編集:岩田忠利 / 編集支援:阿部匡宏 / ロゴ:配野美矢子
NO.658 2015.05.27 掲載

 
『とうよこ沿線』No.32…昭和61年(1986)2月20日

 B5判 紙数:76ページ

 頒布:有料 定価200円
   
      参加して…

 「つまらないジョークを言って人を怒らす」が特技で「アルカリ食品を食べお茶を飲む」を生活信条とする自称“ヘンなヤツ”。だが、根は誠実で素直を地でゆく男だ。
 ギャグを連発するヨネさんは、イラストの名手でも。東洋美術学校2年」。20

                

  “ギャグが服着た”ヨネさん

       デザイン学生  米澤 裕(鶴見


 綱島から東横線で通学するようになってから『とうよこ沿線』を知ったのですが、編集室を訪れたのはそれから1年以上も経った8月のある暑い日でした。

 ところで、ここの人たちは、よくも飽きずにヨネのダジャレをフォローしてくれますね。独りで連想ゲームをしているだけなのに。

 しかし、ここに来てまでも〆切りに追われるのか…とか思いました。今、学校で学んでいることは時間との闘い。『とうよこ沿線』でイラストを描くにしても同様です。「何をどのように描くか」そんなことで頭をひねっているうちに時間が過ぎてしまう…。
  ただ、学校との違いといったら、自分のために描くのではなく、人のために描くということでしょう。自分のせいでスタッフの足を引っぱるワケにもいきませんから。期待(?)を背負いながらデスクに向かっています。

で、この編集室を足かせに、忍耐力のある、オールマイティーな自分がつくれたらなあ…とか思って参加しています。また、これまでの自分になかったものを、ここに来て発見したり、教えてもらったり。意外な情報もたくさんあって口ばかり動いています。
 まあ、ある種の学校のようなところですね。


 滋賀県出身、秋田大学鉱山学部卒。東京の会社でシニアプログラマーとして全国を股にかける28歳。配本・チラシ配布などに、与えられた任務は確実に果たしてくれる頼もしい人。
 メガネの奥の眼差しは優しそうな笑みを絶やさない。

    会員番号145

     会社員  多胡 義昭(大倉山


 
 私は会員になっているものの、自発的に編集室に足を運んだのは一度しかない。その日は会社の仕事が早く終わったので、日吉で降りて行ってみた。しかし戸が閉まっていて誰も出てこなかったので、そのまま帰ってしまった。その夜は大水が出るくらいの豪雨であった。こういうわけで、全員番号145はそれほどホットなナンバーではない。

 私は一昨年の暮れに東横沿線に移り住んだ。その理由として、全国でも一、二を争うほどに住民意識の希薄な土地であるということがあげられる。誰にも邪魔されず、気ままに生活できると思ってのことであった。ある種の難民に違いない。

 そんな私が不思議なことにチラシ配布などしている。いつか同郷の友人が遊びに来ていたが、配本日であったため、巻き添えになり駅売店をいっしょに配った。
 
 今さらではないが、愛着のない住民が多い。知性の高さが感情の豊かさを伴っていないようで、もったいない。若い人が多いのだから、それ相応の活気があってもいいだろう。逆説とは言え、軽挙妄動は若者の特権ではないか。
 世の中には、買うよりも作った方が得する雑誌があってもいい。より多くの人(あえて住民とは言わない)の参加を期待したい。


        延べ2333名登場の

   編集の音(抜粋)

  は本号から参加した会員です。




何年かぶりでまたお昼のお弁当を作り始めました。以前は面倒くさいと思っていましたが、今では作るのが楽しくてしかたがありません。さあ、あしたの朝は何を作ろうかな?
(日吉・仏語溝師・丸山アルメル)





初登場です。今号の「仕事人」が初仕事。いかがでしたか? 入会してから1か月強なのに、もう慣れてしまった。この雰囲気に。変り種だと言われておりますが、私は正常ですよーだ。フンだ。
(渋谷・学生・足立 将)




出会い…『とうよこ沿線』に入会していろいろな人々と出会いました。学校とかでは、会えないような人たちばかりです。“変集室”には、変わった人々が多いけど、皆さん暖かい人達が多いですね。
(綱島・女子高生・安達友里子)





ひとつ何かを終えると、またひとつ用 ができる。イタチごっこだ。あることを成し遂げた後も楽にはならず、結局のところ、常に何かに追われて生きるのか? されど忙しさを楽しむのも悪くはないさ。
(祐天寺・学生・一色隆徳)





床の掃除中、うっかり消火器のノズルに肘が当たり、粉末の煙が台所中充満してしまった。戸棚、収納庫、食器、鍋などあるものすべてが粉だらけ、途方に暮れてため息ばかり。ドジな主婦です。
(中目黒・主婦・大下三千代)




運転といえばエレベーターっきり操作できない私。でも、銀河鉄道スリーナインのように、いつどこへとも知れない人生の終着駅に向かって〝沿線〃と共に走り続けたい。今年の夢物語です。
(大倉山のもの好き・山室まさ)




