編集:岩田忠利/編集支援:阿部匡宏/ロゴ:配野美矢子
NO.586 2015.04.19 掲載
    第49号
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第49号「梧(あおぎり)
号名  「梧」
サイズ B5判
紙数 68ページ+8ページ(厚紙の「百選会」店名」・本誌販売先イラストッマップ付き)
発行日 平成元年(1989年)10月10日
頒布方法  定価300円
表紙 写真とイラストの合成
 「白幡池をバックに三宅洋一郎・春恵夫妻の絵」
表紙作成者 写真:一色隆徳(銀行員 祐天寺)

イラスト・畑田国男(漫画家 緑が丘)
特集
 
特集 
.   わが街シリーズ
   白楽・東白楽特集

    
    表紙の裏ばなし     岩田忠利(編集長 

  

今回の表紙は「白幡池」です。白楽駅西口から歩いて3分、静かな丘陵地に囲まれたかわいい池。江戸末期の『武蔵風土記稿』に「白旗村溜井」と記され、

[村の西北の方、篠原村の境。長さ150m、幅2460m、水は東北に流れ、処々水田に注ぐ]
 と書かれています。

それが昭和の時代になった昭和438月、「横浜白幡池公園」に生まれ変わり、今は市民の憩いの場。
 また、この周囲には県知事公舎・県立青少年の家や国際少年少女会館・教会・郵便局など公的施設もあります。ここは駅に近いうえ、水と緑に恵まれた閑静な高台で、どの建物からも横浜の新名所ベイブリッジが一望です。

この港が見える丘″を散歩していると、調べゆかしいピアノの音、そして美しいソプラノ、格調高いテナーの歌声がよく通行く人の足を止めたものです。
  そう、その主はそこに古くからお住まいの、フェリス女学院のピアノの三宅洋一郎先生とソプラノ歌手の三宅春恵先生。ときには、池の西隣に住む声楽家・昭和音大学長の奥田良三先生の歌も。みなさん、お若い頃のお話です。

また、ついこの間までパリの国立音楽学校に留学していた池田珠代さん(18歳)のピアノの調べが最近まで…。 (岩田忠利)

 号名「梧」とは…   

アオギリ()は高さ20b、幹60aにも達する落葉の高木で、幹や枝まで青いため「青桐」とも呼ばれ、こう書かれたりもします。

アオギリ類にはアオギリとケナシアオギリがあり、前者は中国から持ってきて植樹した舶来品。後者は昔から日本に自生しているもので、葉の裏に毛が無い品種。材は建築・家具・楽器などに使われます。

わが国の温かい地方の沿海にしか見られない。室戸岬・佐多岬・愛媛の鹿島などが有名な自生地で、東横沿線から一番近くで南伊豆の白浜神社の森が唯−の場所だそうです。

しかし温暖化した今は、アオギリはそんな遠くに行かなくても街路樹や庭園樹でよく見かけます。道行くあなた、頭上の木、アオギリかもしれませんよ。
               (岩田忠利)



幹や枝が“緑色”の梧

林試の森公園で撮影:故池田はるみさん



南日吉で咲く梧の花

撮影:石川佐智子さん(日吉)

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