編集:岩田忠利/編集支援:阿部匡宏/ロゴ:配野美矢子
NO.575 2015.04.13 掲載
    第38号
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第38号「楢(なら)
号名 創立7周年記念特集号 「楢」
サイズ B5判
紙数 76ページ
発行日 昭和62年(1987年)6月1日
頒布方法 定価200円
表紙 写真とイラストの合成
 「菊名池と入学式に向かう母と子の絵」
表紙作成者 写真:一色隆徳(学生 祐天寺)

イラスト・畑田国男(漫画家 緑が丘)
デスクキャップ
 不在  
特集
 
特集 
1. 創立7周年『とうよこ沿線』総索引(1号〜20号)

2. あなたが選んだ沿線の名店

3. 創立7周年に寄せて 編集長・岩田忠利
  
    表紙の裏ばなし       一色隆徳 

5頁の「沿線あ・ら・か・る・と」……。東横線において最も好かれ、親しまれている風景は、多摩川園と新丸子の間を流れる多摩川という結果となりました。

多摩川はまた、東京と神奈川を2つに分かつ境界線でもあります。

そもそも当誌の発行目的とは、東京・川崎・横浜という3つの行政区分によって寸断された東横沿線における情報を相互に媒介し、住民間コミュニケーションの促進することにあります。多摩川は、それぞれの接点であると同時に、コミュニティ空間としての役割を果たしているという意味で、当誌のポリシーにおける象徴的な場と言えます。
  そのようなわけで、創刊7周年を迎えるにあたっての意気ごみを川岸の新丸子特集(3年半ぶり第2弾)と多摩川をテーマにした表紙絵に託してみました。

表紙絵(畑田国男作)は沿線の両端、東京・横浜の若い2人が東横線と並行するもう1本の架け横・中原街道丸子橋で遠くを眺めている……という構図。

21世紀の沿線を、または今後の当誌の活動を展望する、という思惑でもあるのですが……。

 号名「楢」とは…   

  

子どもの頃、誰しも“ドングリ”を拾った経験があるはずです。

楢とは、ブナ科の落葉高木コナラと、それに近似のミズナラ、ナラガシワなどの総称のことです。高さ10メートル、葉は大きな長円形で荒いギザギザがあるこの木は、春に黄茶色の小さな雄花を細長い紐のようにたれ下げて咲かせ、秋になると通称“どんぐりの実をつけます。

野ネズミやリスなどはドングリを集めると、土中に埋めます。それはなぜ? 実は渋みが強いので、アク抜きをして食べるのです。また、熊の主食でもあり、楢の木が伐採され、秋、ドングリが無くなると里に下りてきて食糧をあさります。また、コナラの木が減少すると、シイタケの値が上がります。それはシイタケの原木だからです。

材は家具・細工物としてよく使われ、また良質の炭ができることでも有名です。あなたも家の中を見わたしてください。きっと、楢の産物が一つは見つかるはずです。
         (新川崎・関口浩太)





ミズナラ(水楢)の木

山梨県の乙女高原で撮影:北澤美代子さん(綱島)



コナラ(小楢)の実、ドングリ

川崎市平和公園で撮影:岩田忠利
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