編集:岩田忠利 / 編集支援:阿部匡宏
                        NO.49  2014.5.19 掲載
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ガーナ 西アフリカのガーナ共和国見聞録
 
ガーナの自然

                       投稿:浦野 勝雄 (世田谷区給田)                  


 
        切り倒され農地や住宅地に開発された熱帯雨林



  カクム自然公園・・・スリル満点の“樹冠吊り橋”


 ガーナは熱帯雨林地帯に属しますが、熱帯雨林ジャングルは開発伐採されて、ほとんど残っていません。ほとんどが農地や住宅地などになっています。

 ただ一カ所、昔をしのばせる熱帯ジャングルが国立公園、カクム自然公園として保存されているのです。
 この公園に樹冠吊り橋があり、
30bの高さから、樹木を観察できます。

 この橋は上下左右に揺れ、ところどころ両脇の墜落防止用メッシュが破れているところもあり、スリル満点。しかも橋を渡る人間の数も制限がなく、橋の管理に少し危なっかしい点もありますが、樹海を上から眺めるのは素晴らしい。ただし地上に住む動物たちを見ることはできません。



カクム自然公園 橋への道  2013








恐る恐る吊り橋を渡る観光客



   谷間に木霊する子供たちの嬌声

 左右上下に揺れる吊り橋を渡る小中学生のキャーキャーという嬌声が深い谷にこだまします



  花の名前を知らないガーナの人たち


  「あれは花だよ」

 ガーナは至る所に美しい花が咲いています。花の名前を周りの人に聞いてもどなたも分かりません。「あの花の名前は何?」と聞くと、「あれは花だ」と返ってきます。

以下写真の花は主にガーナ大学の構内に咲いていた木花で、原色の花が周囲の環境にマッチして、とても美しい。
 街の中では見かけない花なので、たぶん大学が特別に植樹したものでしょう。

 



ホウオウボク(鳳凰木)の花



ホウオウボク(鳳凰木)の樹形











花名不明の花1



花名不明の花2



花名不明の花3


                   豊かに実る、ガーナの果物の木


   マンゴー

 マンゴーには私の知る限り3つの種類があります。小型、中型、大型のもので、小さいものから市場に出てきます。安くておいしいので医者から糖尿限界と言われているのを忘れ、つい食べてしまう。時期になるとホテルでも毎朝果物はマンゴー、パイナップルと決まっているのです。どちらも果糖たっぷりの果物。大型のものはマクワウリよりも大きく、一度には食べきれません。



マンゴー農園




農園のたわわに生ったマンゴー 2013









 「ガーナチョコレート」を産むガーナのカカオの木

 有名なガーナチョコレートの産地、ガーナのカカオの木とその果実です。カカオ豆は熟れるとこの果実の中に白い果肉で覆われた種がたくさん入っています。この果肉は甘くておいしい。

 現地の子供はこの果肉をおやつとして食べます。カカオ豆は豆と言っていますが、豆でなく種です。




カカオの実        2013


ボタニカル・ガーデンのカカオの実 2012








   あちこちで見かけるカシューナッツの木

 
下の写真はアクラ市にカシューナッツが街路樹として植樹されている通りがあります。運転手に車を止めてもらい撮影しました。

 カシューナッツの木はあちこちで見かけ、その葉の特徴から理解していましたが、実の生っているのを見たのは初めてです。残念ながらこの状態はまだ熟す前、食べることはできませんでした。



カシューナッツの街路樹









カシューナッツ    2013



カシューナッツが出たところ

 

 輪切りにすると“星形”になるスターフルーツ

 最近日本でもフルーツサラダ、漬物、炒めものなどいろんな料理に使われる注目のスターフルーツ。熟するに従って果実の色が緑色から黄色に変わります。

 熟しすぎる前の少しだけ青みが残っている時期が、果物としての食べ頃。サラダにするには完熟していない青い状態のものを用いることが多い。皮も食べられるので輪切りにして料理に使います。下の写真のサラダの中に“星形”のものが輪切りにしたスター(星形)フルーツです。




星の形のスターフルーツが入ったフルーツサラダ






スターフルーツの花



ボタニカル・ガーデンのスターフルーツ

この実を輪切りにすると“星形”になります



 日本でも紫外線避けのシア・バター石鹸、シアバタークリームが人気。シア・バターの木

 西アフリカはシアの木が育つ、いわゆるシア・ベルト地帯に入っています。

 シアの木は杏(あんず)くらいの実をつけます。果肉も食べられるようですが、種の中の油を搾るのです。サバンナ地帯では重要な植物油であり、昔は料理にも使用しました。現在は精製して化粧品、チョコレートの原料などに販売されています。

サバンナ地帯では小さい子を紫外線から守るためシア・バターを全身に塗るそうです。日本でもシア・バター石鹸、シアバタークリームなどが販売され、その保湿性と耐紫外線効果のために人気があるようです。



 


 ボタニカルガーデンのシアの木   2012/11

シア・バターの木は北部のサバンナ地帯に生えます。アクラ市では植物園で見ることができます。樹高は高く、この時期果実を見ることはできませんでした


                ガーナの各地で見かける蟻塚(ありづか)


夜現れて働く白アリ、ターマイト


 
ガーナには蟻塚がたくさんあります。この蟻塚は高さ3bくらいもありました。このようなアリ塚がガーナ大学構内にはあちこちにあります。

蟻はターマイト(白アリ)で、アリ塚の天ぺんに運動靴を載せておくと一晩で蟻は運動靴を砂で覆い尽くしてしまいます。アリは紫外線に弱いため日中は姿を現さないのです。



 


中央の蟻塚は高さ3bも
2010/3   バーナ大学構内の蟻塚

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