その4
題字 書家・新舟律子

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21. 乳出しイチョウと親しまれている大イチョウ

横浜市指定天然記念物樹木、4本のうちの1本です
名 称 横浜市指定天然記念物
長王寺の大イチョウ
樹種 イチョウ
樹齢&
大きさ
樹齢730年 幹周り5.6m 樹高20m  
所在地 横浜市都筑区池辺町2827 長王寺境内
行き方 横浜市営地下鉄「都筑ふれあいの丘」下車、徒歩27分または横浜線「鴨居駅」下車、徒歩33分

御年、730歳にして若々しく元気です
生い立ち&
見どころ
 イチョウは雌雄異株で、この木は雌株です。根元から7〜10bのところで枝分かれし、枝の一部が枝垂れていて、気根が丸く、乳頭のような形をして垂れ下がっていることから「乳出しイチョウ」と呼ばれ、親しまれています。

 NO.18のタブノキでふれたように横浜市が指定した天然記念物の樹木は4本だけで、このイチョウはそのうちの1本。
 厳選された以上、この木にはそれ相当の魅力があるのでしょう。
 730年という高齢。そんな老木であるのに空洞がなく、樹勢が旺盛であること。姿かたちが美しいこと。「乳出しイチョウ」と住民に親しまれていることなどが選考理由ではないでしょうか。 
取材・撮影 岩田忠利 撮影年月 2009年8月15日


22. 哀れな姿、樹齢410年のボダイジュ


根元にも幹にもヒコバエが伸び放題・・・
名 称 横浜市指定名木古木
龍雲寺のボダイジュ
樹種 ボダイジュ
樹齢&
大きさ
樹齢410年(推定) 幹周り約2m 樹高約13m
所在地 横浜市都筑区東方町1300 龍雲寺境内
行き方 横浜市営地下鉄「都筑ふれあいの丘」下車、徒歩26分または同地下鉄「センタ南駅」下車、徒歩28分
見どころ  釈迦はクワ科のインド・ボダイジュ(菩提樹)の木の下で悟りを開いたという。日本にその樹種はなく、日本のお寺にはシナノキ科のボダイジュをその代用としてよく植えてあります。
 葉はハート形、花は甘い香りを漂わせ、種子は硬く、数珠の材料となります。

 樹齢400年以上のボダイジュをひと目見ようと現地に馳せ参じましたが、“哀れな姿”に落胆どころか、同情してしまいました。

 根元から幹の至る所にまで“ヒコバエ(徒長枝)”が伸び放題・・・。これを若いうちに剪定してあげないと、ヒコバエに養分をとられ、衰弱するばかりです。そのうえ、他の樹木と折り重なり、光も風も充分当たらず、汲々と生きている感じ・・・。
 樹木の所有者はその保護者のはず。400年以上も生きている名木古木にもっともっと愛情を注いで欲しい! このボダイジュは可哀相です!
取材・撮影 岩田忠利 撮影年月 2009年8月15日


根元にも幹にもヒコバエが伸び放題・・・
名 称 横浜市指定名木古木
龍雲寺のボダイジュ
樹種 ボダイジュ
樹齢&
大きさ
樹齢410年(推定) 幹周り約2m 樹高約13m
所在地 横浜市都筑区東方町1300 龍雲寺境内
行き方 横浜市営地下鉄「都筑ふれあいの丘」下車、徒歩26分または同地下鉄「センタ南駅」下車、徒歩28分
見どころ  釈迦はクワ科のインド・ボダイジュ(菩提樹)の木の下で悟りを開いたという。日本にその樹種はなく、日本のお寺にはシナノキ科のボダイジュをその代用としてよく植えてあります。
 葉はハート形、花は甘い香りを漂わせ、種子は硬く、数珠の材料となります。

 樹齢400年以上のボダイジュをひと目見ようと現地に馳せ参じましたが、“哀れな姿”に落胆どころか、同情してしまいました。

 根元から幹の至る所にまで“ヒコバエ(徒長枝)”が伸び放題・・・。これを若いうちに剪定してあげないと、ヒコバエに養分をとられ、衰弱するばかりです。そのうえ、他の樹木と折り重なり、光も風も充分当たらず、汲々と生きている感じ・・・。
 樹木の所有者はその保護者のはず。400年以上も生きている名木古木にもっともっと愛情を注いで欲しい! このボダイジュは可哀相です!
取材・撮影 岩田忠利 撮影年月 2009年8月15日


23. 興禅寺の珍しいキササゲの古木、樹齢520年

横浜市指定名木古木955本の中で、
唯一の樹種キササゲ
名 称 横浜市指定名木古木
興禅寺のキササゲ
樹種 キササゲ
樹齢&
大きさ
樹齢520年(推定) 樹高10m 目通り幹周り1.52m
所在地 横浜市港北区高田町1799 興禅寺内
行き方 東横線「綱島駅」下車、新城行バス(4番乗り場)に乗り「天満宮前」で下車、徒歩3分

