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編集支援:阿部匡宏/ロゴ:配野美矢子 |
編集:岩田忠利 NO.219 2014.9.14 掲載 |
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九官鳥のキューちゃん
――武蔵小杉の斉藤三司さん宅ーー
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沿線住民参加のコミュニティー誌『とうよこ沿線』。好評連載の“復刻版”
掲載記事:昭和61年9月30発行本誌No.35 号名「槐(えんじゅ)」
文・イラスト:石原辰也(学生 反町)/写真:一色隆徳(学生 祐天寺)
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ぼく、九官鳥のキューちゃんです!
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近所の人気もの、キューちゃん
「キューちゃん」と呼びかけると「エーッ?」と返事をするのは、斉藤三司さん宅の九官鳥。
体は瑠璃色に光り、首の周りはまるで、黄色いスカーフを巻いているかのようだ。くちばしは、鮮やかなオレンジ色で、絶えず、キョロキョロしている。豆類が好物で、とくにピーナッツには目がないとか。
「ワーッハッハッハッ!」と始終、笑い声でインタビューに応じてくれるキューちゃんは近所の人気者。
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キューちゃんの、もの真似レパートリーはじつに広い!
「コンニチハ!」「モシモシ」はキューちゃんのレパートリーのうちで最も得意とするもの。
ほかにも、向かいのお宅の名前を大声で「シシドー(宍戸)!」と呼んだり、子供たちの野球を「ファイト、ファイトー!」と大声で応援したり、「オカーサーン!」と叫んで、近所の奥さんが自分の子供の声と間違えて、玄関口まで出て来てしまったり、もう、たいへんなおしゃべり。
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斉藤家のご家族に囲まれご機嫌のキューちゃん
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ところで、おしゃべりといえば、何故、九官鳥はしゃべることができるのでしょう?
九官鳥はずるがしこい鳥で、自分で餌を採るのでなく、ほかの鳥の巣で餌をもらうので、そのときに鳴き声を真似するようになり、現在ではしゃべる鳥として飼育されているわけ。
キューちゃんはかなりワンパク。過去に2度も脱出を試みた。一度は、斉藤さんの田舎、奥日光の鬼怒川で。一度は、家から脱出。近所の人が捕まえ、預かってくれたからよかったものの、そのまま逃げたら、猫にやられてしまっただろう。斉藤さんが受け取りに行って、自宅に帰って来たちょうどその時、「タダイマー」の一声。斉藤さんも、これには呆れた、とか。
先日、斉藤さんの留守中に郵便屋さんが訪れ、帰り際にズッコケてしまったのだ。すると「ザマアミロ!」の声が飛んできた。びっくりして辺りを見回した郵便屋さん、声の主はキューちゃんだったので、またびっくり!
世の中、どこで誰が見ているかわからない。皆さんもご用心!
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