紫がかったピンクのツルバギア・ビオラケアの花  和名:瑠璃二文字(ルリフタモジ)
所在地 横浜市港北区大曾根鶴見川沿いの空き地
科.属など ユリ科ツルバキア属 多年草
見どころ  南アフリカ原産の多年草。花の色がルリ(瑠璃)色で、葉はニラに似ていて、折るとニンニクの臭いがします。ニラの別名は「フタモジ(二文字)」ということから、ルリフタモジと名付けられました。5月〜11月に茎頂に散形花序をだし、2センチ程の淡紫色の6弁花を5個〜10個つけます。根生葉は30センチ程で線形です。
撮影者 大田孝子 撮影日 2012.7.14