13 茎が直立するイヌノフグリだから、タチイヌノフグリ(立犬の陰嚢)の花
所在地 横浜市緑区寺山町291 県立四季の森公園  
科.属など ゴマノハグサ科クワガタソウ属 1年草
見どころ  ヨーロッパ原産の帰化植物。明治初期に渡来し、現在では人里近くのどこでも見られます。茎は直立し、下部から分枝します。葉は広めのタマゴ形で、縁には鋭いギザギザがあります。花は4ミリほどの青紫の小花で、開花している時間も短いので、あまり目立ちません。在来種の「イヌノフグリ」よりは目立ちますが、「オオイヌノフグリ」とは比較になりません。花期は4〜6月です。
   ※オオイヌノフグリの花が4ページNO.17に載っています。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2012.4.25
03 イカリソウのイメージと違います、ホザキイカリソウ(穂咲錨草)の花
所在地 東京都町田市東玉川学園3-3165 昭和薬科大学薬用植物園内
科.属など メギ科イカリソウ属 多年草 
見どころ  中国原産で、日本へは天保年間(1830〜1843年)に渡来。薬用として栽植されました。強壮・強精の漢方薬として有名。草丈は30〜40センチになり葉は細長くしたハートのような形をしています。花期は5月中旬〜6月上旬にイカリソウの花より小さい6ミリくらいの黄色の花を咲かせます。地上部全草及び根茎を薬用として使います。和名の穂咲イカリ草は、大きな円錐花序をつくる花穂に基づいて付けられました。
 ※イカリソウの花と葉は7ページNO.06に掲載されています。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.4.21
16 水芭蕉に似た花。花の形がワイシャツの襟(Collar)似ていて「カラー」 

花は中心部の黄色い部分
所在地 横浜市港北区日吉1丁目 住宅地の道端 
科.属など サトイモ科 / オランダカイウ属(ザンテデスキア属)
見どころ  別名は和蘭海芋(おらんだかいう)。大学時代3年間春から夏の間、高山植物の宝庫、尾瀬ヶ原でバイトした私は、ミズバショウはいつもそばにいる“友だち”みたいなものでした。水の中や湿地帯に一面に咲く光景に接してきました。その水芭蕉そっくりの花が水辺とは関係ない道端で咲いているのを見て、異様に感じました。 
 調べるとこれは、畑地性のカラーというもので、南アフリカ原産、日本には江戸末期にオランダから渡来したことが分かりました。 花はメガホン状のところではなく 内側真ん中の黄色い棒部分。メガホン状の部分が中の花を守っているのだそうです。 色は白とピンクが多く、黄色いのもあるとか。 別名 「海芋」(かいう)は、”海を渡ってきた里芋(サトイモ)”という意味だそうです。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.4.27
11 世界に広く帰化している雑草、ノミノツヅリ(蚤の綴り)の花
所在地 横浜市港北区高田東4丁目 高田駅付近の道端  
科.属など ナデシコ科ノミノツヅリ属 越年草
見どころ

花が小さいノミノツヅリの群生
 花が非常に小さく、身近な植物ではあるが、見逃されやすい植物です。細い茎がよく分枝し、小さな葉と白い小花をつける様子はよく見れば繊細な美しさがあります。乾燥した日なたを好み、道端などに非常によく見られます。名前の由来は、綴りとは短衣のこと、その小さな葉をノミの衣服にたとえたものです。花期は3〜6月です。ハコベの仲間に似ているが,花弁の先が切れ込まない点で識別できます。
 
