平成27年2月21日(土曜) 朝日新聞神奈川県版掲載記事 |
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取材と執筆は、朝日新聞田園都市支局の支局長・日高敏景さんにお世話さまになりました。 大きな紙面に過分なご紹介をしていただき、まことに有り難く、心からの感謝を申し上げます。 なお、朝日新聞デジタルでも紹介されています。以下のURLをクリックして御覧ください。 http://www.asahi.com/articles/ASH1Y6CTHH1YULOB02C.html 岩田忠利 |
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とうよこエリアの今昔 CDに | ||
00年休刊 地域情報誌の発行人作製 1980年に創刊し、東急東横線の沿線地域を中心に身近な情報を発信し続けた地域情報誌「とうよこ沿線」(現在は休刊)の編集発行人、岩田忠利さん(76)=横浜市港北区日吉=が、集大成のCD「写真が語る沿線」を完成させた。 駅頭の風景や生活の様子を写した昔と今の写真の対比で、沿線の歴史をたどる貴重な資料になっている。 CDは全10巻。横浜市内は港北区編、神奈川区編&横浜・関内編、青葉区編、縁区編、都筑区編、鶴見区編、川崎市内は川崎中部編、東京都内では渋谷、目黒、大田、世田谷区などの写真がある。 東横線を中心に田園都市線や市営地下鉄線、京急線、JR線などの沿線地域で、明治、大正、昭和期に撮影された貴重な写真を収録。その一部は最近の写真と対比することで変遷ぶりが分かり、撮影時の様子の説明文も付いている。 地域情報誌がまだ定着していなかった時代、「とうよこ沿線」は地域の情報を行政区分を越えて発信しようと、住民ら19人が集まって80年7月に創刊した。生活情報や歴史・文化などを紹介する内容が評判を呼び、90年には「サントリー地域文化賞」を受賞。スタッフの高齢化などから2000年7月に第74号で「休刊」するまで、年4回のペースで発行された。 明治〜現代 「集大成」の全10巻 CDに収められた昔の写真は、創刊当初からの人気コーナー「アルバム拝借」に掲載するために、岩田さんやスタッフが関係者宅を一軒一軒訪ね歩いて集めたものばかり、新旧の写真は全巻で3384点にのぼるという。 「訪ねた先で断られたことも、たびたびあった。信頼されないとなかなか貸してもらえない。でも、趣旨を理解して協力してくれる人は多かった」と岩田さんは懐かしそうに振り返る。 創刊20年を迎えた00年からは、岩田さんらが撮影した直近の風景も併せて掲載した写真集8冊を出版。さらに今回のCD作製にあたり、昨春まで1年かけて現在の風景を撮り直した。 「CDは私の体力、知力、時間の大半を費やした集大成です」と言う。 CDは横浜や川崎の小学校で、地域の歴史を学ぷ教材としても使われている。一部は横浜中央、港北、青葉、緑、都筑、鶴見の各図書館で閲覧できるが、希望者には1枚4千円(別に送料150円)で販売する。 問い合わせは、「とうよこ沿線」編集室(O45・561・1000) へ。 (日高敏景) |