大学の近くに大船撮影所があった。そこのスタッフが、通りがかりの彼女に「やってみないか」と声を掛けたのが、事の発端。芸能界とは何のゆかりもない一大学生に、である。
しかもそれがNHKの大河ドラマ『おんな太閤記』(NHK総合後8・00)の茶々の妹・小督(おごう)という大役……。
セリフは「まったくズブの素人だった」お嬢さん学生はいま、大学も卒業し、その役を立派にこなしている。初撮影の日は「2週間前から胸がドキドキ、ご飯も食べられなかった。みんな立派な役者さんでしょ。失敗して迷惑かけたらどうしよう? と思うと……」。でも、本番には「全然アガらなかった」と水玉模様のブラウスの肩を揺すって笑う。
終始、満面笑顔。ときどき「クッ、クッ、ク‥‥。ホ、ホ、ホ‥…・」の笑い声。根っから明るく、天真爛漫、虚心坦懐≠ェピッタリの人である。
聞けば、この明るさは中学生のときからで、先生には「高崎さんでも悩みごとがあるんですか」と不思議がられたそうだ。
最終学歴は公立の横浜市立大学商学部経営学科。男の子の志願者ばかりの学科をストレー卜でパス。また、そのときの志望理由がいかにも現代っ子らしい。
「あの学校は全国でもいちば〜ん授業料が安いんですよ。だってウチの親は、女になんか学費は出せない、って言うでしょ」と、ちゃ〜んと計算している。
福島県白河市出身の彼女は、いま一人暮らし。
住まいを決める際にも、横浜にも東京にも便利な所、と東横線を選んだ。それも、その中間を、と日吉と元住吉のアパートを探し、元住吉に住んで4年目。
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「以前は不便な横浜の瀬谷に住んでいたでしょ。ですからお風呂屋さんが遠くて、学校へ行くにもセッケンを持ち歩いていたの」と屈託なくケラケラ笑う。
芸能界にいる彼女なのに、そのバイトがまたユニーク。「4、5年続けている横浜・弘明寺のお宅で家庭教師」。
「わたし、なんでもやるんですよ」という彼女は、かつてライター志望だっただけに筆も立つ。
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元住吉で… |
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横浜で学び、川崎に住み、東京で働くえんせん族・高崎さん――。この天性の明るさを全国の茶の間に照らして欲しい。
[りれきしょ]
昭和33年2月、福島県白河市生まれ、23歳。
横浜市立大学商学部経営学科卒。得意は陸上競技(短距離)と体操。趣味は読書。
川崎市中原区井田三舞町でマンション一人暮らし。身長157センチ、体重43`、B81、W58、H83.。芸名は本名と同じ |
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