2012.7.12〜7.14 掲載20種

18.全草毒性です! ヒヨス
所在地 東京都町田市東玉川学園3-3165 昭和薬科大学薬用植物園内
科.属など ナス科ヒヨス属  1年草
見どころ

この葉が鎮痛・鎮静・鎮痙薬として使用されます
 ヒヨスは毒性があり、動物なら少量で死に至ります。花はとても綺麗ですが……。草丈20〜100センチ、5〜9月に黄色のつぼ状の花を咲かせます。開花し秋に結実。さく果は長円形で、熟すと蓋が開き、種子をまきます。薬用としては、葉を鎮痛・鎮静・鎮痙薬として使用します。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.7.14

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05.姿が風に舞う蝶に見える、セイヨウフウチョウソウ(西洋風蝶草)の花  別名:クレオメ
所在地 横浜市港北区大曾根 自宅のベランダ
科.属など フウチョウソウ科 クレオーメ属
見どころ  那須高原のフラワーパークで、7センチほどの苗をもらい、鉢植えにしました。草丈が30センチほどになり、花が咲きました。長い柄のある白または桃の花に雄しべが長く突き出て総状に咲く姿は、蝶が風に舞う姿を連想させます。熱帯アメリカ原産で、日本には明治初期に観賞用として渡来。名前は、花の姿が風に舞う蝶に見えることからです。長い柄のある白色、桃色、紫色の花に雌しべと雄しべが長く突き出て総状に咲きます。高さは1メートルぐらいにまで伸び、草全体がネバネバした毛でおおわれます。  
 こぼれ種が自然に生えるので道端や荒れ地、空き地などで見ることもできます。1970年代に盛んに栽培されていましたが、一時見かけなくなっていました。最近また、色が豊富になって出回っています。花が蕾の頃は、濃桃色です。咲くと淡桃色に、更に時間が経過すると白色に変化する夏の夕方に開く1日花です。花期は7〜9月。
撮影者 大田孝子 撮影日 2012.7.5.
04.花は上部が三裂し上半部が反り返る、ヤマホトトギス(山杜鵑草)

ヤマホトトギス花(拡大)
所在地 横浜市緑区寺山町291 県立四季の森公園
科.属など ユリ科ホトトギス属 多年草
見どころ
 主に関東から西の太平洋側に分布。林緑や明るい林床に生育し、草丈は高さ1メートルほどになります。茎の毛は下向きに生えています。やや小型の花を茎の先に散房花序につけ、花被片が反り返るのが特徴です。ホトトギス属の大部分の種には花被片の下部にオレンジ色の斑紋があるが、この種の花にはこの斑紋がありません。花期は8月中旬から9月中旬。花は2日間だけ咲いています。名前の由来は、花の斑点が野鳥のホトトギスの胸の斑点に似ていることから。

茎葉

シャンデリアのように華やかに咲いたヤマホトトギスの花
 2012.9.20 青葉区「寺家ふるさと村]の山道
撮影者 北澤美代子 撮影日 2012.7.10
09.ムカゴを作らず、種子を作る、コオニユリ(小鬼百合)
所在地 横浜市港北区新吉田町 第三京浜都筑インター入り口付近
科.属など ユリ科 ユリ属 の多年草
見どころ

「ムカゴ」が無いのでコオニユリです
  北海道〜九州の日当たりのよい湿り気のある山地に生えます。茎は高さ30〜60センチで葉は線状披針形で長さ8〜15センチ、幅5〜12ミリほどです。多数つき、先端は尖り、柄はありません。若い時には白い綿毛がありますが、後になくなります。7〜9月に花が茎の上部に2〜10個つき、下向きに咲きます。花被片は6個あり、黄赤色で紫黒色の濃斑があり、強くそり返り、雄しべが目立ちます。オニユリより植物体が一回り小さく、ムカゴを作らず、種子を作ります。中には翼のある種子が入っており、風によって散布されます。上記のヒマワリと並んで咲いていました。近づいてムカゴが無いことを確認しました。
撮影者 八城幸子 撮影日 2012.7.10
12.スゲ(菅)類の仲間では花が目立ちます、ハナスゲ(花菅)

