セントメリーズスクールは在日外国人と帰国子女のために3か国語で授業をする学校。この辺に来ると、いきなり横文字の標識や看板があり、よその国に迷いこんだような錯覚に陥ります。ただ毎朝、送迎の車で道が混雑するのが問題とか。
そばの法徳寺には故江利チエミさんをしのび、建てられたテネシーワルツの歌碑があります。
多摩美術大学は彫刻がほどこされたアーティスティックな校舎。でも現在ここにあるのは本部と大学院だけ。学部は八王子に移ってしまいました。
大井町線の跨線橋を渡るとうっそうとした緑に囲まれてたたずむ五島美術館。寝殿づくりの趣ある建物に、東急の故五島慶太氏のコレクション2千点が納められています。隣は3万冊の蔵書を誇る大東急記念文庫。
上野毛自然公園は、自然の林の雰囲気を大切にした公園。住宅地のなかで、十分な広さを持っているとは言えないけれど、とても貴重な存在です。
緑が多く、閑静な高級住宅地の上野毛付近は、奇抜なものはないけれど、落ち着いて歩ける上等の散歩道と言えるでしょう。
のどかな岡本方面へ
二子玉川商店街はかつて大山街道だった通りですが、NTT瀬田局から上った高台にはなぜか寺社や教会など宗教関係の建物がたくさん。いつの頃からかここを「聖なる丘」と呼ぶ人が出てきたとか…。
次大夫堀(丸子川)に沿って岡本の方へ行くと、静嘉堂文庫の入口近くに出ます。ここには三菱第2代と第4代社長だった岩崎弥之助・小弥太父子によって集められた貴重な東洋文化財が収蔵されています。
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大正時代の建物にしてはきれいな静嘉堂 |
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そればかりでなく、建物や庭が美しく、ぶらっとのぞいてみるだけでもソンはありません。当初、岩崎家の納骨堂(鹿鳴館と同じ英国人コンドルの設計で、庭内に現存)のそばに、ケンブリッジ地方の民家風の書庫を建てたのが始まり。門から建物までの長い道は、当時、馬車に乗って入ってきたとか。ロマンチック!
文庫の表門からおんな坂という民家園におりる近道があります。岡本民家園は、江戸中期の農家の生活を忠実に伝えるところ。にわとりを飼い、かまどには火が入って、生きた姿で保存されているのがいいですね。
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ほのぼのとした空気が漂う岡本民家園 |
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静嘉堂文庫入口の前の坂をのぼっていくと、左側に多摩川テラスというステキな集合住宅があります。
その奥に立派な江戸時代の武家屋敷門があります。現在も管理事務所・集会所として活用されているようです。
また、ここと聖ドミニコ学園の間の坂は、無名坂と呼ばれています。俳優・仲代達矢の無名塾の若者が、毎朝ランニングをするからとか。 |

近代建築と調和している武家門 |
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このあたりから環八方向に行ったところに、区立瀬田農業公園フラワーランドができました。花づくり教室を開催し、区民参加の創作花壇を設けている点が画期的。花のアーチも素敵。
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