世田谷区内の方言
方言は郷土の手形であり、また国語文化財でもある。目蒲線、東横線が開通される以前の沿線には土の香りゆたかな村訛り≠ェ数多く残されていたが、私鉄東急線の導入は沿線各村の都市化を早め、方言を急速に消し去ったことも事実である。
現在、世田谷区内の古老たちが使っている方言を下記にご紹介しよう。
うなう(畑を耕す) おぞい(ずるい) おやばせもうした(ご足労をかけた)
がめる(疲れる、閉口する) こてはらくう(沢山食べる)
こみやられる(欺される、利用される) 卯つ木株を越える(よそ者、他国から来る)
でっくりけえり(出もどり女) でんがらすっぽ(大ぼら吹き、無責任)
みなとが切れる(東雲、暁方の空が明るくなる) とぼそ口(とば口、入口)
そそっ子(私生児のこと) おきて(季節はずれの温度のこと)
婿だまし(陸稲米でついた餅)
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