無数の蛇を髪の毛にもったゴルゴン3姉妹――。天(あま)駆けるペガサス。
ギリシャ神話で育ったような私にとって、東横線に乗り大倉山付近で遠くに臨むギリシャ神殿風のこの記念館は、少年の日の夢でした。
大倉山記念館。外観はギリシャの様式でありながら、内部は東洋風の木組みです。こんなところに、東西文化の融合を見ることもできます。
25年前、この山に初めてやってきた時、「パルテノンの丘」だと思っていた大倉山が極めて日本的な「梅林の丘」だと知って、ショックを受けました。
東西文化の融合、ショック!! です。
ですから、近頃、大倉山の商店街がギリシャ風に「変身」したからといって、私は少しも驚きません。アテネのエルム通りと姉妹通りの提携を結んだなんて、素晴しいじゃあ、ありませんか。
エルムとは商業の神・ヘルメス(イラスト左側)のことで、この方は同時に著述家の神様でもありました。
東京のホトンドの街がアメリカ風になっている今、欧米文化の源、ギリシャに目をつけた大倉山の人々はスゴイ。ギリシャ・ファンの著述家は、心から今回の「変身」に敬服しています。
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