花の拡大
所在地 東京都小平市中島町21−1 都立薬用植物園 
科.属など ユリ科ハナスゲ属 多年草
見どころ

スゲの葉に似て線状、長さ20〜70センチ。花は60〜70センチほどの花茎を伸ばし咲きます
 原産地は中国。江戸時代中期渡来しました。葉はスゲ(菅)の葉に似て線状で、長さ20〜70センチ。花期は6〜7月ころ60〜70センチほどの花茎を伸ばし、筒状の花穂をつけます。花色は緑〜淡紫色。薬用部分は根茎で、消炎・解熱作用、鎮静作用、利尿作用などに利用されます。名前の由来は、葉が菅の葉に似て、スゲより綺麗な花が咲くことから付けられました。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.6.24
13.華麗な夏の花、カンナ 別名:ハナカンナ(花カンナ)

花径10センチほどの大きなカンナの花
所在地 横浜市港北区日吉6丁目 民家の庭
科.属など カンナ科カンナ属 多年草 球根植物
見どころ
 原産地は熱帯アメリカ。日本には江戸時代前期に渡来し、現在では河原などで半野生化しています。草丈は40〜50センチ。大型種だと1〜2メートルになります。冬は地中の根茎の状態で越し、春に芽を出して葉を広げます。葉は長楕円形や先のとがったやや細長いかたちです。開花期は7月中旬〜10月上旬。花径は10センチくらいの大型の花です。花色は緋色、ピンク、オレンジ、黄色、白などがありカラフルです。
  

カンナの実 2012.8.26早渕川土手
初めて見ました! 実は1.5〜2センチ位の大きさで、熟すと黒豆のような種子が複数できます
 北澤美代子撮影
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.7.9
01.秋の七草のフジバカマ(藤袴)と同属の、ヒヨドリバナ(鵯花)
所在地 東京都八王子市片倉 片倉城址公園
科.属など キク科ヒヨドリバナ属の多年草
見どころ
 日本各地の林道の脇、草原や渓流沿いなどの日当たりの良い場所に自生します。高さは1メートルほどで、茎葉は細長く立ち上がり、葉は対生し、あらい鋸歯があります。藤袴(フジバカマ)に似ていますが、見分け方は、フジバカマの葉は深く三裂しますが、ヒヨドリバナ(鵯花)やヨツバヒヨドリ(四葉鵯)の葉には切り込みはありません。花期は7〜10月頃で、淡紫色または白色の小さな筒状花が多数集まって、散房状に咲かせます。 ヒヨドリが里に来て鳴くころに花が 咲くことから名前の由来になっています。   
 
撮影者 八城幸子 撮影日 2012.7.9
06.鮮やかな緋色、ベニバナサルビア(紅花サルビア)の花 別名:サルビアコッキネア
所在地 横浜市港北区大曾根 鶴見川沿いの道端
科.属など シソ科サルビア属(アキギリ属)の多年草
見どころ
 原産地は、南北アメリカ。日本へは明治時代の初期に渡来しました。帰化植物で、花壇に栽培していた個体のこぼれ種が鳥などに運ばれて自生したものだと思われます。四角い茎に対生で卵形の葉がつきます。草丈は30センチくらい。花色が鮮やかな紅で、派手やかな形をしているのでとても目立ちます。花期は初夏から霜が降りるまで(7〜11月)。
 
撮影者 大田孝子 撮影日 2012.6.6
10.コオニユリより全体的に一回り程大きい、オニユリ(鬼百合)
所在地 東京都八王子市片倉 片倉城址公園近くの空き地
科.属など ユリ科 ユリ属 の多年草
見どころ