撮影者 北澤美代子 撮影日 2012.4.25

2012.4.23〜4.27 掲載20種

09 アマナよりも大きく白い星型、オオアマナ (大甘菜)の花
所在地 横浜市港北区樽町 鶴見川岸
科.属など ユリ科オーニソガラム属(オオアマナ属)
見どころ  オオアマナは英名で「ベツレヘムの星」といいます。ベツレヘムの星はキリストが生まれたときに輝いたといわれる星で、クリスマスツリーの頂上に輝いているのもこの星です。おそらくオオアマナの白い星型の花を見て、名づけられたのでしょう。 葉はニラのようで、丈は20センチくらいで直径3センチ、白い6弁花。花は日中のみ開花。花茎は長さ20センチ程で、上部で穂状に分枝し、先端に直径3センチの白い6弁花をつけます。原生地は ヨーロッパ。花期は3〜5月 。
撮影者 大田孝子 撮影日 2012.4.24
01 ケバケバしく、いかにも外来種らしいボリジの花 
所在地 東京都品川区荏原2丁目 星薬科大学薬用植物園
科.属など ムラサキ科ボラゴ属の一年草
見どころ  和名はるりじさ(瑠璃苣)。ヨーロッパ中部の地中海沿岸が原産です。今では欧米諸国や日本に帰化しています。高さは30〜60センチくらいになり、淡い緑色の葉や茎は白い毛で被われています。夏に青い星形の花を咲かせます。若葉はハーブティーやサラダに、花は砂糖漬けなどに利用されます。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.4.21
14 美味しい山菜として知られている、ユキザサ(雪笹)の花
所在地 八王子市片倉町2475 片倉城址公園
科.属など ユリ科 ユキザサ属の多年草
見どころ  北海道から九州の深山の林の中など、陰地に自生し白く美しい花をつけます。茎は直立して上部が斜めに傾き、20〜40センチの高さになります。葉は、茎の上部に互生、広い卵形で先端は尖り、葉脈は、はっきりしていて、笹の葉に似ています。花は、5〜7月に花茎を伸ばして茎頂に白色の小花を円錐状に多数つけます。 果実は、秋に球形液果で赤く熟します。名の由来は、小花の咲く様子が雪のように美しく、葉が笹の葉に似るからです。根茎、新芽、若葉、果実、全てが食用や薬用になります。
撮影者 八城幸子 撮影日 2012.4.25
12 下向きにたれて咲く、チゴユリ(稚児百合)の花
所在地 横浜市緑区寺山町291 県立四季の森公園  
科.属など ユリ科チゴユリ属 多年草
見どころ

チゴユリの青い実 2012.9.24 同じ場所
 やや明るい林内に生育します。花期は4〜5月で、茎の先に1〜2個の白い花が咲きます。白花の花芯は黄色をおびています。葉は先がとがる長めのタマゴ形で、長さは4〜7センチ、幅2〜3センチです。名前の由来は小さくかわいいので「稚児」ユリです。
 
撮影者 北澤美代子 撮影日 2012.4.25
08 天使の羽根が付いているように見えるとても可愛いらしい花、フレンチラベンダー
所在地 横浜市港北区大曾根 道端の寄せ植え
科.属など シソ科ラバンデュラ属
見どころ  

フレンチラベンダーの群生
藤沢市辻堂太平台 藤沢市長久保公園
2012.5.6 八城幸子撮影
 フレンチラベンダーは比較的耐暑性と耐寒性があります。育てやすいラベンダーです。本来薬用、香料作物ですが、最近は園芸植物としてたくさん出回っています。たくさんの種類があり、香料作物としては、イングリッシュラベンダーの方が有名ですが、園芸的には本種もたいへん多く流通しています。開花時期は6月上旬まで。
撮影者 大田孝子 撮影日 2012.4.24

「とうよこ沿線」TOPへ戻る

野草-World TOPへ戻る

次ページNO.19へ

06 黄色い花が咲く、キバナオドリコソウ(黄花踊子草)の花  
所在地 横浜市港北区新羽町の山道脇 
科.属など シソ科オドリコソウ属 常緑多年草 匍匐性
見どころ

