編集:岩田忠利/編集支援:阿部匡宏/ロゴ:配野美矢子
 NO.398 2014.12.01  掲載 

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  紙焼き写真をCD1枚に収録「アルバム編集」




    受講者の要望と自分自身の体験

 「亡き両親や自分の紙焼き写真がたくさんあってその整理に困っています」
 「私がこの世に居なくなったら、私のアルバムなんか、どうせ子供たちに捨てられてしまうでしょう。自分が元気なうちにパソコンでアルバムを作る方法を教えてください」
 と言った相談を、私は受講者の皆さまから相談を受けていました。
 東日本大震災でも津波に流されたアルバムが被災者にとってどれほど貴重なものであったかを、私たちは何度もテレビで見て、再確認しています。

  よ〜し、本腰入れてパソコンでCDやDVDに編集して永久保存するハウツーを身に付けよう!
  それには先ず、自分自身がパソコンで自分のアルバムを作って体験してみることだと悟りました。
 
  最初の1枚目は、“切り抜き”のアルバム。31年間の私の地域活動は、新聞・雑誌・役所の広報誌などに取り上げられ、その“切り抜き”が5冊の大きなクリア・ファイルに無造作に入っていました。

 
昭和55年(1980年)4月、『とうよこ沿線』創刊準備のころ、朝日新聞横浜支局の越村佳代子記者が突然取材に見えて以来31年間、実にたくさんの記者さんが取材で来室されたり、各媒体から原稿依頼を受けたり、さまざまのメディアに登場させていただきました。その新聞記事などは、今は亡き義母・鈴木善子や編集室の仲間が切り抜き、ファイルに大事に保存しておいてくれました。

 「取材記事は新聞社や出版社など相手があって成り立つもの。編集長、これはお金には替えられないものです。パソコンで整理してください」
  と親しかった故人となれた人から勧められていました。お陰さまで、A4版誌面137ページにまとめることができました。



ジャケット面






レーベル

  2枚目は、60年前のふるさと・前橋の思い出を回顧しながら、その自然、生業、風俗習慣、年中行事、衣食住などをまとめたCD判を一冊の本に編集し、近親者用に8冊だけ出版しました。「この本は“わが家の宝”」と言われ、今は大事に保存されています。



A4版 48ページ


  3枚目は、兄・弟・姉2人の5人が幼いころ同居していた前橋市の「上沖の家」。長兄は3年前に他界、姉は二人とも80代のおばあちゃん、その一族を孫まで一堂に集めたアルバムです。このCDは5世帯だけの保存版にしました。

 


写真は実家「上沖の家」


レーベルに兄弟と姉の名前を


    いよいよ「アルバム編集講座」開講


 この編集体験からアルバム編集のハウツーがだいたい会得できました。

  そこで紙焼き写真のスキャナー操作からその画像ファイルの編集法からCD・DVDのレーベルやジャケット作りに至る一連のテキストが完成しました。

 
2011年(平成23年)31日、「えんせんシニアネット・パソコン教室に「アルバム編集講座」を開始しました。

 課題が受講者自身の大事な写真の編集です。それだけに皆さまはじつに熱心です。覚えたことを積極的に自宅で自習します。
  3ヵ月を過ぎた6月上旬には400枚以上の写真を編集してアルバムをつくり、5名の方がオリジナルのレーベルとジャケットを完成させ、卒業されました。
  長女と次女、二人のお嬢様の結婚式の日にCD判アルバム「誕生から結婚までの生い立ち」を披露宴の席上、“母からの贈り物”としてプレゼントした50代のお母さんもいます。


  石川佐智子さんのアルバム「思い出のアルバム」

PC水彩画の作品、ハイキング集、樹木の花・果実・紅葉などの写真を収録した410枚。それぞれにキャプション付きの大作



  佐藤保子さんのアルバム「私の来た道」

曾祖父母から孫子に至る5代の写真がびっしり約500枚。メキシコなど海外生活や趣味も多彩、人生が凝縮されている楽しいもの

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