編集支援:阿部匡宏 / ロゴ:配野美矢子
編集:岩田忠利     NO.143 2014.8.03 掲載 

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歴史

 特集「多摩川Ⅰ」
                                                 

   沿線住民参加のコミュニティー誌『とうよこ沿線』の好評連載“復刻版”


   掲載記事:昭和59年5月1日発行本誌No.22 号名「槇」
   執筆・撮影 :一色隆徳
(祐天寺・大学生)  絵:石野英夫(元住吉・イラストレーター) 
   取材:磯野 猛(奥沢)/上井 徹(田園調布)/小田房秀(二子玉川)/数野慶久(奥沢)/
       戸次政明(武蔵小杉)
/野崎 充(奥沢)/吉野嘉高(都立大学)


   21世紀へテイクオフ


 多摩川の終点は東京港。両岸は川崎のコンビナートと羽田空港(正しくは東京国際空港)--出逢いと別れ・空の玄関口。そんな羽田の現在と未来の二つのお話……。


 国際線は成田に移っても、羽田はジャンボやエアバスで大混雑。そこで沖合の埋立地へ移転することにした。約3倍の広さ、5千億円の大プロジェクトで、現在の地は都民の憩の場に・・・。〝2001年宇宙の旅″は羽田発着になるかもしれない。


 次は現在の知られざる話。太平洋上の船や離島で急患がでると、自衛隊の救難飛行艇が岩国基地から飛び発ち、収容して羽田へ。そこから車で病院へ……。

 こうして多くの人命が救われ、羽田は今も、社会の中で重要な役割を負い続けている。



河口付近。東京湾は多摩川の終点

   レッツ・ゴー! 多摩川


 東横沿線では最大の河川、多摩川。川の周辺はどこものどかで、家族でも、カップルでも、また独りでも、オールシーズン楽しめる絶好の行楽地。レジャーブームの昨今、何も観光地へ行かなくたって、ほら、身近にこんなところが……。


 というわけで、『沿線の河川』、今回は趣向を変えての多摩川ガイド。

 かすかに潮の香る河口から、のんびりとした中流部まで、おだやかな陽射しの下をトライ歩き……たまの休日、沿線散歩でリフレッシュ、なんて楽しいね。

   なぜ? 大師と くず餅


 全国でも指折りの大寺院・川崎大師。正式名は「真言宗智山派大本山 金剛山金乗院平間寺」と、やたらに長い。

  さて、大師の名物といえば、何といっても〝くず餅″で、ほとんどの参詣客が土産に買ってゆく。ところで、なぜ「大師にくず餅」なのだろうか?


  川崎は古来より麦の産地だった。150年ほど昔、久兵衛という百姓がいたが、あるとき大雨で納屋の小麦粉が濡れてしまったので、止むなくこねて餅にした。これを大師の上人様に差し上げると、「これはウマイ!」。で、久兵衛の〝久″とおめでたい〝寿〟の字を合わせて「久寿餅」としたそうな。





川崎大師参道に並ぶ久ず餅屋


ガマの穂が密生、大師橋付近


  Do スポーツ! ファミリ-で汗を


 ゆるやかにカーブする六郷の河川敷にある多摩川緑地グラウンド。

 とにかく広く、サイクリング・マラソン・サッカー場・野球場16面、他に自由広場や池などあって、家族連れにもってこい。

 大田区が管理しているが、区外者も利用できる。これはもう行って見るしかない。

 詳しくは大田区多摩川緑地管理事務所(大田区西六郷4丁目233) 03 (37319388で。京急「六郷土手駅」下車



大田区多摩川緑地管理事務所

食堂「たまりば」とシャワーもあります




    未来への旅路、東芝科学館

 あの国際的電器メーカー・東芝が科学技術を結集して見せてくれるのが、東芝科学館。(見学無料)

 
ここでは人と科学のふれあいの場として、電球から原子力に至るまで動く展示・使う展示でわかりやすく説明してくれる。人力発電・リニアモーター・電子インコ等、盛りだくさん。中でも「ファンタジーの森」は圧巻。コンピューターによる光と音で、幻想の世界に誘ってくれる。

 (交通) 武蔵小杉駅より東急バス・川崎駅行・小向交番前で下車。9~17時。休館は土日祝。044-511-2111

 


東芝科学館は、小向東芝町の東芝研究開発センター内にある施設です

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