「ムカゴ」があるのでオニユリと見分けられます
 オニユリは、大型の鱗茎(りんけい)をもつ多年草で、茎は直立して約2メートルの高さとなります。茎の上半部には腺毛があって、新しい葉はすべて垂れていますが、すぐ横にひろがります。葉は、密について、葉の脇に黒紫色のむかごを作ります。花被片(かひへん)は橙赤色で内面に黒紫色の斑点(はんてん)と短い突起があります。オニユリでは、蜜を出す溝の辺りに突起が沢山見られますが、コオニユリではほとんど見られません。こちらは、ムカゴがついているのでオニユリと確認できました。並んでいてもまるで同じようで、確実に見分ける方法は、ムカゴが有るか無いかです。
撮影者 八城幸子 撮影日 2012.7.9
11.挿し木でかんたんに増やすことができる、アプテニア 別名:ベビーサンローズ
所在地 横浜市港北区綱島上町 綱島小学校脇歩道 
科.属など ハマミズナ科アプテニア属の這性半耐寒性常緑多年草(多肉植物)
見どころ
 他にも、ハナツルクサ、ハナツルソウ(花蔓草)と呼ばれます。南アフリカ原産で、葉は肉厚で光沢があり、ゴムのように弾力性があります。枝は緑色の蔓の様に柔らかく、旺盛に分枝しながら地表を伸びて殆ど立ち上がりません。7〜10月に開花し花色は代表的な赤花の他に、桃色もあります。花は短柄があり、花径1.5センチ程で、葉は有柄で長さは2.5センチほどの小さなハート型で、微細な乳頭状突起に覆われています。
撮影者 八城幸子 撮影日 2012.7.11
14.紫の小さなベル形の花をつけます、ツリガネニンジン(釣鐘人参) 別名:釣り鐘草
所在地  横浜市鶴見区馬場2丁目20-1 鶴見馬場花木園
科.属など キキョウ科ツリガネニンジン属 多年草
見どころ
 草丈は40〜100センチになり、葉は茎に3〜5枚輪生し、稀に互生または対生します。茎につく葉の形は楕円形から披針形で、やや厚みがあってつやはありません。長さは4〜8センチで縁に鋸歯です。花期は8〜10月で、淡紫色の下を向いた鐘形の花を咲かせ、数段に分かれて葉と同じように茎に輪生する枝の先に少数ずつをつけます。和名は釣り鐘状の花が咲き、大きな根を朝鮮人参に例えたものと言われています。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.7.9
20.花径が大きいオオグルマ(大車)に対し小さい花径、オグルマ(小車)
所在地 東京都文京区白山 小石川植物園
科.属など キク科オグルマ属 多年草
見どころ
 原産地は日本、朝鮮半島、中国.。野原や湿り気のある田畑などに自生し、地下茎で繁殖します。草丈は30センチ〜60センチ。全草に毛が生えています。花期は7〜10月。茎頂が枝分かれし、先端に直径3〜4センチの花をつけます。花は周辺部が黄色い舌状花で、中心部は濃い黄色の筒状花です。花の姿を車に見立てたもので、花径が大きいオオグルマ(大車)に対し花径が小さいオグルマ(小車)です。
 ※オオグルマ(大車)の花は41ページNO.13に載っています。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.7.14
19.オミナエシ(女郎花)に対し、オトコエシ(男郎花)
所在地 東京都文京区白山 小石川植物園
科.属など オミナエシ科オミナエシ属 多年草
見どころ
  北海道、本州、四国、九州の山地の林内や林縁に自生し、写真のように根元から枝を伸ばして株をつくります。そして群生するそうですが、小石川植物園ではこの一本しかなく、草丈1メートルほどのノッポがいっそう細長く見えます。花は、7月〜10月、枝別れした茎の先端に、白い粟粒状の小さい花を散房状に多数つけます。全草、根茎を天日で乾燥したものを、生薬名「敗醤(はいしょう)」と呼び、腫れ物の解毒の薬効があります。若芽、若葉、冬越しの葉は、そのまま天ぷら、塩茹でして、あえもの、おひたし、汁の実、油 いためなどにして食べます。
 ※オミナエシ(女郎花)の花は、8ページNO.18に載っています。
撮影者 岩田忠利 撮影日 2012.7.14
03.主に園芸植物として植えられている、グラジオラス
所在地 横浜市都筑区勝田町の畑
科.属など アヤメ科グラジオラス属の(球根)多年草
見どころ  アフリカ、南ヨーロッパ、西アジアなどに200種前後が分布する球根植物で、その中でも大半の種が南アフリカにあり、さらにその半分以上がケープ地方に集中します。グラジオラスは、ラテン語で剣(グラディウス)の意味で葉の形がフェシングの剣に似ているので付けられました。日本には、明治時代に渡来されアヤメやショウブに似ているのでオランダショウブ(阿蘭陀菖蒲)、トウショウブ(唐菖蒲)と呼ばれていました。6〜8月頃に開花し、長い穂先に上から下までズラッと花を咲かせます。花は片側だけにつくものが多く、いろいろな種類があり切花としても栽培されています。根は湿布薬の材料に使われます。
撮影者 八城幸子 撮影日 2012.7.7
08.太陽の動きにつれ方向を追うように咲く、ヒマワリ(向日葵)の花  別名:日輪草

ポピュラーな黄色のヒマワリ
所在地 横浜市港北区新吉田町 第三京浜都筑インター入り口付近
科.属など キク科ヒマワリ属 1年草
見どころ
 原産地は北アメリカで高さ3メートルくらいまで生長し、夏にかなり大きな黄色の花を咲かせます。種実を食用や油糧とするため、あるいは花を花卉として観賞するために広く栽培されています。毎年第三京浜に向かう道路の脇に、ここの地主さんが見事に咲かせて話題になります。車だと立ち止まれないので一瞬ですが、人目を引きます。花の色もいろいろあり、楽しめます。

