こんなに違う収集方法
上の表をご覧いただきたい。実際、この3か地区に住んだことがある人でもない限り、こんなに違いがあるとは知らないのではないだろうか。
例えば、なぜ東京は分別を行ない、川崎・横浜は行なっていないのだろうか。東京都清掃局によれば、不燃物が焼却炉に入らないことで焼却能力と焼却炉の維持を図るとのことである。それに対し、川崎市清掃局に聞いてみると、川崎の場合、不燃物のものでも捨てる場所が少ないという理由で、とりあえず燃やして体積を減らしてから廃棄しているとのこと。これについては横浜の場合も同じである。
また、自治体ごとの考え方の違いというのは、乾電池の回収の場合にも見られる。川崎・横浜は通常のゴミとは別に回収を行なっている。これは電池に含まれる水銀が有害であるということによるものであるが、東京は、以前厚生省が電池中に含まれる水銀は人体に有害といえないとの見解を出したことをもって、不燃物に含めて回収を行なっている。なんとも不思議な話ではないだろうか。
このようなゴミの回収方法の違いに加えて、地域サービスの違いについても表われている。
総じて、川崎の清掃に対する取り組みは、昭和41年からすでに日曜・祝日を除き毎日収集を実施しているという、収集日を一つとってみても先進的だと言えるのではないだろうか。
しかし、先進的な取り組みがむしろ生活者のゴミへの関心を希薄にしマナーの低下を招いているとの清掃局の指摘も出てきている。難しい問題である。
私たちにできること…ゴミの量を減らす努力
それでは、私たちには、このゴミ問題について何ができることはないのであろうか。それぞれの清掃局に伺った話を総合すると次のとおりである。
まず、分別の制度について。私たち生活者がしっかりと日常の生活の中で分別を行なうことにより、効率的なゴミ処理を行うことができるよう協力することである。
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