520年前、境内の整地の際に植えたものです
生い立ち&
見どころ
 横浜市名木古木指定樹木は955本もありますが、キササゲはこの木一本だけという貴重な木です。
 秋に野菜のササゲに似た長さ30aほどの細長い実を垂れることから「キササゲ」と名づけられています。果実は利尿剤の薬用、材は下駄や器具の材料に使われます。開花は6〜7月頃。実は現在(8月中旬)たわわになっていますので、今が見頃です。

 このキササゲは山門をくぐるとすぐ左手に立っています。520年前、この寺の境内が整地された際に植えられたそうです。
 私は昭和27年秋、高田小学校新校舎建設の間、このお寺の焔魔堂で授業を受けたことがあります。その時、すでにこの木はあったのかと思うと不思議な念にかられ、長生きの木だなぁと改めて思い知らされました。

 このお寺の開山は平安初期(文徳天皇治世)、1160年の歴史ある名刹のため名木が多い。4月の桜シーズンに先立つ早咲きの桜の頃はその美しさを求めて多くの人が訪れて います。

 ※キササゲの花を「木花−world」8ページNO.22から。 
取材・撮影 杉本洋一 撮影年月 2009年8月15日


24. 520年前から鶴見・駒岡の住民を見守るスダジイ
名 称 横浜市指定名木古木
駒岡八幡宮のスダジイ
樹種 スダジイ
樹齢&
大きさ
樹齢520年(推定) 樹高15m 目通り幹周り1.5m
所在地 横浜市鶴見区駒岡3丁目34番地 駒岡八幡宮境内
行き方 東横線「綱島駅」から臨港バスの川崎駅西口行きでバス停「八千代田」下車、徒歩3分

本堂の甍のはるか上にそびえるスダジイ
生い立ち&
見どころ
 スダジイはブナ科シイ(椎)属で暖地の福島・新潟県以西の本州、四国、九州で見られる常緑広葉樹林に生えているものです。駒岡八幡宮のこの木は本殿左手の入り口に一本立ちしていることから見て、この社の創建当時植えられたものではないでしょうか。
 横浜市は樹齢の算定を実測が難しいため推定によって決めているようです。その推定はその木が生える場所の故事来歴などによっています。
  その点から考えると、520年というこの木の樹齢は、駒岡八幡宮の創建の来歴を推定したと思われます。今から520年前といえば、室町時代(足利時代)延徳元年(1489)です。

 それ以来、このスダジイは 駒岡の住民の暮らしを見守ってきました。

 ※スダジイの花を「木花−world」から。 
取材・撮影 岩田忠利 撮影年月 2009年8月17日


25.戦時中の空襲で被災した大聖院のサルスベリ


毎年夏8月、見事な赤紫の花を咲かせ、楽しませてくれます
名 称 大聖院の
サルスベリ 
樹種 サルスベリ
樹齢&
大きさ
樹齢の記録はありませんが、推定で約200年。
幹周り約1b 
所在地 横浜市港北区箕輪町3-12-1 大聖院境内 

※私邸裏庭のため、この木を一般の皆様は見ることはできません。ご注意を!
行き方 東急東横線「日吉駅」東口下車、徒歩約7分

幹の根元は焼夷弾の直撃で焼け焦げ、空洞です

樹皮一枚は添え木に支えられ、枝を伸ばし逞しく生きています
生い立ち&
見どころ
 一昨日8月15日は終戦から64年目の記念日でした。「焼夷弾の直撃を受けたサルスベリが大聖院にある」と岩田会長から話をお聞きし、きょう17日、行って参りました。岩田会長の話では、私が住む日吉の箕輪町には軍需工場の岡本工作機械製作所(旧サンテラス日吉の所)があったために米軍の攻撃の標的となりました。昭和20年(1945年)4月4日と5月24日、二度もB29の空襲で焼夷弾攻撃に遭いました。

 親切な住職さんに、いろいろと説明をしていただきました。
 そのサルスベリは境内の裏庭に根を残しながら樹皮一枚で地上から高さ2b〜3bの所で横になっていました。幹の途中から3本に枝分かれして成長しています。時には雪の重みで倒れそうになったりしながらも、添え木にやっと支えられ、毎年真夏8月になると精いっぱい花を咲かせます。住職さんらの愛情に応えるかのように・・・。
 
 きょうも鮮やかな赤紫色の花が満開・・・。それは平和を願っているかのようです。この木の生命力は凄いですね。戦争を知らない人々が多くなった現代、戦争の悲惨さや残酷さを知って欲しいと願っているように私には見えました。  
取材・撮影 石川佐智子 撮影年月 2009年8月17日


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