オレンジのヒマワリ
 

第三京浜都筑インター入り口付近の群生
撮影者 八城幸子 撮影日 2012.7.10
17.薬草として利用される、ノコギリソウ(鋸草) 別名:ハゴロモソウ(羽衣草)
所在地 東京都町田市東玉川学園3-3165 昭和薬科大学薬用植物園内
科.属など キク科ノコギリソウ属 多年草
見どころ

ノコギリソウの葉の縁には文字どおり鋭い鋸歯があります
 別名は他に「ゴコウソウ(蜈蚣草)」、「ユウエンソウ(蚰蜒草)」など。草丈は50〜100cセンチになる多年草。葉は掌状に中-深裂し、裂片には鋭い鋸歯があります。花期は7〜9月。頭花は密な散房花序をつくります。花は5〜7個で、長さ3.5-4.5ミリくらい。花色は黄色、白、ピンク、紅色などがあります。用途は広く、葉は歯痛、偏頭痛対策に使われる他、乾燥して粉にし、タバコの代用品にすることもあったそうです。名の由来は、葉が櫛の歯状にまるで鋸のようにギザギザに切れ込んでいるところから付けられました。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.7.14
02.タイマツのように見えるからトーチリリーの呼び名もある、オオトリトマ
所在地 横浜市都筑区勝田町の畑
科.属など ユリ(ツルボラン)科シャグマユリ属の常緑多年草
見どころ
 南アフリカ原産で、樹高は1.5〜1.7メートル程になり、葉は細く重なるように垂れその葉の間から花茎を伸ばし、上部に筒状の小さな花を穂状にたくさん付けます。花期は6月〜10月で、花は黄色やオレンジなど暖色系のものが多いです。別名はシャグマユリ(赤熊百合)で、花穂を兜などの装飾に使われるふっさふさの赤い毛、赤熊(しゃぐま)に見立てて付けられました。私が見たものは道路より高台に植えられていたので見上げるほどで圧巻でした。  
 
撮影者 八城幸子 撮影日 2012.7.7

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07.葉の色と花の色との対比が美しい、アメリカテマリシモツケ(アメリカ手鞠下野)
所在地 栃木県那須町那須高原の原野
科.属など バラ科テマリシモツケ属の落葉低木
見どころ
 原産地は北アメリカです。特徴は葉の色が暗い紫色をしていることです。葉は楕円形で、互い違いに生える互生です。、葉の縁にはギザギザがあり、3つから5つに切れ込んでいます。葉の裏面は白ぽっく、開花時期は5月から7月ぐらい。葉の展開した後に花をつけます。最初の花が枝先につき、その下に次々と側枝を出して、半球状に白い小さな花をつけます。花序の様子は小手鞠(コデマリ)に似ています。花序径は4センチくらいで、花径は1センチくらいです。葉の色との対比が美しいです。
撮影者 大田孝子 撮影日 2012.6.13.
15. ヒマシ油として利用、トウゴマ(唐胡麻) 別名:ヒマ(蓖麻)
所在地 東京都町田市東玉川学園3-3165 昭和薬科大学薬用植物園内
科.属など トウダイグサ科トウゴマ属  多年草 一属一種
見どころ

掌状のトウゴマの葉
 原産地は熱帯アフリカ。草丈は150〜300センチ。 茎は中空で、非常に大きく直径20〜30センチにもなり、掌状に深裂して鋸葉があり、長柄があり互生しています。夏に長さ約20センチの直立した総状花序をつけ、上部には雌花,下部には雄花がつきます。 種子から得られる油はひまし油(蓖麻子油)として広く使われており、下剤、印刷インキなどに使われます。種子は有毒です。絶対に口に入れてはいけません。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.7.14
16.ビールのおつまみに! ラッカセイ(落花生) 別名:ナンキンマメ(南京豆)
所在地 東京都町田市東玉川学園3-3165 昭和薬科大学薬用植物園内
科.属など マメ科ラッカセイ属 1年草
見どころ

落花生の葉
 南米原産で江戸時代に渡来。日本では主に食用として栽培されています。草丈は25〜50センチ。夏に黄色の花を咲かせます。花が咲いたあと、もとにある子房柄と呼ばれる柄が地面に向かってのび、土の中に向かって伸び始めます。子房柄の先に実がつき始め、成長すると「サヤ」ができ、中に新しい実ができます。花が落ちたところにサヤが生まれる。だから、落花生と名付けられました。
撮影者 石川佐智子 撮影日 2012.7.14