編集:岩田忠利/編集支援:阿部匡宏/ロゴ:配野美矢子
NO.593 2015.04.21 掲載
    第56号
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  第56号「山椒(さんしょう)
号名  「椒」
サイズ B5判
紙数 76ページ+8ページ(厚紙の「百選会」店名」・本誌販売先イラストッマップ付き)
発行日 平成4年(1992年)4月20日
頒布方法  定価300円
表紙 イラスト
 「自由が丘駅前で女神像をバックに女性たち」
表紙作成者
イラスト・畑田国男(漫画家 緑が丘)
特集
 
特集 
.1 わが街シリーズ 自由が丘特集
  
2. 「東横沿線文化研究会」発足

3.日吉地下壕潜入ルポ……読者とスタッフ

    
    表紙の裏ばなし       畑田国男(漫画家) 

  自由が丘はボクの庭だ。仕事の仲間、同好の士、わが家を訪れた友はみんな「自由の庭」に必ずご案内される。

「自由」という概念は日本にはなかなか根付かないけれど、今、世界で一番「自由」を楽しんでいる女性が多い街、それが自由が丘だと思う。
  石井漠ら芸術家たち、商店街の人びと、住民の皆さん、彼ら先人たちが一体となって創り上げてきた街の理念が「自由」、それを継承することの誇りと責任を感ずる。

この春、以前ボクが住んでいた南口マンション前の遊歩道から鉄柵がとっぱらわれ、ここに緑が植えられてきた遊歩道は目黒区と世田谷区の「区境」だったわけだが、この快挙によって、自由が丘エリアの鉄柵区境がホボ全廃されるらしい。自由が丘に壁や塀は似合わない。新聞のフロントページを飾ってもいいような素晴らしいニュースではないか。
  自由が丘は治安の良い平和な街なのだから、この街の住宅には塀は要らない。「ブロック塀を止めて緑を植えよう!」というボクの積年の主張を先取りして、この街はまず区の境をとっぱらってくれたのだ。

  さすが、自由が丘の街。ボクの庭に鉄柵が無くなって、今、爽やかな風が吹いてきた陽春の候。

 号名「<山>椒」とは…   

  サンショウはミカン科の落葉低木。秋に実が熟し、割れて黒い種子がのぞく。

果実は日本の代表的なスパイスとして、ウナギの蒲焼には、なくてはならない。また、若い眼や果実を佃煮、幹を摺りこぎに、といった使われ方をするが、刺身やすまし汁、玉子料理などに、香り物として添えられた「サンショウの葉」に、いっそう料理人の“心遣い”が感じられる。

さて、今回の特集地「自由が丘」は、商店や住民の方々が、きめの細かい“心遣い”で、そのイメージを培ってきた街である。  (江川 久)










サンショウの花

撮影:守谷明子さん(港北区新吉田町)



サンショウの果実

撮影:石川佐智子さん
(日吉)
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