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2012.6.27〜 掲載20種

06.すらりとした枝にびっしりと花を付ける、ハタザオキキョウ(旗竿桔梗)
所在地 横浜市港北区新羽町の空き地
科.属など キョウ科ホタルブクロ(カンパニュラ)属の耐寒性多年草
見どころ

釣り鐘のように花を着け、直立した姿は旗竿のよう……
 別名、英名は カンパニュラ・ラプンクロイデス。 ヨーロッパ原産の帰化植物で日本には大正時代に入ってきました。直立した茎に総状花序(柄のある花が花茎に均等につく)を出し、名前の由来のように旗竿のようまっすぐな分岐しない枝に、紫色をした鐘形の花をつけます。比較的暑さに強くて北米では野生化しているのだそうです。
 
撮影者 八城幸子 撮影日 2012.6.11
12.フジ(藤)の花に似ています、クサフジ(草藤)の花と葉
所在地 東京都港区白金台5-21-5  国立科学博物館付属 自然教育園内
科.属など マメ科ソラマメ属 つる性の多年草
見どころ
 草丈は80〜150センチくらいになり、茎の先端は巻きひげ状になり枝分かれして成長します。葉は、互生、偶数羽状複葉、小葉は18〜26枚。花は6〜7月ころ茎の上部の葉脈から花穂を出して、小型の青紫色の蝶形花をたくさんつけます。若い芽先や若いさやは香味野菜として利用。葉は茶の代用に。豆は茹でたり炒るなどして利用します。和名の由来は、花がフジに似ていることから付けられました。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.6.7
17.全草有毒です! クララ(眩草)の花と葉
所在地 東京都港区白金台5-21-5  国立科学博物館付属 自然教育園内
科.属など マメ科クララ属 多年草
見どころ
 草丈は50〜150センチ。花期は6〜7月。茎の先に薄黄色の総状花序をつけます。全草有毒であり、根の部分が特に毒性が強いです。根は、苦参(くじん)という生薬であり、消炎、鎮痒作用、苦味健胃作用があります。また、農作物の害虫駆除薬や牛馬など家畜の皮膚寄生虫駆除薬に用いられます。名の由来は、根を噛むとクラクラするほど苦いことから、眩草(くららぐさ)と呼ばれ、これが転じてクララと呼ばれるようになったといわれています。
 
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.6.7
02.梅雨空に映えます、ポーチュラカの花
所在地 横浜市鶴見区馬場2丁目 道路沿い
科.属など スベリヒユ科スベリヒユ属  多年草
見どころ

葉っぱは肉厚のヘラ状
 1983年にドイツから渡来。草丈は10〜20センチ。茎は這うように伸びていきます。葉っぱは肉厚のヘラ状です。茎はよく伸びます。開花期は6〜10月。気温が高い時期で、色は白・ピンク・オレンジ・黄色・紫などがあり、2色咲きになるものもあります。朝開いて夕方前にはしぼむ1日花ですが、次々と新しい花を咲かせます。一重咲きと八重咲きがあります。
 
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.6.10

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07.オオイヌノフグリそっくりな花、オオカワヂシャ(大川萵苣)の花
所在地 横浜市港北区綱島東付近 鶴見川河川敷  
科.属など ゴマノハグサ科クワガタソウ属 多年草
見どころ  ヨーロッパ〜アジア北部原産の帰化植物。河川の岸辺、水田、湿地に生育します。草丈は30〜100センチほどになります。花期は4〜9月。花径5〜7ミリ位の白色か淡紫色の花をたくさんつけます。オオイヌノフグリとは、同科同属のためそっくりのかわいらしい花です。良く似た植物に、在来植物のカワヂシャがあります。カワヂシャの葉は、明瞭な鋸歯があるが、オオカワヂシャは、ほとんどないようにみえます。刮ハは多数の種子がつきます。名の由来は、日本在来種のカワヂシャ より全体が大きいため。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2012.6.3
08.たいへん個性的な野草、ハンゲショウ(半夏生・半化粧) 別名:片白草

