編集:岩田忠利 / 編集支援:阿部匡宏 / ロゴ:配野美矢子
 NO.624 2015.05.05 掲載
 沿線のささやかな自然を訪ねて  C

      久末緑地の山野草

               絵・文・地図西尾真理子(イラストレーター  白楽


  沿線住民参加のコミュニティー誌『とうよこ沿線』。好評連載の“復刻版”


   掲載記事:平成4年8月15日発行本誌No.57 号名「楊」

   

 

川崎市高津区久末、市営久末団地近くの「久末緑地」は、南武蔵野の自然をいつまでも残していこうと、自生の植物が繁っていた所をそのまま保護した、広さ約1.13ヘクタールの自然緑地である。当時はやぶの深い所であったが、階段と路をつけ、東屋やベンチを設けるなどして散策が楽しめるように整備されている。

三方を崖に囲まれているため湿地の植物が多く、南の崖下から流れる湧き水には沢ガニやカワニナが棲む。樹木はコナラ、ミツバウツギ、ミズキ、エゴノキなどを中心に約50種、山野草はl00種類以上が自生しているが、中でもシシウド、ツリフネソウ、キツネノカミソリ、ウラシマソウなどがよく見られる。

40年以上も久末に在住の鈴木貞男さん(68)は「久末緑地愛護会」の会員でもあり、自然のままの姿を21世紀へ残そうと、ボランティアで緑地の清掃を続けている。
  くれぐれも、緑地内でゴミを捨てたり、植物を盗ったりすることなく、森林浴と散策を楽しんでいただきたい。

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