編集:岩田忠利/編集支援:阿部匡宏/ロゴ:配野美矢子
NO.578 2015.04.17 掲載
    第41号
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第41号「榧(かや)
号名  「榧」
サイズ B5判
紙数 68ページ+8ページ(厚紙の「百選会」店名」・本誌販売先イラストッマップ付き)
発行日 昭和63年(1988年)2月15日
頒布方法 定価200円
表紙 写真とイラストの合成
 「等々力渓谷の写真と行者と若い女性のの絵」
表紙作成者 写真:一色隆徳(学生 祐天寺)

イラスト・畑田国男(漫画家 緑が丘)
特集
 
特集 
1. わが街シリーズ
   等々力・尾山台特集

2. 第2回とうよこ沿線ウォークラリー
 146名、34キロ徹夜で完歩!

    表紙の裏ばなし       一色隆徳 

 

表紙絵を描いている畑田氏も、写真を撮った私も、共に上野毛の高校に通っていたので、おとなりの等々力・尾山台という街が妙に懐かしく感じられる。

表紙の舞台の等々力渓谷へは在学中も、大学へ入ってからも足を運んだ。(許しがたいことに畑田氏の場合はデートでよく行った場所だという)

渓谷沿いの小道に3年ぶりに立ってみると、不思議にかつてこの道を歩きながら思った他愛もないことが心によみがえってくる。そんな所だ、等々力渓谷は……。

等々力の地名の由来は、渓谷わきにある湧水の滝が「とどろく」ことによるらしい。
 表紙絵のように時々滝にうたれる白衣の修験者(今てもそんな言い方をするだろうか)がいて、通りかかる女性たちが、「
Oh, my  god!」とでも言いたげな表情で口をポカンとあけるのである。

 号名「榧」とは…   

 

去年の夏のこと。特集の予備取材で野毛の多摩川岸が手に届くほどの距離にある善養密寺というお寺の山門を初めてくぐった。と、前に圧倒されるような霊木の大樹――。はて、なんの木だろう? と見回せば「東京都天然記念物 大榧」の立て札。

さっそく本堂で真保住職からこの木のお話をうかがって驚いた。

樹齢700年、高さ20.6b、幹回り5.25b。根元には子供二人が中で並べるほどの広さの空洞がある。しかも樹勢は若木のように生き生き。枝は垂れ下がり地面にあと30aほどで着きそうだ。

「樹齢1000年になると、枝先が地面に着くそうですね」と住職は話す。
  実際、自分の目の前に700年の風雪に耐え御年700歳の“生き物”が1000歳に向かって立つ――この大自然の悠久な生命の偉大さに胸を締めつけられる想いであった。     (岩田忠利)







さいたま市与野の樹齢1000年、「与野の大カヤ」

室町時代にすでに関東随一の巨木と呼ばれていた古木だそう
撮影:佐藤保子さん(大倉山)




榧の種はお菓子など食用に加工、油は灯油になる


大倉山記念館の庭で撮影:石川佐智子さん(日吉)


 
ウォークラリー記念スタンプ
  
     デザイン:畑田国男(漫画家・緑が丘)


 「とうよこ沿線ナイトウォークラリー」は、大晦日の夜、渋谷から港ヨコハマまで初日の出をめざし、徹夜で歩きます。道中、怪我がないように、また疲れて落伍しないように1チーム25名ずつで編成、列の前後にチームリーダーが付き、お互いに励まし合い、助け合って休憩所の各チェック・ポイントへ。
 
 参加者の何よりの楽しみと喜びは、スタート地点でもらった編集室お手製のスタンプ帳にインクも鮮やかに到着証明のスタンプを押してもらうこと……。

 前進するごとにスタンプの数が増え、疲れ・寒さ・眠気が頂点に達する頃、ようやく東の空がほのかに明るくなってきます。ゴール目前、やがてついに到着……。金色、ゴールドの「完歩スタンプ」係のお兄さんが拍手で迎えてくれるのです。
 
 抱き合って喜びを分かち合う人、歓喜の涙にくれる人、倒れこむ人――そこには人それぞれ、さまざまな感激のドラマが展開されます。(記 岩田忠利)




第Tチェックポイント、都立大学駅付近の
八雲通りの鯛焼き富士屋前



八雲氷川神社と大学をあしらったデザイン


   左は第3チェックポイント、綱島街道端、日吉の編集室

    
デザインは『とうよこ沿線』ロゴマーク

   右は第2チェックポイント、多摩川園駅前

    多摩川の鮭と東横線鉄橋をあしらったデザイン


第4チェックポイント、白楽東口駅前の
スナック・ナターシャ



港ヨコハマの名所をあしらったデザイン


金色の第5ゴール・チェックポイント

第2回はザ・ホテルヨコハマ
第3回は伊勢山皇大神宮


完歩を成し遂げたゴールドメダル、金色の足
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