花はギリシャ語で「トカゲの尾」と呼ぶ
所在地 品川区荏原2丁目 星薬科大学薬用植物園
科.属など ドクダミ科ハンゲショウ属 多年草
見どころ

葉の一部が白くなり、「半化粧」と呼ばれます
 ハンゲショウは、本州の関東以西〜西南諸島〜東アジアの暖温帯から亜熱帯の低湿地に分布する多年草です。ドクダミ科は、ドクダミ属とこのハンゲショウ属の2属2種だけ。繁殖力旺盛な点ではドクダミに似ていて、同植物園の他の植物を圧倒して伸びています。また、葉を触ると、ドクダミのような独特の匂いもします。夏至から11日目に葉の表面が白くなることから「半夏生」という説もある反面、お化粧の途中、半化粧に意味から別名を「 片白草」とも言います。属名のサウウルスはギリシヤ語の「トカゲの尾」の意味は、細長い花穂を形容したものです。
 
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.6.27
13.葉が何段にもつくから、クガイソウ(九蓋草、九階草)の花と葉
所在地 東京都港区白金台5-21-5  国立科学博物館付属 自然教育園内
科.属など ゴマノハグサ科クガイソウ属  多年草
見どころ
 草丈は80〜130センチくらいです。葉は4〜8枚が輪生し、単葉で長さ5〜18センチ、幅2〜5センチになり、形は長楕円状披針形で先端がとがり、縁には多くの鋸歯があります。花期は7〜8月。茎の先端に穂状になる長い総状花序をつけ、淡紫色の多くの花をつけます。花序は長さ10〜25センチ。花ではなく、葉が何段にもつくことから「九蓋草」または「九段草」と名付けられました。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.6.7
14.初夏に白い花を咲かせる姿も美しい、オカトラノオ(丘虎の尾)の花、
所在地 横浜市港北区大曾根 大曽根公園の道端
科.属など サクラソウ科オカトラノオ属の多年草
見どころ
 日当たりの良い草原に生育する高さ50センチから100センチの多年草で、葉は茎に互生し、葉柄があり、長楕円形で全縁、花期は6月から7月に白色の小さな花を茎の先に総状につけ、下方から開花していきます。花穂の先端が虎の尾のように垂れ下がっています。日本では北海道、本州、四国、九州に、アジアでは朝鮮半島、中国に分布しています。名前の由来は、長く伸びた花序をトラのシッポに例えたものです。水湿地に生育するヌマトラノオと、区別するため、オカをつけたのです。初夏に白い花を咲かせ、全体としての姿も美しいです。
 
 

みんな同じ方向を向いています
 県立四季の森公園 2012.7.1
八城幸子撮影
撮影者 大田孝子 撮影日 2012.6.11
18.道路沿いにピンクの花が! サフランモドキ(サフラン擬 )の花と葉
所在地 横浜市港北区箕輪町3丁目 道路沿い
科.属など ヒガンバナ科ゼフィランサス属  多年草
見どころ
 熱帯アメリカ地方原産。日本には江戸時代の終わり頃渡来し、その頃はサフランと、呼ばれていたそうですが、本物のサフランと区別するために後にサフランモドキと改名されたものです。草丈は、25センチほどで、葉は線形。茎は細いです。花期は6〜8月ころ、花径は6センチくらい。ピンク色の サフランにそっくりの花を咲かせます。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.6.2
04.薬草として役立つ、ヤブガラシ(藪枯らし) 別名:ビンボウカズラ(貧乏葛)
所在地 横浜市港北区新吉田町の山道
科.属など ブドウ科ヤブガラシ属のつる性多年草
見どころ
 日本全土の道端、川端、原野などに普通に見られ、細い巻きひげが四方八方に伸びて他の植物に絡みつき覆いかぶさります。名前の由来は、藪を枯らしてしまうほど繁茂して覆ってしまうことから。また、庭の手入れどころではない貧乏な人の住処に生い茂る、あるいはこの植物に絡まれた家屋が貧相に見えることからきています。ところが印象は悪いのですが、生薬名がウレンボ(烏瀲苺)といい、乾燥させて、利尿、鎮痛、神経痛、解毒に、腫れ物、虫刺されには、生の葉をすり潰して、汁をつけるなど利用されます。
 
