病院改革に積極的
「患者さんが中心の医療、患者さんに選ばれる病院にしたいのです、私は」と抱負を語る荏原さん。いま彼女が中心となって病院内で様々な改革を行っている。なかでも患者さんと触れ合う時間が最も長い看護師さんの数を増やし資質の向上に努めたり、患者さんの枕元まで薬の指導のための薬剤師、栄養指導のための管理栄養士を向かわせるなど積極的。
また、入院生活を快適に過ごせるようにと設備を改善し、家庭と同じ時間に温かく美味しい食事ができるよう病院食を改善するという視点は女性ならではのきめの細やかさ。
院長のご主人は診察以外に医師会や病院協会などの公用が多く、病院の運営は奥様に安心してまかせておられるようだ。
今後の目標は「高齢化社会に向けて在宅医療を充実させたい。また成人病教室を開いて患者さんや家族の健康に対する意識を高めたいですね」と意欲的だ。
病院のことを真剣に、そして一生懸命語ってくれた荏原さん。お世辞ではなく、とても61歳には見えない可愛らしさと新鮮なアイデア、行動力。くりくりとした少女のような瞳は、これからも常に前を見据えているようである。
(文・吉野奈奈)
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