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バカとアホと
「アホちゃいまんねん、パーでんねん」という言葉が最近流行したようですが、近畿地方の人々は、「アホ!」と言われても本気で怒ったりはしません。どこか親しみのある表現なのです。その反面、「バカ!」と言われるとケンカになってしまいます。これは、相手の人格を完全に否定してしまう言葉なのです。
このことは、東京の人が友人に向かって「君ってバカだなあ」と親しみをこめて言うのと対照的だと思うのですが、いかがでしょうか?
家賃と敷金と
不動産屋のガラス戸に賃貸マンションやアパートの紹介を書いた紙がたくさん貼ってありますね。この沿線では、敷金が家賃の1〜2か月分ということが多いようです。
ところが京阪神地方では、家賃の20カ月分もの敷金を取られるのです。
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イラスト:
高田信治 |
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6畳1間のアパートで50万円の敷金を払わされることもあるのです。その分、家賃は比轍的安く抑えられています。6畳・台所・3畳・トイレ付きで2万円程度と、この東横沿線と比べると約1万円は安いですね。
この違いは、家主の考え方の差をはっきり表していると思われます。敷金は、引き払うときに間借り人に返却されるものですが、関西の家主は、「同一人物に長く貸し続ける」ことを前提とし、預かった敷金を運用して、金利を稼ごうとしているのです。うまくいけば大きく稼げますが、かなりのリスクもあるわけです。反対に、こちらの家主は、敷金よりも月月の家賃で、安全かつ確実に稼ごうと考えているんですね。彼らにとって敷金とは、夜逃げされたときの保証金ぐらいの意味しかないようです。
プラットホームと乗客と
大阪の地下鉄の乗車マナーは最低だと言われています。ラッシュアワーでさえも、ホームには人が“均等に分布”し、電車が着くといっせいに乗車口に集まるのです。
こちらでは、程度の差があるにせよ、ラッシュアワーには整列乗車が守られていますね。どうしてこのような違いが起こるのか、私にはわかりませんが……。
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