キバナオドリコソウの群生
 別名はツルオドリコソウ(蔓踊り子草)。ヨーロッパ西部、西アジア原産。別名:ラミウム・ガレオブドロンともいわれます。性質は強健で、湿り気のある半日陰の環境を好みます。園芸植物として渡来したが、今では野生化状態になっているようです。高さ20〜40センチ。春に直立した茎を伸ばすが、花の終わった後に、根元から匍匐枝を伸ばして広がります。葉はハート型で白っぽい斑が入り、鈍い鋸歯があり、対生します。茎の上部の葉腋に長さ15ミリほどの黄色の唇形花を数個ずつつけます。花期は5〜6月です。
  ※オドリコソウの花が4ページNO.2に載っています。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2012.4.22
19 ラン(蘭)の名がつくが、ランとは縁もゆかりもない、タヌキラン(狸蘭)の花
所在地 東京都八王子市高尾町 高尾山野草園
科.属など カヤツリグサ科スゲ属の多年草
見どころ  本州中部以北から北海道西部にかけて分布し、茎は株立ちとなります。葉はやわらかく花期の頃は長さ20〜30センチ、幅は5〜10ミリになります。花期は4〜5月頃で、小形の葉のついた花茎を伸ばして先端に1〜3個の雄花穂をつけ、その下に長い柄のある雌花穂を3〜6個ぶら下げます。大きな雌花穂が狸のシッポに見えることからついた名前で、別名:タヌキガヤ(狸萱)とも呼ばれます。
撮影者 八城幸子 撮影日 2012.4.24
04 ライ麦は健康食品です! ライムギ(ライ麦)の穂 別名:クロムギ(黒麦)
所在地 東京都町田市東玉川学園3-3165 昭和薬科大学薬用植物園内
科.属など イネ科ライムギ属
見どころ  食用や飼料用として、ヨーロッパや北アメリカを中心に広く栽培される穀物です。大変繊維質が豊富で消化促進、腸の働きを活発にします。ビタミンB、カルシュウム、鉄分が豊富で、白いパンにくらべて栄養素が詰まっています。小麦、大麦に次いで生産量の多い麦で、パン食文化圏の主要穀物のひとつです。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.4.21
17 花の形が鐘に似ています、ツリガネズイセン(釣鐘水仙)の花
所在地 横浜市港北区下田町4丁目 松の川緑道 
科.属など ユリ科シラー属
見どころ

ツリガネズイセンの花
板橋区立赤塚植物園
  2012.4.29
北澤美代子撮影
 明治末に渡来。草丈は20〜30センチくらいです。葉の形はスイセンに似ています。4月頃に開花。花径は15〜25ミリくらいでベル形をしています。 葉が水仙に似て、釣鐘形の花を咲かせるところからツリガネズイセン(釣鐘水仙)と名付けられました。
 
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.4.26
02 日本の野生のランの中で一番大きい、クマガイソウ(熊谷草)の花 
所在地 東京都町田市東玉川学園3-3165 昭和薬科大学薬用植物園内
科.属など ラン科アツモリソウ属
見どころ

クマガイソウ群生  
栃木県佐野市水木町の里山(個人経営の植物園)
 2012.5.10 大田孝子撮影
 別名はホロカケソウ(母衣掛け草)。草丈は40センチくらい。葉は対生するように2枚つき、傘のようでユニーク。花径は8センチくらいあり、その間からのびた茎の先につき、横を向きます。花弁は細い楕円形で緑色を帯び、唇弁は大きく膨らんだ袋状で、白く、紫褐色の模様があります。唇弁の口は左右から膨らんで狭まっています。日本の野生ランの中では一番大きいとされています。 クマガイソウは袋状の唇弁を熊谷直実が背負った、母衣(ほろ)にたとえて名前が付けられたもので、別名はホロカケソウ(母衣掛け草)とも言われています。
 
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.4.21
15 思わず微笑んでしまうほど、かわいらしい、フデリンドウ(筆竜胆)の花
所在地 八王子市片倉町2475 片倉城址公園
科.属など リンドウ科 リンドウ属の越年草
見どころ  北海道、本州、四国、九州に、日本国外では朝鮮半島、中国、カラフトに分布し、山地の林内や日当たりの良いやや乾いた草原に自生します。高さは5〜10センチくらいになり、葉は対生し、形は広卵形で全縁、質はやや厚めです。 ハルリンドウにはあるような根生葉はありません。花期は4〜5月で、漏斗状の青紫色の花を、茎の上部に1〜10数個、上向きにつけます。花は日があたっている時だけ開き、曇天、雨天時は、筆先の形をした蕾状態になって閉じてしまいます。花の閉じた状態が、筆の穂先に似ているのが名前の由来です。注意して歩かないと見逃してしまう植物の一つです。
撮影者 八城幸子 撮影日 2012.4.25
10 ジシバリより花も葉も大きい、オオジシバリ(大地縛り)の花
所在地 横浜市港北区綱島西2丁目 鶴見川の土手  
科.属など キク科ニガナ属 多年草
見どころ

