編集:岩田忠利 / 編集支援:阿部匡宏
NO.903  2016.03.02掲載
★平成10年5月発行『とうよこ沿線』第70号「Road To パソコン」から
筆者: 小林 富夫(菊名 ウエストン社長)

 
後編 インターネットって何が面白いの?



 さあ、インターネットを始めるぞ。と言ってはみたものの……

 「いったい何ができるんだ?」

 「何をどうしたらいいんだ?」

 こんな素朴な疑問にぶつかっていませんか。

 まず、パソコンでもインターネットでも早く覚えるには自分にあった楽しみ方を見つけることが大切です。

 



気がついたら広がっていたインターネットの世界!
そして今も拡大し続けるインターネットの世界!



   Part.1  いったい何ができるんだ!



 今、インターネットでこんなことができます。

 1.インターネットで時代を読む

   今、インターネットはそのフットワークの良さからマスコミ関係はほとんどといっていいほど参加して新鮮なニュースを流しています。

 2.インターネットでショッピング

  これまで宣伝できなかった商品や地方の特産品など生産者が直接販売したり、無名のメーカーでも世界に向かってカタログを出しています。

 3.インターネットで新しい出会い

  電子メールは手紙と違う新しいコミュニケーションツールです。インターネットでは世界中の人が新鮮な出会いを求めています。



 4.インターネットは大きな図書館

 図書館で調べてもなかなか見つからないような情報もインターネットにキーワードを入れて検索するとびっくりするほど情報が集まります。

  5.インターネットは神様の目?

 全知全能の神などということばがありますが、もしかしたらこれはインターネットが実現してしまうかもしれませんね。世界中に定置カメラが置かれていて、その無人カメラを覗くと日本にいて地球の裏側まで見ることもできます。

  などなどきりがありませんが、私はインターネットの可能性は無尽蔵だと思っています。
 しかし、どれも使い方しだい、使う人しだいで宝にもなり毒にもなります。




    Part.2  何をどうすればいいんだ?



 前号でインターネットを始めるためのパソコンの準備について説明しました。
  今回は、まずインターネットの窓口となる接続業者(プロバイダー)について説明しましょう。

 プロバイダーの選択

 インターネットに接続するためにはプロバイダーを決めて契約します。これはゴルフの会員権を買うことと似ています。
 今や山のようにプロバイダーが増えているので選択が難しくなりました。絶対というものはありませんが、選択基準として次のようなことを念頭においてはいかがでしょうか?

  ★信頼できる業者を探す

 個人情報を扱いますので安いというだけで選ぶことは危険です。組織力や評判も考慮しましょう。

  ★料金で選ぶ

 毎日インターネットに接続すると気になるのが料金です。プロバイダーとの契約にはいろいろな契約形態があります。使った時間だけの従量制や、毎月固定、年間契約、専用線契約などその内容によって料金が変わってきます。
 私の場合は会社では専用線、個人では年間契約にしています。
 また、インターネットに電話を使う場合は当然電話料金がかかります。電話料金に関してはテレホーダイなどNTTの割引サービスをうまく利用することもできます。

  ★アクセスポイントで選ぶ

 インターネットヘの入り口となるのがアクセスポイントです。これは電話の市内料金でかけられる所を選べば電話代が助かりますね。
 幸い東横沿線では都内および川崎、横浜にたくさんのアクセスポイントがありますので、まず問題はありませんね。出張が多い方や海外旅行のとき近くにアクセスポイントがあると助かります。

  ★アクセス速度を選ぶ

 インターネットは電話回線を通して情報という電気の信号を流しますから一度にたくさん情報を流せる方がいいですね。

  ★サービスで選ぶ

 インターネットのサービスの内容がプロバイダーによって若干違います。
 例えば電子メールの保存できる量や、ホームページのサービス内容、ネットニュースなど。また、わからないことに答えてくれるサポート体制も重要ですね。

  ★名前で選ぶ

 些細なことですが、毎日使うメールやホームページの名前は重要です。一般的にはプロバイダーが決めた名前をずっと使うことになりますから、これも選択基準に入れておいた方がいいですね。








  インターネットの危険性

 「インターネットつて怖いよ」という話を聞きます。これも事実です。うまい話ばかりはありません。では、どんなところが怖いのでしょうか?
 なんでも危険を知れば安心できることもあります。

  ●クレジットなどの盗用

  一番怖いのは金銭的なトラブルでしょう。例としてクレジットカードのナンバーが盗用されてしまうことや他人になりすまして犯罪を犯すことです。
  これは簡単にできることではありませんが、万が一といっても何千万人も利用している世界では可能性を否定できません。

  ●コンピューターヘ侵入

 電話線でつながっている間は相手が自分のコンピューターへ入り込む可能性も否定できません。ただ入るだけなら心配ありませんが、悪意を持てば犯罪が起こります。
 ただし、これは相当知識と技術がないとできないと思います。

  ●詐欺

 前の二つは簡単なことではありませんが、一般の方が一番狙われやすいのが詐欺です。相手が見えないだけに事件が解決しないことが多いようです。
  海外との取引きでは特に追跡できませんね。「おや?」と思ったら注意しましょう。

 などなど怖い話をしましたが、交通事故が怖かったら道路を歩けないのと同じように、恐れていては何も始まりませんね。

  インターネットの接続

  

 パソコンが揃って、プロバイダーと契約したらいよいよインターネットの海に乗り出しましょう。

 実際の接続方法に関してはプロバイダーによって異なりますのでプロバイダーからの案内を参照してください。


  必要なソフトウェア

 インターネットに接続してもそれだけでは何も始まりません。接続できたらインターネットのサービスを利用するソフトウェアが必要です。

  ○ブラウザ

 インターネットの世界を楽しむソフトウェアがブラウザです。日本語では「閲覧ソフト」と呼んでいますが、インターネットの世界を覗くメガネの役割を果たします。信号で流れてきた情報を文字や絵、音に変換してくれるソフトです。

  ○メーラー

  電子メールを読むソフトがメーラーです。毎日使うソフトなので使いやすいものを選ぶことも大切です。
               (イラストH・長谷川)


   筆者:小林富夫さんの横顔

コンピューターを利用した教育ソフトの制作や、コンピューター教育相談などを手がけ、本誌のパソコン教育顧問。その丁寧さと熱心さには、定評がある。


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