最近、私の住む町においても、電柱の貼り紙広告が目立つようになりました。それもピンク風俗系のものが糊でべったりと貼られてしまうのです。美観もさることながら、風紀上も問題があると思い、気がつき次第、はがすことにしているのですが、また貼られてしまい、どうしようもありません。
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イラスト:石野英夫 |
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電柱を管理している東京電力はどういう対応をとつているのでしょうか。
とても自分だけの問題とは思えませんので、「ホットライン」のスタッフの皆さんに調べていただきたく、ペンをとった次第です。
編集室から!
内海さんのご指摘のとおり、電柱などの貼り紙は、目に余るものがあります。しかし電柱は東京電力だけでなく、電電公社(現NTT)の管轄でもありますので、両社の見解を聞いてきました。
まず東京電力神奈川支店次長の藤波さんは次のように言っておられました。
「こうした問題は、相当古くから指摘されていましたが、最近は、チラシを貼る接着剤が進歩したせいで、さらに問題は深刻になってきました。それで東電としてどういう対応をとっているかと申しますと、2カ月から3カ月の割合で、巡回清掃していますし、お客様からの要望があれば重点的に清掃もします。
ただお客様自らがはがすのはあまりしない方がよろしいかと思います。というのは、たとえば選挙対策のポスターなどは、勝手にはがすと政治的な問題をはらむ恐れがあります。
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また立て看板やある程度お金のかかる亜鉛板などは、財産物件となり私たちの方でも一度撤去を要請を出し、それでも撤去しない場合、一度保管をしてから処分をしているくらいです。というわけであまりお客様自身が積極的にはがさない方がよいと思います。」
では、電電公社はどうでしょうか。そこで本誌の協賛先である松見電話局の第1営業課係長の三木さんに伺いました。
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貼り紙が貼られたボックス |
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「当局の場合、電柱においては、ボッボツしているマジックシートをつけて、シールなどが貼られないようにしています。このマジックシートは管内の電柱1629本のうち1100本に取り付けられています。
また電柱とならんで電話ボックスについても、菊名駅前では2日に1回、妙蓮寺駅前でも3日に1回とこまめに清掃しております。そして当局の職員は見つけ次第はがさせていますので、一般の方がもしビラ等が貼られている場合も、はがされて構わないと考えております。ただし現状では、はがしてもすぐまた貼られてしまうというイタチゴツコであると言えるでしょう。」
このように両者の見解は、住民が自分の手で美観を維持できるという点で次のようにまとめられます。
つまり、問題であるいわゆるピンク風俗系の場合は、自分の手ではがしてもいいのではないか、ただ選挙用など政治的なものについては慎重を期すべきであると思うのです。
ただいずれにせよ、東電の藤波さんも言われていましたが、行政サイドからの規制が求められていると痛感しました。
取材:西野裕久(奥沢 大学生)
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