懐かしい風景
3月の終わりに年休を少しでも消化しようと、横浜の実家に帰省しました。
私が横浜の青葉区にいた頃は、あざみ野駅か市が尾駅から歩いて20分くらいの大場町というところに実家がありました。今は青葉台が最寄りの鴨志田に移っています。当時の大場町は、どんどん宅地開発されていくあざみ野地域と比べかなり田舎でした。あざみ野に住む同級生は羨望の対象でした。
実家に着いてから早速、目と鼻の先の「寺家ふるさと村」へ桜を見に行きましたが、せいぜい3分咲きと言ったところで、期待に反した開花状況でした。
それでも久々に見る谷戸の風景や夕日を浴びた竹林を眺めていると、幼少期が回想されます。
子供たちは祖父と公園に行きたかったらしく、できるようになったばかりの鉄棒を自慢したり、枯れた杉の果穂を拾っては見せたりして遊んでいます。子供たちの世話は父に任せ、私はどこか懐かしい風景の撮影に余念がありませんでした。
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懐かしい谷戸の風景(2015/3/28撮影) |
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咲き始めた花々
帰省2日目はこどもの国へ。桜が5分咲き、北海道より小ぶりな花のコブシが満開、スミレが結構咲いていました。
幼い頃、両親に連れられて来ていたのは確か子供の日だったと思います。その他にも母校の市が尾高校が冬に8キロマラソンを授業に採り入れていて、園内を2周したこともあります。その頃は一切目に留めなかった草木が今ではある程度分かるので、全く無関心な子供たちに急がされながらも、観察しながらゆっくり歩いて行きます。
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こどもの国のサクラ(2015/3/29撮影)
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足早な季節
3日目は子供たちのお目当てのディズニーランドへ。青葉台6:15発大井町行きに乗って向かいましたが、その混雑ぶりにビックリしました。時間帯やエリア的にも郊外ということもあって空いているとタカをくくっていましたが、普通に混雑した通勤電車でした。4歳と7歳の子供たちは大井町までに立つ羽目になりました。
「お父さんが子供の頃はね、2両編成で誰も乗っていなかったんだよ〜。前はここにトンネルがあってホタルが飛んでいたんだよ…。新しく駅を作っても乗る人は居なかったんだよ…。」と子供が飽きないように話をして乗り切ります。周囲の乗客には作り話にしか聞こえない実話です。
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寺家ふるさと村 むじな池のサクラ(2015/3/31撮影)
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上の写真は帰省4日目に寺家のむじな池で撮った写真です。前日のディズニーランドは超混雑の芋洗になるほどの、春のお出かけ日和でした。おかげで桜が咲き進みました。吹いてくる風に何かの花の香りがします。まさに薫風の春爛漫といった感じで、思わずシャッターを切ってしまいます。
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寺家ふるさと村(2015/3/28撮影)
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上と同じ場所 春の風が漂いサクラ色が濃くなっていく(2015/3/31撮影)
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親子3世代で寺家ふるさと村を散歩しました。私が好きな一本桜や谷戸、里山の風景が展開しています。幼少期に行った赤田に酷似した光景です。小川の護岸、舗装された道路、人の多さが明らかに現代を感じさせますが、ゲンゴロウや大きなオタマジャクシを捕まえていた頃の回想が蘇ります。
以前私がそうだったように、当然子供たちは特に興味を持つわけではなく、祖父母たちに鉄棒の出来栄えを自慢したそうで、何かと公園の方へ誘導しようとしています。何の変哲のない里山や谷戸の景色が退屈で、この場を早く辞したいようです。
それでも私はゆっくり歩きながら、今となっては町名まで変えてしまうほど急激な宅地開発された大場町から、横浜市の緑地保全地域に指定された寺家の傍に移った父の心境がわかったような気がしました。
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気持ちいい里山の春(寺家ふるさと村2015/3/31撮影)
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