写真写りのいい−本立ちのザクロの木を探したが、なかなかみつからなかった。
ところが、綱島街道から入った樽町中学校の通学路に格好のザクロの木があった。しかも樹高8bほどの大木で、幹にはザクロの古木特有の見事な“ねじれ”。そして枝にはザクロの実がいっぱい。
持ち主の横溝忠克さんの家(港北区樽町1丁目)の人に伺うと、35年前、植木好きな先代・清治さんが山梨県塩山市の親戚からトラックでもらってきて植えた木だという。親戚の家に50年以上前から生えていたというから、樹齢は約百年に達しているはずだ。
晩秋、あの酸っぱいザクロの実が鈴なりになる。下校途中の中学生が口にしてはその酸っぱさに驚いて投げ捨てたり、近所の主婦が「八百屋さんには売っていないから」と貰いに来たりするとか。
山梨では性格がねじれた、ひねくれ者を「ザクロの木」と呼ぶそうだ。 (岩田忠利)
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