編集:岩田忠利/編集支援:阿部匡宏/ロゴ:配野美矢子
NO.609 2015.04..25 掲載
    第72号
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第72号「三椏(みつまた)
号名  「椏」
サイズ B5判
紙数 60ページ
発行日 平成11年(1999年)6月15日
頒布方法  定価300円
表紙
組み写真
県道「尻手黒川線」の井戸病院入口の今昔写真

表紙作成者
デザイン:品田みほ(三ッ沢下町)
特集
 
特集
1. 「アルバム拝借」復活!

2. インドネシア14日間の船旅…鈴木善子

    表紙の裏ばなし      岩田忠利(編集長) 

  昭和55年の創刊号から65号まで連載した「アルバム拝借」。それを本号から復活、その中の今昔2枚の写真を表紙に使いました。
  場所は日吉〜元住吉間を南北に走る尻手黒川線のバス停「井田病院入口」。42年前の写真は山並みや長閑さから何となく京都・嵐山あたりの風情が感じられます。

しかし、いま同じ場所を撮ろうとカメラを構えるのですが、車の途切れるのとバスの発着とのタイミングがなかなか合いません。今では第三京浜や東名高速へ通ずる幹線道路、車はいつも数珠つなぎです。

  昔の写真の撮影者、橋本禎二さんが当時を回顧して、
 「後ろ姿の女性は家内の和子ですが、車なんか通ることは滅多にありませんでした。川崎にもこんな田舎があるのか、と思うほどでしたよ。まさかこんなに変化するとは夢にも思いませんでしたねえ」。歳月がもたらした目を見張るほどの変貌です。写真ほど昔の真実を忠実に物語るものはないと改めて思います。

そうした古い写真を探している私です。心当たりのある方、拝見させてください。ご連絡をお待ちしています。

 号名「三椏」とは…   

 「梅一輪、一輪ずつの暖かさ」と梅が春へ歩み出す。3月に入るとすぐにサンシュウユやオウバイの黄色の花が咲き、香木の中でもいちばん香りの高いジンチョウゲと同時に、枝々がどれも三叉になるミツマタがこれも春の花木に多い黄花を開き、茶庭の趣をかもし出す。

585編に登場の「楮(こうぞ)」と同様にミツマタも樹皮の繊維を和紙の原料にするため室町時代に渡来し栽培されていた。が、今では各地で野生化している。

来年はぜひ、花のお寺で知られる大和市福田の常泉寺を訪ねてみるといい。
 参道の両側を
100本以上のミツマタが咲き揃う様は壮観だ。これほど黄花、紅花が芳香を放って咲き乱れるのは全国的にも珍しいという。とくに山門前の紅花ミツマタは強い芳香が漂い、花見客の足を引き止めて放さない。   加藤弘年(綱島)





日吉本町の民家で咲くミツマタ

撮影:岩田忠利



左記に紹介の大和市・常泉寺、ピンクのミツマタ

撮影:阿部芳子さん
(高津区蟹ヶ谷)
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