雪ケ谷八幡神社の境内には、元横綱大鵬の手形と名前がきざまれた「出世石」がある。
二所関部屋後援会会長、大北氏の住まいと工場が東雪谷にあったご縁から、だ。若い人たちは出世を願って、この石に触ってゆく。
東調布公園には、野球場・プール・サイクリングコースと様々なスポーツ施設が整っているが、ひときわ目をひくのが、D51・428の汽車だろう。
このデゴイチは昭和11年から20年にかけて、東北地方を延べ214万キロも走ってきたという。この距離は、地球54周分に相当するらしい。D・51も、すっかり、ご隠居というわけだが、公園をおとずれる子供の、一番の人気者なのである。
デゴイチの近くにはコンコンといづみが湧き出しており、これも区民たちの心をなごましてくれる。「思い出のワルツ」で有名な、あの雪村いづみはデビュー当時、この近所に住んでいた。雪ケ谷村のいづみのそばから巣立ってあの芸名になったというのは、沿線秘話の一つかもしれない。
「いづみ、大鵬、D・51」。うん、巨人・大鵬・卵焼きよりも、気品があるネ。
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