最近、運転免許証の更新が最寄の警察署で出来るようになったというので、私も早速手続きに行ったのです。
その際写真2枚の他に免許証のコピーも必要とのこと。「持っていません」と言うと窓口の職員が、「10メートルも離れていないパン屋兼コピー屋を」、とっても親切に教えてくれるのです。よく役所の応対がうんぬんと取り沙汰される昨今、私は気をよくして言われた通りその店へ行きました。
ところが、その店はコピーした後、こちらから催促しないと原版も返さない不手際さ。そのうえ、コピー1枚100円という法外な値段に、せいぜい40円くらいかと思っていた私は一瞬耳を疑い、「えっ、100円?」と聞き返したほどでした。
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イラスト:石橋富士子 |
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というのも、いまコピーは1枚20円が常識、10円で出来る店もあるというのに。100円とはあまりにも高いではありませんか。こんな店に毎日何人もの客が来ると思うと、この店のボロ儲けぶりに無性に腹が立ちました。
あとで考えるとコピーぐらい警察署で出来ないはずはないのに…。わざわざそんな悪徳コピー屋を紹介するとは…? 警察への不信感が一段と高まった一日でした。
これから警察署へ免許更新に行こうとお考えの皆様、くれぐれも写真2枚とコピーをお忘れないよう。
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これが真相!!
東調布警察署交通課長・清水烈さんに嶋田さんの投稿のハガキをお見せしたところ、ちょっと驚いた様子でした。
「更新手続きにはコピーは必要ではない」とのこと。つまり、必ず要る物では無いのです。
では何故コピーが?
「免許証をお持ちの方は取り出して見てください。一番上の3行に氏名、生年月日、本籍、国籍、住所がタイプ文字であると思います。この部分が和文タイプで印字した書類の無い場合、本人が書いた手書きの文字が、そのまま免許証になるのです。
こう言っては何ですが、字のへタな方、いや、読みにくい字を書く方が免許証を作られると、警察でもちょっと困るのです。変更事項の無い人ならコピーがあれば、それをそのまま使えるので以前の免許証と変わらない物が作れる」とのことなのです。
警察署でも誤解をまねくような説明だったと認め、「今日からわかりやすくご案内します」
と言っておられました。今後の改善を期待しましょう。
また、東調布警察署の近くには2軒の更新手続きの人を対象にした写真とコピーなどを行う店がありますが、「警察との関係は一切無い」そうです。
ただ、『コピーをとれる所は?』と尋ねられれば近い店を教えるのが当然と言えば当然…。値段も商人の自由ですので文句は言えない」
とのこと。「1枚100円も取るのですか?」と、おっしゃっていたくらいですから知らなかった様子。
市民の無知につけこんだ商売、腹が立ちますが、知ろうとする努力も大切だと思います。
取材:小野関裕一
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