撮影者 八城幸子 撮影日 2012.6.11
09.観賞用以外に薬用効果が大きい、ヒオウギ(檜扇)
所在地 品川区荏原2丁目 星薬科大学薬用植物園
科.属など アヤメ科アヤメ属 多年草
見どころ  草丈は約1メートル。葉は表裏がなく、剣のような形で、茎の下で集まって互生し、扇のように見えます。平安時代、扇は檜(ひのき)の薄板を重ねて作ることから、檜扇(ひおうぎ)と呼ばれるようになったことが名前の由来。根を乾燥させた生薬を「射干(やかん)」と言い、消炎、利尿、去痰、風邪、ぜんそく性気管支炎、気管支ぜんそく、発熱、悪寒、身体痛、頭痛などさまざまな薬効があるそうです。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.6.27
15.夏風に吹かれて揺れる風車のような、オクラの花と実 和名:アメリカネリ

オクラの花

オクラの茎葉
所在地 横浜市港北区大曾根鶴見川沿いの家庭菜園
科.属など アオイ科トロロアオイ属 一年草
見どころ  黄色に中央が赤色のトロロアオイ、ハイビスカス、ムクゲなどに、似た花をつけます。開花は夜から早朝にかけてで、昼にはしぼんでしまいます。開花後、尖った形の五稜の果実をつけ、表面に短毛が生えています。原産地はアフリカ北東部チオピアが有力で、日本に入って来たのは明治初期で、本格的に普及したのは、昭和40年頃です。
 熱帯では多年草ですが、少しの霜で枯れてしまうほど寒さに弱いため、日本では一年草となっています。従来「ネリ」と呼んでいましたが、トロロアオイの近縁種であるため、「アメリカネリ」と名付けられました。実は、刻んだ時にぬめぬめした粘り気が出ます。この粘り気の正体は、ペクチン、アラピン、ガラクタンという食物繊維で、コレステロールを減らす効果をもっています。他の栄養素としては、ビタミンA、B1、B2、C、ミネラル、カルシウム、カリウム等が含まれているため、、夏ばて防止、便秘、下痢に効く腸整作用などが期待できます。 
撮影者 大田孝子 撮影日 2012.6.10
05.場合によっては家畜も死んでしまうほど有毒な、ワルナスビ(悪茄子)

ワルナスビの花
所在地 横浜市港北区新吉田町の遊歩道
科.属など ナス科 ナス属の多年草
見どころ
 別名はオニナスビ(鬼茄子)、アレチナスビ(荒地茄子)、ノハラナスビ(野原茄子)です。英語でも"Apple of Sodom"(ソドムのリンゴ)、"Devil's tomato" (悪魔のトマト)などという悪名でも呼ばれています。アメリカ合衆国南東部(カロライナ周辺)の原産で、日本も含め世界的に帰化している外来種です。茎や葉に鋭いとげが多いうえ、よく繁殖し、除草剤も効きにくく、一度生えると駆除しにくい嫌われ者です。耕耘機などですきこむと、地下茎の切れ端一つ一つから芽が出て独立した個体に再生し、以前より増えてしまう始末の悪さで、名前の由来にもなっています。

花と茎葉
 

ワルナスビの実
県立秦野戸川公園近くの空き地 2012.9.18
 
撮影者 八城幸子 撮影日 2012.6.11
10.盗掘が横行し絶滅危惧種に指定、ノカンゾウ(野萱草)その花
所在地 品川区荏原2丁目 星薬科大学薬用植物園
科.属など ユリ科ワスレグサ属 多年草
見どころ  本州、四国、九州、沖縄の野原や山麓に生える多年草です。7月〜8月、約70センチの花茎を立てて黄赤色のラッパ状の花を上向きに咲かせる“一日花”です。それも雨や曇りの日には咲かず、陽の出た日だけ。若芽、若葉、花が食用になるため盗掘がすすみ、絶滅危惧種第U種に指定している県もあります。日干しにした根は、金針菜(きんしんさい)という生薬で、不眠症・むくみに効きます。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.6.27
11.薬草として江戸時代に渡来、タチビャクブ(立ち百部)の花と葉 