3月1日で21歳。どうってことないね。大学も4年生か…‥。今年1年で私の人生の大切な部分が決まってしまう。春休みは今までの中で一番むずかしい顔をしていそうです。あー春だっていうのに暗いなあ。
(妙蓮寺・大学生・杉村みゆき)





今年の2月未で毎週木曜日の編集室通いもまる3年。昨年11月にはNTTタウン誌大賞受賞。そして若者のスタッフもますます大きく成長! と今年は一段と飛躍の年となりそうだ。
(武蔵小杉・自由人68歳・天笠伝次郎)




今号はホームグラウンドの日吉。会う人ごとの 「大賞おめでとう」 についルンルン気分。訪問先のシャッターが閉まるのに気づかず激突……。目から火が出たとたん、額に大きな〝タンコブ賞〟をまた戴いちゃった。
(編集室・鈴木善子)





NO.30「中目黒特集号」に、当編集室の外壁にどんな大看板が云々……と書いたが、今東横線の車窓から眺められる大垂れ幕は意外「おかげさまで全国タウン誌大賞受賞 とうよこ沿線」であった。
(元住吉・石野ひでお)






半年ぶりにスタッフに復帰し、地元日吉を自転車で配本。住み慣れた街なのに、あちこちの通りを走り抜けてみると、とても新鮮な気持ちになります。もうすぐ春。今年こそいいことありますように…。
(日吉・床下の仕掛人・辻村 功)





 窓の外を終電が走ってゆく。うん! 今夜もスタッフのみなさんを送って行かな……? どうしよう、今日は自分も電車なんだ。う-ん、困ったゼ!
(綱島・送り狼・高田信治)



地図やロゴを書いていて、「これは良くできた!」と自分で満足できるものがなかなかできません。どこで自分に妥協するかが作品の善し悪しになるようです。でも、できれば妥協はしたくないですね。
(桜木町・団体職員・伊奈利夫)




人会当日からUNOをやろうと言い出し、結局UNO以外ほとんど何もしていない、目下最新の会員です。今後はUNO要員を脱却し、沿線の星をつかむため、血の汗流せ、涙を拭くな、なーんてね!
(中目黒・教師・松本高明)





某日、3時限目の国語の時間である。何を勘違いしたのか「三島由紀夫って、“いじわるばあさん”に出てくるんでしょう」と友だちに聞いたら、先生にも聞こえて、クラスの笑い者。教養のなさがバレてしまうな、最低!
(日吉・高校生・田中美奈子)





着物を着た後ろ姿のおばあちゃんに席を譲ろうとしたら、予想より若い顔を見て、思わずたじろいだAさん。その席を空けたまま、ずっと立ってきたそうだ。席を譲るのってむずかしいですね!
(向河原・秋田美人(?)・斉藤かすみ)





昨年の暮れ、興味本位で編集室へ赴き、いきなりその場で編集会議に参加していた私。ただいま東京・神奈川のあちこちのタウン誌を取り寄せ、勉強中です。果たして私の文章が載るのはいつのことやら。
(反町・学生・山下千鶴子)





今朝、アパート前の桜の木にシジュウガラがとまっていました。このあたりではハクセキレイの姿もよく見かけます。いつまでも野鳥の姿が見られる町であってほしいですね。
(菊名・自由業・岸田泰雄)






ライフダイナミックスという人間の成長に関するセミナーで4日間、46時間のプログラムを消化してきました。セミナーの目的は、自分がすでに身につけている観念や価値観、行動パターンがどのようなものなのかを認識することです。
(日吉・会社員・山田光雄)





みなとみらい21計画予定地への道路敷設のため、伝統にじむ桜木町駅が取り壊しになるという。東京の両国と並んで歴史の重厚さ漂う駅のかくれファンだった私には、すごく寂しい話である。
(自由が丘・会社員・西野裕久)





筑波に島流しに遭い、1年半たって帰って来たら、編集室の顔ぶれが全然変わっていた。若い学生・OLのメンバーがたくさん増えていて大変活気に溢れている。多方面に人材をそろえ、今年は大いなる飛躍の一歩となろう。
(自由が丘・会社員・小田房秀)





深夜までこうこうと電気がいつも点いている編集室が気になって入会。編集室は日吉4417で、うちは3417なのです。職業を活かしてカラー広告の色指定が仕事はじめ。草の根の集いに共感。
(日吉・デザイナー・首藤教之)









配本とは――新しい『とうよこ沿線』を書店・駅売店・喫茶店など普及協力店にお届けする仕事。これは編集作業の陰にかくれて目立たないが、読者の皆さんと編集室とをむすぶ非常に重要な仕事である。

 新刊数十冊を小脇にかかえ先方に届け、前号の売上代金を精算し返本を持ち帰る。20軒ほど回るとクタクタになるほど疲れるのだ。なのに、編集作業とは違って誌面に形となって残らない。これこそ裏方である。
 とかく目立つ編集面だけには興味をもつスタッフが多いなか、この地味な仕事に毎号ひたすら従事してくれる〝常連さん〟がいることを、読者の皆さんにお知らせしておきたい。
(本会代表・編集長・岩田忠利)

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