上の木と同い年の木。同時期に植えた約160本のプラタナス並木。剪定後の枝を挿し木した苗木が全国のプラタナスとなっています
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御苑には上の並木と同い年のプラタナスが約250本も植えられています
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生い立ち&
見どころ |
モミジバスズカケノキ(紅葉葉鈴懸の木)はスズカケノキとアメリカスズカケノキの交配種。別名「プラタナス」のほうが私たちには馴染み深く、ピンときます。
新宿御苑では明治30年ころ、イギリスから種子を輸入し栽培したものです。新宿門を入って右に20メートルほど行くと、上の巨木が出迎え、その姿かたちの威力に圧倒されます。
この木と同い年の木が、大木戸門そばのフランス式整形庭園内、プラタナス並木の160本がそれです。左上の写真と左下の写真を見比べてください。6.6メートルの太さと1メートル足らずの太さの差です。これが同じ樹齢100年の樹木とは、信じられません。同じ100年という歴史ある樹木なのに、これほど生長の差が出るのはなぜでしょうか?
それは、自然のままに伸び伸び育った木と、毎年冬場に1〜2メートルずつ伸びた枝を剪定され整形され、生長を阻止されてしまっている差なのです。しかし、プラタナス並木の木々は剪定後の枝が挿し木にされ苗木となり、日本各地の街路樹や公園樹として活用されています。これはまさに身を削って子孫を増やし社会貢献している生き方の違いでもあります。
※このモミジバスズカケノキ(プラタナス)は木花−worldの20ページNO.21にも掲載。 |