花が葉と同色で目立ちません
所在地 東京都町田市東玉川学園3-3165 昭和薬科大学薬用植物園内
科.属など ビャクブ科 多年草
見どころ

葉から花が出ているように見える
 別名はリキュウソウ(利休草)。中国原産。日本へは江戸時代に薬用として渡来しました。茎は根元から何本も立ち上がります。葉は輪状に4枚つきます。花はグリーンであまり目立ちません。花の柄と葉の柄が同じところから出て、葉から花が出ているように見えます。根を鎮咳、駆虫、殺虫に用いるそうです。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.6.2
16.気づかないほど、小さな花をつける、 ウマスギゴケ(馬杉苔)の花
所在地 栃木県那須郡那須高原沼っ原湿原
科.属など スギゴケ科スギゴケ属
見どころ  湿原を歩きながら苔に花が咲いているのを見つけました。初めは花とは気づかず、近づいてよく見ると、褐色の小さな花でした。低地高山帯のやや湿地や粘土質の土壌上など、針葉樹林に普通に生えているスギゴケの仲間。ウマスギゴケは低地でもよく生育し、群生する姿が美しいためオオスギゴケなどとともに苔庭の植栽として利用されています。
 大型のコケで、茎はほどんど分枝せず、高さは10センチ〜20センチになります。茎は硬く、針金状になります。葉は披針形で、長さ6ミリ〜12ミリになります。乾燥すると縮れずに茎に密着し、葉身全体が密に薄板で覆われます。花の色は褐色、葉は緑色。花期 5月〜9月。
撮影者 大田孝子 撮影日 2012.6.12
03.繁殖力が強い、マルバマンネングサ(丸葉万年草)の花と葉

小さな淡黄色の花
所在地 横浜市港北区日吉6丁目 道路沿い
科.属など ベンケイソウ科マンネングサ属 常緑多年草
見どころ

葉はロゼット状で厚く長さ7〜10ミリ
 岩場などに生え、小型のロゼットで越冬します。葉は厚く長さは7〜10ミリ。さじ形あるいは倒卵形で、対生します。花期は6〜7月ころ、小さな黄色の花をたくさん咲かせます。花弁は5枚、披針形で長さ4〜5ミリくらいです。
 ※ ツルマンネングサの花とメキシコマンネングサの花は22ページNO.11と12に掲載されています。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.6.17
19.果糖の原料になります! キクイモ(菊芋)の花
所在地 東京都小平市中島町21−1 都立薬用植物園
科.属など キク科ヒマワリ属 多年草
見どころ  

キクイモの花の群生
 イヌキクイモの花とよく似ていて判別が難しい
県立秦野戸川公園近くの畑 2012.9.18
八城幸子撮影
 北アメリカ北部から北東部を原産地。日本には江戸時代末期に飼料用作物として伝来しました。草丈は1.5〜3メートルと大きくなり、菊に似た黄色い花を9〜10月につけ、10月末に地中に塊茎を作ります。茎や葉に小さな刺がありますが、繁殖力は強いです。キクイモの和名は、菊に似た花をつけ、芋ができるために付けられました。塊茎を食用とします。煮物など、健康食品として顆粒やお茶として利用します。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.6.24
01.あまり見かけない、ヤエドクダミ(八重毒痛み)の花 
所在地 横浜市鶴見区馬場2丁目20-1 鶴見馬場花木園
科.属など ドクダミ科ドクダミ属 多年草
見どころ

ヤエドクダミの葉
 草丈は15〜50センチくらいです。花期は5〜7月ころ、茎の上部から1〜3センチの花穂をのばし、白い花を咲かせます。 ヤエドクダミは、白くて花弁のように見えているものは苞です。その白い花弁状のものの間には、通常のドクダミの花が見えます。葉はハート型で先は細くとがります。表面は濃い深緑。長さは5センチ前後。
 ※ドクダミの花は10ページNO.05に掲載されています。
 
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.6.10
20.小さい花ですが、よく見ると星型で愛らしい、コカモメヅル〈小鴎蔓)
所在地 横浜市緑区寺山町291 県立四季の森公園
科.属など ガガイモ科オオカモメヅル属のつる性の多年草
見どころ
 別名はトサノカモメヅル。 四季の森公園、アシ原周辺で咲くと聞いて楽しみにしていました。日本では本州、四国、九州、朝鮮半島、中国に分布します。生育環境は里山の草地や、やや湿った場所です。アシの葉に絡み付いて、雑草のようですが、よく見ると4〜5ミリほどの暗紫色の花をまばらにつけていました。花期は7月〜8月で、小さな花は朝まばらに開いて午後には萎んでしまいます。対生する2枚の葉をカモメの飛んでいる姿に見立てたそうですが、双生してやや上向きに開いた袋果の形が羽を広げているカモメのようにも見えるようです。熟すと裂開して絹糸状の冠毛のある扁平な種子を飛ばします。
撮影者 八城幸子 撮影日 2012.6.23