編集:岩田忠利/編集支援:阿部匡宏/ロゴ:配野美矢子
NO.589 2015.04.20 掲載
    第52号
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第52「楡(にれ)
号名  「楡」
サイズ B5判
紙数 68ページ+8ページ(厚紙の「百選会」店名」・本誌販売先イラストッマップ付き)
発行日 平成2年(1990年)12月15日
頒布方法  定価300円
表紙 写真とイラストの合成
 「多摩川ガス橋下流の風景と矢口の渡しの絵」
表紙作成者
写真:一色隆徳(銀行員 祐天寺)

イラスト・畑田国男(漫画家 緑が丘)
特集
 
特集 
.1 わが街シリーズ 沼部・鵜の木・下丸子特集
  
2. 破竹の勢い「とうよこNET」情報

    
    表紙の裏ばなし       畑田国男(漫画家 

 

実は、親父の会社(小さな町工場)が「矢口渡」にあったので、この付近には、思い入れがある。学生の頃、工場のプレスをガチャガチャやって、アルバイトをしていたことも……。

 目蒲線っていうのは、実にドラマチックな「人生路線」だと思う。
  目黒あたりは、商業地。奥沢あたりは住宅地。矢口渡あたりは工業地。大商店街、高級住宅地、町工場の3地区をブーメランのような軌跡て走り、盛り場・蒲田へ舞い戻る。
  東急としては珍しく、力強さ、渋さ、汗くささをもちながら、なお、一部に栄光の田園調布をもっている、目蒲線。

 その昔。多摩川、矢口の渡しは、隅田川の渡しとは格が下だったはずである。でも今は、そして、これからは、光は西へ。川は隅田川ではなくて、多摩川の時代である。
  渡し船のイラストは、葛飾北斎の元絵は隅田川の渡しだが、これをより粋に、より明るく、多摩川に移し替えたものである。

 味わいのある町並み、商店街、休日の午後、ぶらりと目蒲線に乗ってミニトリップするのも、また楽し。「鵜の木」あたりには、本物の鵜もいるという。
  ぜひ、鵜・ウォッチングをウノキで、プリーズ!

 号名「楡」とは…   

 歌詞や小説のタイトル名も多く使われている「楡」。

4月から5月にかけて黄緑色の小さな花を咲かせるハルニレは、主に山地に生育する落葉高木で、楕円形の歯車状の葉をもつ。大木が多く、家具や食器の材料になる。

四国・九州などの温暖な地方の川べりに分布するアキニレの花が咲くのは9月頃。その葉は小さく、樹皮には褐色のまだらな模様がある。

「楡」といえば、「若さ」、「希望」という言葉が思い浮かぶ。
 まだ若い『とうよこ沿線』…。沿線の人々がつねに明るい希望を持てる、そんな地域社会をつくっていきたいものだ。        
(木村敦夫)



    新宿御苑のシンボルツリー、ハルニレの大木

天空に30b、横にこんもり、地面を這う下枝…その威容は写真をクリックし拡大してご覧ください。
                            撮影:岩田忠利

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