編集支援:阿部匡宏
投稿:佐藤保子(横浜市港北区大豆戸町)  編集:岩田忠利  NO.139 2014.731 掲載 

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Mexico
   私の好きなメキシコ料理
                                                 

 私が初めて見たメキシコという国

  さて、皆様は「メキシコ」と聞いてピーンとくるのは、何でしょうか。 
 殆どの方は「治安は…?」「暑いでしょう…
?」「何語をしゃべるの…?」などです。やっぱりメキシコって、知られていないんだよね。


    住み心地は・・・
 
 私は1984年(昭和59年)の暮れに夫の赴任地だったメキシコ・シティへ大荷物と一緒に旅立ちました。

 当時のメキシコはまだ社会主義の国。経済は低迷、空から見るメキシコ・シティはすっぽりと真っ黒いスモッグに覆われ、まるで丸い黒ドーナッツを乗せたようでした。

 黒ドーナッツを突き抜けて飛行機は無事に
15時間の旅を終えました。スーパーマーケットはありましたが、日本から直接行くと、何にも買うものがない・・・という有様でした。しかし郷に入っては郷に従えです。何とか食べていきましょう。

 落ち着いて見回すといろいろな店屋がありました。しかし欲しいものは何もない。日系の方が郊外の畑で栽培した日本野菜を売っていました。松茸は香りに欠けましたがキロ単位で買い、佃煮にして食べました。メキシコ人は松茸など食べなかったのでしょう。

 インディヘナのメルカード、ここでは毎週決まった場所で新鮮な野菜、果物、花、肉、魚、チーズなどを売っています。大きいメロンをスパッと切って試食させてくれました。魚の数は少なく、大きいだけで締まりのないものでした。


メキシコ人画家の絵



メキシコ・シティーへ、ようこそ!


 街のあちこちに立つメルカード、果物屋

一年中同じものが出回っていて新鮮で安い。タコスがおいしい。クリームチーズも美味しい。

 海抜2300㍍にある首都メキシコシティは、富士山の6合目に暮らしていると思ってください。
 空気が薄いから息苦しいと言われましたが、私は何も感じませんでした。湿度がないので年間を通してサラサラ。雨は雨期に降りますが集中的。すぐやみます。傘不要です。南国の花が咲き乱れ、太陽は燦々と降り注ぎ、まるで天国。寒くも暑くもないのです。

 メキシコ人は陽気です。知らない人でもすぐ挨拶するし、女性には親切です。
 治安はかなり危ないらしいのですが、私たちが住んだ10年間には大きい被害には遭いませんでした。でも、いつも「危ない」と言っていますよ!



花も豊富で安い

いつも私はバラを2ダースくらい買います。

乾杯はテキーラで・・・

 乾杯はテキーラでしましょう。テキーラは龍舌蘭(リュウゼツラン)の根幹を乾燥させて蒸留させた40度の強いお酒です。サルー!!

 写真左はマルガリータと言ってテキーラのカクテルです。口当たりが良いのでドンドンいけます。冷やしたガラスのカップ に塩を付け 冷たくしたマルガリータを注ぎ、サルー!!をします。 塩味が絶妙です。



マルガリータ




テキーラ



ビール


私の好きなメキシコ料理

 メキシコ料理と言えば、チレ(唐辛子)です。その数多種。上手に組み合わせて料理のうまみを出します。
 以下、一般的な4種類のサルサ(ソース)を紹介します。

 その他、たくさんのサルサがありますが、肉や魚の料理の付け合わせです。日本のお醤油のような役目です。


       ワカモーレ

(アボガドを柔らかくすりつぶしマヨネーズ、塩、コショウ、チレを混ぜる)。どんな料理にも使えます。


   サルサ・メヒカーナ

(メキシコの三色国旗の色と同じ。緑色のチレ、赤いトマト白い玉ねぎのみじん切り)。味は好みです。ケチャップなど入れます。



          フリホーレス

(インゲン豆を軟らかく煮る。塩味)。絶対に砂糖を入れてはいけません。玉ねぎの薄切りを炒めて入れても美味しい。



 サルサde ヒトマテ(トマトソース)

缶詰のトマトを使ってもよいですが、私は熟れたトマトを湯むきしてフードプロセッサで細かくして使います。

 大食漢が多いメキシコ人はモリモリ良く食べます。お昼は1時から3時ぐらいです。
 庶民の主食はトウモロコシの粉を練って1213センチの丸い薄焼きにした「トルティージャ」というものです。その中に炒めた肉や野菜をはさみ、上記のサルサを付けて食べます。タコスは慣れると病みつきになります。

 私は2,3枚でお腹がいっぱいになりますが、彼らのお腹にはドンドン入っていきます。ですから男女とも太鼓腹の人がたくさんいます。そのうえ、コーラをガブガブ飲み、コーヒーにはドバーッとお砂糖を入れます。太らないわけがありません。



    シャンピニオンのワイン煮

ニンニクのみじん切りをオリーブオイルで香りが出るまで炒め、そこにマッシュルームを入れ、赤ワイ入れて蒸し煮。焦がさないように。



     パスタスープ

細いパスタを3センチぐらいに折り、ニンニクのみじん切りとオリーブ油で炒める。トマトスープを入れる。パスタが柔らかくなるまで煮る。味を整え、シラントロン(香采)を入れる

 メキシコ料理はフランス料理や和食のように繊細さはありません。

 古代文明であるアステカやマヤ文化と16世紀に突如侵略して来たスペイン文化のミックスされたものがメキシコ文化です。ですから。お料理もミックスされたものです。

 私は家庭的な料理が好きです。メキシコへ着いて知り合ったメキシコボーイのお母さんに教えていただいた「チレ・レジェーノ」という料理が美味で、私は好きです。
 この料理を夫のスペイン語の先生にお出ししたら「うちのママのより美味しい」と言われました。

 メキシコ風ご飯ですが、日本のご飯がモチモチなら、イタリアはパラパラ、メキシコはフニャフニャです。



      ケサディージャ

スーパーに売っているフラワートルティージャにトマトソースを塗り、チーズ、舞茸、ハム、香采などをはさみ、二つ折りにしてフライパンで焼く。おやつに最適。 サルー!!
 


      チレ・レジェーノ

ピーマンを焦がして皮をむきその中に溶けるチーズまたはひき肉の詰め物を入れ、白味卵を泡立て、黄味も入れフリットしますそれを好みのトマト味のス―プで煮込みます。面倒くさい、と言って誰も挑戦しないと思います。

 メキシコ料理は、トマトだらけです。それもそのはず、トマトはメキシコ原産です。
 ヨーロッパからの侵略者が本国へ持ち帰り、その後世界へ広まったのだそうですから。   Adios!! 


  シェビチェ

魚介類の酢の物です。タコ、白身の魚など魚介類をライムで固くシメる。アボガド、トマトを2センチ角に切ったもので和える。トマトは湯むきが上品でおいしいです。味は好み。フレンチドレッシングなど。
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