「寺家ふるさと村」の田んぼのあぜ  2012.5.8 
 やや湿り気のある土手や田んぼの畦に生育します。細い茎を地面に這わせて四方に伸ばし、ところどころで根をおろして新苗を出します。4〜6月に10〜20センチの花茎を立てて、径2.5〜3センチの黄色の花をつけます。花弁(舌状花)は細長く10数枚から20枚ちかくあります。タンポポの花によく似ています。 葉は長さ10センチほどのサジ形なのが特徴です。
 ※ジシバリの花が1ページNO.36に載っています。
撮影者 北澤美代子 撮影日 2012.4.20
07 初めは緑色,後に茶褐色になる、ギシギシ(羊蹄)の花序
所在地 横浜市港北区樽町 鶴見川岸
科.属など タデ科 ギシギシ属 多年草
見どころ  ギシギシは北海道から沖縄、朝鮮に分布する多年生草本。スイバ(酸葉)よりも大型になるので、夏草との競争にも強く、路傍や堤防方面などの他、河原や放牧地などにも生育します。やや湿った場所で優勢となります。ギシギシの名は不明で、果実がギシギシと詰まってつくから、また、果穂を振るとギシギシと音がするからついたといわれています。漢名は洋蹄、この在来のギシギシよりも葉が細長くより波打つナガハギシギシ(長葉洋蹄)や、痩せて細い感じのアレチギシギシなどがあります。 普通に見られる似たものに、スイバがありますが、スイバの花序が赤くなるのに対して、ギシギシは、そう果の中央にふくらみがあるのもギシギシの特徴。 花期は春。
撮影者 大田孝子 撮影日 2012.4.24
20 春先の高尾山の林下には多く見られる、カントウミヤマカタバミ(関東深山傍食)の花
所在地 東京都八王子市高尾町 高尾山の山道
科.属など カタバミ科カタバミ属の多年草
見どころ  関東地方南西部、伊豆半島、東海地方生息し、山地の林内に生えます。ミヤマカタバミの変種で、母種に比べると葉裏の毛がややまばらです。葉は、暗いと閉じる睡眠運動をします。高さ7〜15センチの花茎の先に、直径3〜4センチの白い花を1つ咲かせます。
 ※ムラサキカタバミ(紫傍食)の花は1ページbXに、カタバミ(傍食)の花が1ページ15に載っています。
撮影者 八城幸子 撮影日 2012.4.24
05 漢方薬によく使われる、タンジン(丹参)の葉と花
所在地 東京都小平市中島町21−1 都立薬用植物園
科.属など シソ科アキギリ属 多年草
見どころ

タンジンの花 2012.5.25
星薬科大学薬用植物園
岩田忠利撮影
 中国原産です。葉はしわがあり厚みもあります。草丈は30センチくらい。花期5〜8月サルビアの仲間ですが、観賞用やハーブとして料理に使うのではなく漢方処方に用いられます。使用部位は根で、用途は抗菌作用、強壮、鎮静、鎮痛に使われます。 
 
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.4.20
18 徳川家の三つ葉葵の家紋に使われた、フタバアオイ(双葉葵)の葉と花

徳川家の紋所に似た葉
所在地 東京都八王子市高尾町 高尾山野草園
科.属など ウマノスズクサ科 カンアオイ属 多年草
見どころ

紫褐色のフタバアオイの花
 東北地方南部から九州にかけて広く分布します。山地の林下に生える多年草で、茎の先端に葉を 2 枚対生するのでこの名前になっています。卵針形の葉が特徴的で、徳川家の紋所の「葵の御紋」はこの葉を表したものです。別名のカモアオイ(賀茂葵)は、賀茂神社の葵祭りに使われたことによります。紫褐色の花が 3 〜 5 月に咲きます。3枚の萼片が合着せず、互いに接してお椀のような形になって、うつむいた形で花が付きます。
  タマノカンアオイ(多摩の寒葵)の花が17ページ16に載っています。
撮影者 八城幸子 撮影日 2012.4.24

写真をクリックし拡大してご覧ください。
写真を連続して見るには、左上の「戻る」をクリックしてください。